心のモヤモヤを解消することが弁護士の仕事〜気持ちが上向く視点を示し、依頼者の笑顔を取り戻す
離婚事件を中心に、地域の方から寄せられる幅広い相談に対応 リピーターや紹介も多数
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
大学は法学部でしたが、弁護士になるという目的を持って進学したわけではありません。高校時代に得意科目の関係で文系を選び、その中で就職に困らなさそうだから、という理由で法学部を選んだのが正直なところです。
「将来は公務員になれればいいかな」と考えていたのですが、授業を受ける中で弁護士の方の話を聞く機会が何度かあり、「専門的なスキルを活かし、依頼者のトラブルを解決することで人の人生に影響を与える、何てやりがいのある仕事なんだろう」と思ったんです。もちろん、その分責任は大きいですが、それ以上に達成感やよろこびもあると感じ、目指してみようと思うようになりました。
今、こうして弁護士になり、依頼者の方から直接「ありがとう」と感謝の言葉をかけていただけると、この仕事を選んでよかったなと思います。
ーー現在注力されている分野と、その分野に注力している理由を教えてください。
地元の方から寄せられる相談に幅広く応えていますが、特に力を入れているのは離婚事件です。以前所属していた事務所が離婚・男女問題を専門的に扱っており、多くの案件を手がける中で、専門的な知識や事件解決のためのノウハウを蓄積してきました。他の弁護士から事件を紹介されることも多く、私の強みと言える分野です。
今後は相続にも力を入れたいです。離婚に次いで問い合わせの件数が多い分野なので、困っている方のニーズに応えていければと考えています。
ーー事務所がある高円寺周辺の方からのご相談が多いのですか。
高円寺と、中野の方からの相談が多いです。阿佐ヶ谷や荻窪のほうから来てくださる方もいます。「何件か弁護士事務所を回ったけれど、ここが一番対応が良かった」と言っていただけることもあります。
案件終了後に別の件で依頼してくださる方や、お知り合いを紹介してくださる方も多いです。独立前に担当した事件の依頼者から6年ぶりに相談を受けたり、2年前にセカンドオピニオンを聞きたいと電話をくださった方が、先日「あのとき丁寧に回答してもらったので」ということでまた相談に来てくれたり。本当にありがたいなと思っています。
依頼者が少しでも楽になれる考え方を提示する
ーー仕事をする上で心がけていることは何でしょうか。
どの弁護士も心がけていると思いますが、なるべくわかりやすく説明することは大事にしています。法律用語は一般の方にとっては聞き慣れない言葉だと思うので、例え話や具体例を出すなどして、依頼者が頭の中でイメージしやすいように工夫しています。
特に意識しているのは視覚化することです。口で伝えるだけだと、「何となくわかったようで、実は全然頭に入っていない」ということもありうるので、手続きが進む順番をフローチャートにしたりして、依頼者の記憶に残る説明をするように心がけています。
もう1つは、依頼者の気持ちが少しでも楽になるような考え方を提示することです。「今の状況をこういう観点で捉えると、少し前向きになれると思いますよ」と、ちょっとしたアイディアを示すことで依頼者の気分がガラッと変わることもあります。暗い表情で事務所に来た方も、帰る頃には笑顔を取り戻してほしい。そう思いながら、依頼者一人一人と丁寧にコミュニケーションを取っています。
ーートラブルの渦中にいると考え方が偏ってしまうこともあると思うので、弁護士の先生から「こういう見方もある」と新たな視点を提示していただけることは、依頼者にとっても有益ですよね。
依頼者が気づいていない視点という意味では、本人が見落としている問題点がある場合はそれもきちんと提示するようにしています。本人が「これこそが問題の核心だ」と思っている部分とは違うところに根本的な問題が眠っているケースは少なくありません。
前向きになれるアイディアを提示するためにも、そして本人が気づいていない問題点を的確に指摘するためにも、相談内容を丁寧にヒアリングすることを心がけています。
ーー弁護士として活動されてきた中で、特に印象に残っているエピソードについてお聞かせください。
6〜7年前、まだ独立する前に担当した親権争いの事件が印象に残っています。私は父親側の代理人でした。お子さんは当時小学5年生くらいで、一度だけ面談をすることになりました。
そのとき、私はまだ弁護士になって2〜3年目で、先輩の弁護士に同席してもらい、依頼者とお子さん、そして弁護士2人という4人のメンバーで話をしました。
この事件は最終的に父親が親権者と認められて終結したのですが、つい先日、あのとき小学生だったお子さんから私の事務所に突然電話がかかってきたんです。話を聞いたところ、今高校3年生で、バイト先でトラブルが起きて法律相談をしたいとのこと。「昔、面談をしてくれたときの先生の印象がすごく良かったので、相談するなら先生だと思った」ということで、わざわざ日弁連のホームページから事務所の電話番号を調べて連絡をくれたそうです。
「先生があのときこう言ってくれて嬉しかった」と、当時私が話したこともちゃんと覚えていて驚きました。人の気持ちを軽くするという、日頃心がけていることがその子に伝わり、6年以上も前に一度会ったきりの私を頼ってくれた。弁護士冥利に尽きる思いで、心の底から嬉しかったですね。
「お父さんとは最近どうなの?」と尋ねたところ、「仲良くやってますよ」と言ってくれて後日談も聞くことができました。胸の中に深く刻み込まれた出来事です。
心のモヤモヤを解消することが弁護士の役割
ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は何か特別なことをしているわけではなく、基本的には家族と出かけたりしてのんびり過ごしています。
趣味は、日本酒やワインを飲むことです。全然強くはなく、すぐ真っ赤になってしまうので量は飲めませんが、お気に入りの蔵元のお酒や珍しい銘柄をちびちび飲んで楽しんでいます。
特に好きなのは秋田の「新政」という日本酒です。日本酒なのに甘酸っぱくてどこか白ワインのような味わいなんです。アルコールのツンとした感じがなく、フルーティーでサラッと飲めるので気に入っています。
自分としては趣味だと思っているのですが、Mr.Childrenの大ファンです。小学校のときから一途に好きで、ライブは毎回行っています。今年の夏はすでに2回行きました。節目節目で影響を受けたり力をもらえたりした楽曲がいくつもあり、その曲を聞くたびに「あのとき、よく聴いてたな」と記憶が蘇ってきます。人生の一部と言ってもいいかもしれません。
あとは、男の子みたいな趣味ですが、テレビゲームで遊んで気分転換することもあります。以前はゴルフが好きで週末になると友人たちとプレーしていました。お互いに家庭を持ったこともあって、しばらく遠ざかっています。もう少し時間が取れるようになり、コロナも落ち着いたら、再開したいなと思っている趣味です。
ーー今後の展望をお聞かせください。
開業して以来4年間、「高円寺」という地名を掲げて事務所を営んできました。当初のコンセプトどおり、地域の方々にとって、「何かあったら、あそこに相談に行ってみよう」と思ってもらえるような身近な事務所であり続けたいと思っています。
おかげさまで、地域で生活している方や事業を営んでいる方から様々な依頼が寄せられています。
件数が多いのは離婚と相続の依頼ですが、それ以外にも、商標に関する相談を受けたり、地元の美容室から賃貸トラブルの相談をされたりすることもあります。地域に根ざした事務所として、私自身の強みでありニーズも大きい離婚と相続の事件についてはもちろん、他の分野の事件に対しても万全の状態で対応できるよう研鑽を積んでいきたいです。
ーー最後に、トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
モヤモヤした思いを抱えたら、1人で悩まず早めに弁護士にご相談ください。
肉体的な病気を治すのが病院なら、心の病気を治すのは弁護士の役割だと思っています。心にモヤモヤを抱えている状態が長びくほど、日常生活にも支障が出てきます。弁護士に依頼するかどうかは置いておいて、まずは法律相談で、今後の見通しや問題解決のためにできること、依頼した場合のおおよその費用などを聞いてみてください。それだけでも、かなり気持ちがすっきりすると思います。
ーー弁護士費用が心配な方もいると思いますが、早めに相談することで、費用も結果的に抑えられるのでしょうか。
そうですね。それほど大事に至っていない段階で相談していただければ、弁護士に依頼せずご本人で対応して解決できる場合もあると思います。弁護士に依頼するにしても、問題がこじれる前であれば話合いや調停で解決できる可能性が高く、裁判で争う場合に比べて費用も時間も抑えられます。
病気と同じで、法律トラブルも「何となく不安だな」と思った段階で早めに対処することが肝心です。症状が悪化した状態で治療を始めてもなかなか完治は見込めませんが、「何となく体調が悪いな」と思った段階で検査を受けて早めに治療をすることで、手遅れになる前に元気な身体を取り戻すことができます。
ちょっとした不安や疑問でも、どうぞ気軽に弁護士にお尋ねください。