共同開発や業務委託で生じた知的財産権はどう分ける?

共同開発や業務委託で技術や成果物をやり取りする場面では、権利の扱いを書面でどこまで定めておくかが後の結論を左右します。共同出願の持分の決め方、願書に記載する発明者の範囲、職務発明の対価、成果物の知的財産権の帰属先、秘密保持や再委託を含む契約条項の組み立て方を、実際に寄せられた相談と回答から整理しました。交渉や契約書の見直しに取りかかる前の判断材料になります。

共同出願の持分はどう決める?

複数の企業が共同で開発を進めた場合、生まれた発明の権利を誰にどの割合で持たせるかは、あらかじめ取り決めておきたい点です。出願の名義を一方にまとめたうえで持分は別の契約書に定めるという方法は有効なのか、当事者どうしの合意は第三者にどこまで及ぶのか、途中で当事者が入れ替わったときにどう組み替えるのか。共同出願の持分をめぐる相談を紹介します。

契約書の記載方法について

相談者
1425612さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
旧契約
 甲会社(当社)と乙会社は、期限6月30日までの共同開発契約(旧契約)があります
・乙は甲の要求を満たす新しい材料Aの開発・製造
・甲は乙の新しい材料を使用した製品Bの開発・製造
・丙会社は乙の委託先(委託先と明記)
・知的財産権(主に特許)は、材料Aの特許権は乙、製品Bの特許権は甲に単独帰属(それ以外の場合は共有)
・特許権の取扱いは、共有の特許権を実施する場合に事前通知を必要な点のみ特許法と異なる
・契約終了後、3年間の存続義務(秘密保持、知的財産権等が存続)

現状
 乙が丙を完全子会社にしたため、甲・乙・丙の3者間で始期7月1日との新しい共同開発契約(新契約)を締結する予定です
・甲と丙が共同開発の主体
・乙は丙のアドバイザーの役割に変更する。
・契約書の主体は甲び丙になる。例えば、「甲社及び丙社は〇〇する」の記載になり、乙は基本的に主語にならない
・新契約の内容は、基本的に、旧契約の内容を踏襲する。変更部分は乙と丙の役割の記載等

甲の要望
 旧契約の終了により乙社は旧契約の3年間の存続義務しか負わないことになります。しかし、3年では物足りないため、新契約が続く限りは旧契約上の義務が存続する効力を規定したいです。
 なお、新契約後に乙が丙から受領する情報は、新契約の秘密保持義務を負いますので問題ないと思いますが、危惧すべき点があればご教授頂けると幸いです。

【質問1】
新契約の契約書の前文(頭書き)に「旧契約に継続する契約として新契約を締結する」と記載すれば、甲の要望は満たされますか

【質問2】
新契約の契約書の条文で「旧契約の効力は新契約の期間も存続する」や、「旧契約は新契約に統合される」、「旧契約での義務は新契約の規定に従う」と記載すれば、甲の要望は満たされますか

【質問3】
甲の要望を満たすような条文の記載例はありますでしょうか(前文・頭書きの方法が良い場合は、そちらの記載例をご教授いただきたいです)

会社を出願人とする特許申請について

相談者
950315さんの相談
投稿日:

会社で特許出願する際に、発明者に利益(ライセンス料)の一部を還元したいと考えています。
当人を権利者の一部に加えると企業買収等のときに不都合が生じる場合があると伺ったため、できれば権利者は会社に集約したいです。
そこで当人に対して、ライセンス料の一部を支払うといった契約書を組むということは可能でしょうか。または同課題を解決できる別の方法でも構いません。
ご教授お願い致します。

共同開発の特許の持分共有について

相談者
1001554さんの相談
投稿日:

特許を受ける権利について。

1.私は、取引先のA社と共同開発を行いました。
2.共同開発の貢献度は半々と双方が認識しています。
3.私は、他の取引先との関係上、A社と共同開発をしていることを伏せたいと考えています。

特許申請するにあたって、出願はA社独自のものとして申請してもらい、別途契約書で、表向きは全てA社の持分ですが実際は半々という取り決めをA社との間でしたいと考えています。


質問は下記2点です。

①上記のような場合、別途契約書での持分半々という取り決めは法律的に意味がありますか?

②第三者が絡んで揉めた場合、上記別途契約書での持分半々という取り決めは法律的に意味がありますか?

発明者から外されたらどうする?

特許出願の願書に誰を発明者として記載するかは、開発に関わった側にとって見過ごせない問題です。実際に発明した人を記載しないまま出願するとどのようなリスクが生じるのか、外された側は記載の訂正や損害賠償を求められるのか、開発を手伝った人や資金を出した人はどこまで発明者に含まれるのか。発明者の記載をめぐる相談を紹介します。

共同発明者を特許出願の願書に書かなくてもよいか?

相談者
657966さんの相談
投稿日:

 私の勤める会社では、他社と業務委託契約を締結して新商品の共同開発を行っています。業務委託契約書では、共同開発の成果物(知的財産権を含む)は全て当社に帰属するものとしています。
 共同開発において、当社の社員が新商品の機能などの着想を業務委託先の他社に提示し、他社の社員がその着想を具体的な装置として実現しました。
 そこで、この装置について特許出願を行うのですが、願書には、出願人は当社単独、さらに、発明者も当社の社員単独で記載をしたい(ビジネスの都合上、公報を見る第三者に当社の技術力が高いとアピールしたい)と考えています。
 このように他社の共同発明者を特許出願の願書に記載しないようにした場合、上記のような業務委託契約を締結していたとしても、当社にとって何か大きなリスクが生じる可能性はあるでしょうか?それとも実務上はリスクがほぼないでしょうか?
 専門の方のご回答を頂戴できればと思います。
 よろしくお願いします。

子会社の発明者の除外について

相談者
729537さんの相談
投稿日:

◆問題点
親会社と子会社で共同である開発をおこない特許申請がされました。子会社のメンバーが発明にかかわっていたのにもかかわらず、発明者は親会社のメンバーのみで申請されました。子会社の立場上、うやむやにされています(説明を受けていません)。
私はその子会社のメンバーに当たるのですが、本来であれば特許報酬を会社から定期的にもらえるはずが、この状況に納得できていません。発明者として強気に出ていいものなのか、会社間の力関係を考えると我慢したほうが良いのかで悶々としています。

◆背景
・特許自体は会社に帰属しますが、発明者には会社より定期的に報酬があります。
・すでにこの特許は公開されており、地域で受賞している案件です。
・会社の制度としては親会社が独占するとは書かれていません。
・100%子会社で、会社の役員は親会社からの出向者です。
・別のプロジェクトでは、親会社と共に子会社のメンバーも発明者として特許を取得している案件もあります。

◆質問事項
 発明者として、うやむやにはしたくありません。
 会社に対してアクションをかけたいのですが何に注意して、どうアプローチしたらよいでしょうか。
 今のところ、特許に関してどう関わったのかを取りまとめ、直属の上司に話そうと思っています。

自分の希望は
  ・上記特許に対し、本来受けるべき報酬についての是正。
  ・今後の特許案件については、親会社、子会社分け隔てなく、発明者として記載されること。
 の2点です。
 発明者としての追加は、特許が公開された時点で不可能とありましたので、あきらめています。

よろしくお願いします

退職前に出願依頼した特許の一部発明内容変更につきまして

相談者
534968さんの相談
投稿日:

始めまして。
前職の会社を退職前に出願依頼書を提出しましたが、退職後に1部設計変更が発生した事を聞きました。

設計変更が発生しても出願依頼を提出した時の発明内容が含まれていれば、発明者として会社規定の報酬を頂けるという認識ですが、変更があった事と退職した事で、発明者を外された場合、どのような対処が出来ますでしょうか。

共同発明で出願しています。

職務発明の対価はいくら請求できる?

従業員が職務として行った発明の権利は誰のものになり、会社へ引き継がせた場合にどれだけの対価を求められるのか、判断に迷う場面は少なくありません。職務発明規程や譲渡契約がないまま会社名義で出願されたときの争い方、相当の対価をいつまで請求できるのか、退職や解雇の際に権利放棄書へのサインを求められた場合の対応をみていきます。

特許法 職務発明のケースについて

相談者
1213654さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
特許法35条(職務発明)について質問です.
以下の例について教示をお願い致します.

自然人甲は,自ら発明イ,ロをした.発明イは,甲がかつて従事していた会社乙での業務範囲に属する発明である.一方,発明ロは,甲がかつて従事していた会社乙での業務範囲に属するか曖昧な発明である.
なお,甲がイ,ロを発明した時期は,甲が乙を退職した後である.
ただし,乙は,就業規則において,あらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めており,甲は,乙との間でこの就業規則に同意していた.

【質問1】
乙は,発明イについて
A.通常実施権を有するが,特許を受ける権利を有しない
B.特許を受ける権利を有するが,甲に相当の利益を支払う必要がある
C.その他
のいずれでしょうか?

【質問2】
甲が発明ロについて特許を受ける権利の有無は,乙が判断するものでしょうか?
すなわち,甲が発明ロについて特許出願をすることを考えている場合,予め乙に確認する必要があるでしょうか?

別会社の2人による職務発明

相談者
1115095さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
アウトドアが趣味のそれぞれ別な会社の社員2人が、何度も一緒にキャンプに行くうちに、斬新なキャンプ用品を思いつき
それぞれの会社の設備や材料などを使わずに、2人の自費で共同発明して特許を取得したとします。
2人ともそれぞれ違う会社の商品開発部の人間で、それぞれの職場の職務発明と会社側に見なされた場合。

【質問1】
その場合、2社のとも法定通常実施権を得るのでしょうか?

会社で職務発明を出願してもらえない事につきまして

相談者
1430019さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
会社で約4月間の仕事の合間に競合他社を牽制する為の特許を考えていまして、先日特許チームに提案書を提出したところ、「先行文献の組み合わせから容易に想像できると審査官に思われる」と言われ出願を見送られています。私は新規性、進歩性がある事を主張していますが、理解してもらえませんので困っています。

【質問1】
参考文献A,先行文献Bがあり、今回の発明の内容は先行文献A、Bの内容は含んでおります。ただし組み合わせを工夫する事で新規性、進歩性があります。特許チームの言っている事が全く理解出来ずに困っております

成果物の知的財産権は誰に帰属する?

業務委託契約書には、成果物の知的財産権を委託者に帰属させる条項が置かれることがあります。権利を渡す対価は業務委託料に含まれるのか、第三者の権利を侵害しないと保証する条項はどこまで責任を負うことになるのか、契約期間が過ぎたあとも業務を続けていた間の成果物はどう扱われるのか。権利の帰属をめぐる相談を紹介します。

契約期間終了後の業務委託契約の継続性と知財の扱いについての質問

相談者
1295004さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
私はとある会社の業務委託を受けており、業務委託契約書に定められている契約期間は2023年3月末に切れています。しかし、業務委託契約書で定められた契約期間を過ぎても更新の連絡もなければ、実際に更新することもなく、今まで委託者から仕事を受け、私は業務に対する対価を受け取っていました。この場合、契約書は切れているため、私はボランティアでお金を受け取っていた扱いになるのか。暗黙的に業務委託契約は続いていることになるのか気になります。

実は業務委託契約書内に知財について、 委託業務を通じて生じた全ての成果物の発明、考案等について、知的財産権を受ける権利についても 同様に委託者に帰属するものとし、当該帰属の対価は業務委託料に含めるものとする。なお、受託者は当該知的財産権の出願、登録手続き等について委託者に協力するものとする。のような文言があり、知財の扱いが気になります。知財の扱い(契約期間外での知財が自分に帰属するのか。会社に帰属するのか)です。
また、個別でプロジェクトに向けての資料作成の中で、過去に入選したプロジェクトの資料を委託者本人の合意の上で、見せてもらい、その資料の構成・流れ・フォーマットを模倣した資料で入選した場合、それらのプロジェクトでの知財は過去に入選したプロジェクトのものになりますか?

【質問1】
個別で行っているプロジェクトでの知財は過去に入選したプロジェクトのものになりますか?

至急お願いします!業務委託契約書について

相談者
1356578さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
プロダクトデザイナーをやっているものです。新規案件にて、業務委託契約を締結するのですが、契約記載事項の第三者の著作権の保証に関してです。
通常は「受託者は、成果物が第三者の著作権、その他の権利を侵害するものではないことを保証する。第三者との紛争が生じた時は、受託者の費用と責任においてこれを解決する。」というように記載していますが、今回の案件では、クライアントからの依頼で、オマージュのようなプロダクトのデザインを依頼されています。さすがに、このような案件では、保証ができないので、万が一紛争になったときに、保障する事は難しいことをクライアントにお伝えしたところ、保証はしなくて大丈夫で、クライアントの責任で解決するとの事でした。

【質問1】
このような場合は、どのような文言を条文に記載すればよろしいでしょうか?
よろしくお願いします!

業務委託契約書の内容について

相談者
905969さんの相談
投稿日:

取引先からの契約書に
「乙が制作した成果物が、第三者の知的財産権を侵害するものでないことを保証する。」
「乙は、甲又は甲の顧客が前項に定める知的財産権侵害等を理由として第三者から責任を追及されるなど紛議が生じた場合には、乙が一切の責任を負う」
と書かれてありました。

しかし、取引先から支給されたデータを使用し一部を指示通りに変更するといった案件も取り扱っています。
支給データや指示の時点ですでに知的財産権を侵害していたのに、乙が一切の責任を負うと言われたらたまったもんじゃありません。

常識的に考えても、そこまで責任を負わされるのはおかしいと思うのですが、
このような契約書の場合、支給データや指示があったものも成果物となり、責任を負わされるのでしょうか?

業務委託契約書の条項はどう設計する?

契約書の条文をどう組み立てるかで、後から負う責任の範囲は変わります。秘密保持条項にいう「第三者」に自社の役員や従業員は含まれるのか、再委託先を契約書に明記するかどうかで責任の重さはどう動くのか、契約書を交わさないまま取引を続けるとどのようなリスクがあるのか。契約条項の設計をめぐる相談を紹介します。

業務委託契約者の際委託先について

相談者
1311763さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
医療機器の製造メーカーに勤めておりますが、この度部品の開発委託を他社より受託しました。
それにより今回開発委託契約を先方と契約しようとしております。
その条項の一つに弊社の再委託先について、承諾なしに開発業務の一部を委託できないという条項がありました。
なるべく委託先は秘密情報として開示したくありませんが、明記して欲しいという要望がありました。

【質問1】
明記しなくても責任は負うつもりではありますが、委託先を明記した場合やしない場合は弊社の責任は変わるのでしょうか。
弊社の責任を明確にする以外に明記する必要や、責任がどう変わるのか知りたいです。

【質問2】
また
関係する法律などありましたらご教示願います。

業務委託契約の第三者の定義

相談者
755938さんの相談
投稿日:

弁理士とのコンサルタント業務委託契約書の締結についての相談です。

状況:
弊社は代表取締役AとBの2名の複数代表の会社です。
弁理士とのコンサルタント業務委託契約の締結にむけ、契約書の内容を精査しています。
代表取締役Aの名前で締結の内容になっています。

質問:
業務委託契約での第三者の定義について教えてください。
当事者とは契約締結した代表取締役Aだけなのでしょうか。
(対法人の契約であれば、弊社の社員や役員は当事者としては認められるという認識でした)
代表取締役Bに情報開示できないなど不具合が生じるため、解決策が必要です。

通常、どちらかが書類に名前を記載・押印してきましたので、今回も代表取締役Aの名前で締結する手はずでした。
しかし、秘密保持契約の条文で「第三者に開示できない」という文言が気になりネット検索しますと、ある行政書士事務所のサイトで「従業員や役員なども、理屈のうえでは第三者であると考えられます。」とありました。

もし、代表取締役Bが第三者に当たる場合、AがBに何も開示できなくなり、業務に支障をきたします。

「開示者の意に反した秘密情報の開示を防ぐためには、秘密保持契約書において、第三者を明確に定義づけるか、または、秘密情報を開示してもよい第三者を明記するべき」とあり、「代表取締役Bをに開示してもよい」と書くことも考えましたが、秘密保持以外にも代表取締役Bが第三者の場合に不具合が生じる可能性があり、
代表取締役AとBの連名で締結をする案を考えました。
しかし、連盟の契約書は見たことがなく、これでよいのか不安に感じています。

無償の業務委託について

相談者
1260496さんの相談
投稿日:

【相談の背景】
電子部品製造企業で契約審査をしています。

装置、部材・薬剤などの購入検討を行うのでNDAを締結したい、という要望が事業部から頻繁にあり、今までそのような目的の契約書を作成してきました。単にそれらの装置、部材・薬剤に関わる情報を交換しているだけだろうと思っていたのですが、確認してみると、ほとんどの場合、それらの検討のために、当社部品を先方に送って加工などをしてもらい、その結果を評価しているようです。

そのような加工作業が本来有償なのであれば、購入の検討のための事前評価が目的であったとしても、それは業務委託にあたるので適切に料金を支払って作業してもらうべき、と、説明するのですが、事業部は「先方が無料でやってくれると言っている」の一点張りです。
(装置、部材・薬剤などの購入をちらつかせて、無料でさせているのか否かまでは判断できません)

【質問1】
先方が加工のための材料費、労務費を無償としておこなってくれるとしても、当社としては業務委託内容の契約、(最低必要減としても)業務仕様書に基づいて依頼すべきでしょうか?

【質問2】
取引契約を締結していない相手先が多く、有償で加工委託をする際には懇意にしている商社経由で発注しているようなのですが、上記の業務委託契約や仕様書などで発注するにしても、それらは印紙税対象でしょうか?

特許権の法律相談まとめ