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蒼井そらさん、元号またぎの「出産当日中継」 AV出演歴バッシングを越えて
AbemaTVのサイト(https://abema.tv/channels/special-plus-6/slots/B6gPLd4XbLFpST)

蒼井そらさん、元号またぎの「出産当日中継」 AV出演歴バッシングを越えて

インターネットテレビ「AbemaTV」は4月30日午後10時〜5月1日午後5時に、タレント蒼井そらさんに密着した生放送を放送する。番組名は「蒼井そら出産当日アジア同時生中継」

蒼井さんは2018年末、双子の妊娠を報告したところ、アダルトビデオ(AV)への出演歴から、賛否両論が寄せられたという。

だからこそ、自身のブログ(4月12日)に「“こんなにも望まれて生まれてきたんだよ”という証を残したいな。という思いが私にはありました」と出演を決意した理由をつづっている。

●出産シーンの放送はなし

AbemaTVによると、番組スタッフは妊娠発表以来、蒼井さんを密着取材。当日は撮りためたVTRなどを放送するという。

体調面もあるので「絶対」とは言えないが、番組の放送時間内に赤ちゃんが誕生する予定。ただし、双子を無事生むために帝王切開を選択しているので、カメラは入れず、出産シーンの放送はないという。

蒼井さんは、4月24日のブログ記事で、「もし通常分娩だったとしても陣痛、出産シーンが編集なしの生放送だったら仕事受けて無いです(笑)」ともコメントしている。

●過去には山本華世さんの例も

なお、出産シーンが放送された著名人としては、タレント新山千春さん、お笑いトリオ森三中の大島美幸さんらがあげられる。ただし、妊婦の顔のアップなどが使われることが多かった。

過去には、赤ん坊が生まれてくるところが「無修正」で流れたこともある。福岡県を中心に活動するタレント・山本華世さんだ。

出演していた地元の情報バラエティ「ドォーモ」(KBCテレビ)が1992〜1993年にかけて『山本かよの妊娠日記』を全4回放送。最終回では分娩の様子が流れた。番組は、1993年の日本民間放送連盟賞でテレビ娯楽部門の最優秀賞を獲得している。

放送後の朝日新聞(1993年1月20日・西部朝刊)は、反響を次のように伝えている。

「製作意図について、スタッフは『出産のありのままの姿を伝えることで、生命誕生のすばらしさをわかって頂きたかった』と説明。番組終了後、視聴者から『感動した』といった電話が殺到し、福岡市内の高校や中学から『性教育の教材に使いたい』との要望も寄せられた」

この記事には、苦情めいた意見は3件しかなかったと記されている。この後、番組は実際に本や教材用のビデオにもなっている。

●好奇の対象ではなく

妊娠・出産は好奇の対象になることもある。性器も「わいせつ」として扱われがちだ。蒼井さんも出産シーンの放送がないことを伝えるブログ記事で次のように綴っている。

「私がアダルトをやっていたという経験から【出産生中継】というパワーワードで想像がそっち方面に行ってしまうのも無理はないと思いますがね」

しかし、妊娠・出産がなければ、我々は今ここにはいない。先ほど紹介した山本さんの夫(当時)は、朝日新聞の取材にこう応えている。

「見るもの全部が感動だった。セックスについても、男の自己満足ではなく、もっと神聖なものと痛感しました。若い遊んでる連中に、分べんには絶対立ち会うべきだと言って回ってます」(西部朝刊・1993年1月30日)

今回、出産シーンそのものの放送はないが、新たな生命の誕生をリアルタイムで感じることはできる。

出産は命がけ。ブログからは、本人も番組スタッフもなみなみならぬ覚悟で臨んでいることが読み取れる。母子ともに健康で、たくさんの祝福に包まれることを願いたい。

(弁護士ドットコムニュース)

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