新型コロナウイルスの感染拡大にともなう自粛で、エンタメ業界の存続があやぶまれる中、コロナ問題に便乗して、違法アップロードを繰り返している人たちが少なくないとして、『仮面ライダーディケイド』で知られる俳優の井上正大さんが5月8日、You Tubeチャンネル上で、啓発動画を公開した。
この中で、井上さんは「違法アップロードして日銭を稼いでいる不届き者を許してはいけない」「放置し続ければ、本当は収益があった制作会社の利益を損ね、続編が制作できなかったり、企画がなくなってしまったりと、ファンのみなさまにとっても幸せでないことが起きてしまう」と訴えている。
・井上さんが公開した動画(銀岩塩チャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=ploL2MYJSYM
●「コンテンツの未来を守りましょう」
動画制作の裏側には、コロナ自粛が続く中、井上さんがYou Tubeの「銀岩塩チャンネル」で、過去に出演した演劇作品などを無料放送する企画をしようとしたところ、すでに複数の作品が違法アップロードされていたということがあった。
井上さんに協力した中島博之弁護士によると、これらの動画は、すでにYou Tube本社のあるアメリカの法律(DMCA/米デジタルミレニアム著作権法)に基づいて、すべて削除されているという。
井上さんは動画の中で、ドラマ『神ノ牙-JINGA-』(TOKYO MX)のキャラクター、ジンガに扮しながら、違法アップロードの問題を指摘している。また、中島弁護士も動画に登場して、ユーザーに向けて、次のようなメッセージを送っている。
「コロナの感染拡大防止のためエンタメ業界、コンテンツ業界は大きな打撃を受けています。その一方で、外出自粛でインターネットの利用率があがっていることから違法アップロードによって金銭を得ようとしている事例が少なからず見られます。
コロナ問題に便乗し、本来、権利者に入るべき利益をかすめ取り、違法に私腹を肥やそうとする行為は本当に許せないことです。権利者からご連絡があれば無償で摘発にご協力いたします。悪質なアカウントに対しては、断固とした措置をとり、コンテンツの未来を守りましょう」