東京都町田市の民家で、知的障害のある10代の少女を押し入れに監禁したなどとして、両親や兄弟が逮捕された事件で、監禁罪に問われた父親の初公判が10月1日、東京地裁立川支部であり、父親は起訴内容を認めた。
法廷では、父親が妻と離婚した後も、子どもたちを含む家族6人で同居を続けていたことが明らかになった。
●当時15歳の長女を押し入れに監禁
この日の裁判は、被告人の名前や年齢などを明らかにしない形で開かれた。
検察側によると、被告人は元妻や息子3人と共謀し、今年1月26日から28日にかけて、町田市内の自宅の押し入れに長女(当時15歳)を入れて扉を施錠し、脱出を困難にしたとされる。
河畑勇裁判官から「間違いはありますか?」と問われると、被告人は「ありません」と述べ、起訴内容を認めた。
●監禁は2025年10月ごろから始まった
検察側が提出した証拠によると、長女に対する監禁行為は、今回の起訴対象となった期間より前の2025年10月ごろから始まっていた。
家族が暮らしていた家の寝室とリビングにはカメラが設置されていたという。
この日の公判では、事件発覚日前後のカメラ映像を裁判官や被告人が確認する時間が設けられたが、傍聴席から見える法廷のモニターには映し出されなかった。
検察側の説明によると、提出された証拠には、被害者の兄弟が携帯で「傷害罪」と検索した履歴のほか、監禁に使われたとされるU字ロックやブルーシート、ナットなどの写真も含まれているという。
●「元妻の胃がん」は嘘、事件後に知らされる
被告人は白髪交じりで、黒縁の四角いメガネと白いマスクを着用して出廷した。
被告人質問では、2017年ごろに妻と離婚した後も、元妻や子どもたちとの同居を続けていたと説明した。
その理由について、被告人は「元妻が胃がんだと聞いていたので、そのサポートをしていた」と述べた。
しかし事件後、警察から「元妻が胃がんであることは嘘だった」と聞かされたという。
元妻については「怖い人」「怒らせたら面倒な人」と述べ、「機嫌を取っていた」と説明する場面もあった。
●交際女性には「実家で暮らしている」と説明
証人尋問では、被告人と数年間交際している女性が出廷し、「被告人は真面目で優しい人」と証言した。
女性は、被告人から離婚後は「実家で暮らしている」と聞かされていたといい、事件をきっかけに、実際には元妻や子どもたちと同居していたことを知ったと明かした。
一方、被告人は以前から「妻とは離婚したが、子どもたちのことで悩んでいる」という趣旨の話を女性にしていたという。
●両親と息子3人が逮捕、名前は報道されず
報道によると、この事件をめぐっては、長女を押し入れに監禁したなどとして、両親と息子3人が逮捕監禁や傷害の疑いで逮捕されている。
これまで氏名などは報じられていない。今回、父親について監禁罪で公判が開かれたが、ほかの家族については別の手続きが進められているとみられる。