退職代行サービス「モームリ」をめぐる弁護士法違反事件で、運営会社「アルバトロス」の前社長・谷本慎二被告らの判決公判が8月28日、東京地裁であった。
林欣寛裁判長は、慎二被告に懲役2年、執行猶予3年(求刑:懲役2年)、妻で同社の執行役員だった志織被告に懲役1年6カ月、執行猶予3年(求刑:懲役1年6カ月)、法人としてのアルバトロスには求刑通り罰金200万円を言い渡した。
両被告は、退職交渉をめぐって弁護士に有償で法律事務を紹介したなどとして、弁護士法違反などの罪に問われた。
判決理由で林裁判長は、弁護士への周旋が約1年8カ月で合計174人に上ったことを踏まえ「弁護士制度の公正・円滑な維持運営に影響を与えかねない大規模かつ職業的な犯行」と指摘した。
一方、弁護士から「別名目なら問題ない」と言われていたことから、両被告だけを責めることはできないとしつつも、「結局は利益を優先させるあまり法令遵守を軽視し、相応の非難を免れない」と述べた。
判決の言い渡し後、林裁判長は「経営者として意識すべき法令遵守を軽視したもの。再起する際は今回の教訓を忘れないでいただきたいと思います」と説諭した。
この事件では、弁護士2人も起訴されている。梶田潤被告は一審で懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決を受け、控訴している。佐藤秀樹被告は東京地裁で公判中。