荒生 祐樹 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
幼い頃から、困っている誰かの側で力になれる仕事に就きたいという思いがありました。
高校生のころ実家の近くで、反対する人も多いなか道路拡張のための土地収用があったり、親族が不動産賃貸で苦労している様子を間近で見たりと、身近で法律が関わる場面に触れることがあったため、法律とはどういうものなのか興味を持ち、法学部に進学しました。
学部に入学した時点では、単純に法律を勉強したい、という意識でしたが、(特に大学院で)実務家の方々から事件の話などを聞くなかで、法律を武器に困っている方の力になれる、裁判が社会全体を変える大きなエネルギーになりうることを学び、大きなやりがいを感じて、弁護士になることを決めました。
当時実務家の弁護士の方が(その時点で弁護士になられてから30年は経っていたはずですが)、お酒の席で「弁護士ほど面白い仕事はない!」と仰っていたのも印象に強く残っています。
今までの経験と印象に残っている案件(事件)
現在では中小企業の業務がメインで、個人を対象とした一般の民事事件や離婚や相続等の家事事件、刑事事件もコンスタントに扱っています。
特に印象に残っているのは、ある少年事件です。その少年は当時中学生で、勉強が得意でかつ優秀で、少年の両親も立派な方でしたが、少年は以前に一度事件を起こしたことがあるにもかかわらず、再度、重大な非行に走ってしまいました。
少年審判は2回開かれ、1回目の審判では、賢い故か、こちらが求めること全てをこなしてしまい、審判での自分自身の印象を上手く見せようとしているように感じられたり、被害者に対する謝罪文も大人びた言葉で書いたりしたため(「完璧すぎる」謝罪文でした)、少年らしさが感じられず、本当に反省しているのだろうかと思えてしまう部分がありました。
2回目の審判まで少し時間があったため、事務所に呼んで世間話をしたり、家を訪ねご両親を交えて近況を聞くなどしていたのですが、少しずつ少年の表情から、打算的なものが無くなり、快活な少年らしい顏になってゆくのを感じていました。子どもは短期間でこんなにも変わるものなのか、と思ったものです。
2回目の審判では、誰が見てもわかるくらいに少年の様子は変わっており、とても清々しい表情をしていました。事件に対し真摯に向き合ってきたことが認められ、結局保護観察処分で終わりました。少年の成長の過程を見ることができ、非常に強く記憶に残っています。
仕事をする上で意識していること
相談される方、依頼者の方の立場を尊重すること。そして、常に誠実で謙虚であることです。法律相談に来られる以上、何らかの悩みを抱えているわけです。そして誰一人として同じ悩みというものはないのですから、相談者が置かれた立場を踏まえた上でニーズを汲み取り、その相談者に適した助言や解決策を提示できるように心がけています。場合によっては、アドバイスだけで解決することもあります。
関心のある分野
最近ではソフトウェアのシステムに関する契約の問題やインターネットを使ったビジネスに関する取引・トラブル対応、SNSによる誹謗中傷の問題に力を入れて取り組んでいます。
インターネットビジネスをはじめとしたITの分野は活発となる一方で、この分野特有の法的トラブルも大変多くなっています。最近特に多いと感じるのは著作権の問題です。
SNSや匿名掲示板などは、誹謗中傷行為が簡単に行えてしまう場所です。最近では、特に子ども同士でのSNSを使ったいじめ(SNSいじめ)が深刻化しており、力を入れて取り組んでいます。
また、弁護士になってから継続的に取り組んでいる分野として、民事介入暴力が挙げられます。埼玉弁護士会及び関東弁護士連合会の民事介入暴力対策委員会に所属しており、不当要求行為やみかじめ料要求等への対応はもちろん、昨今では暴力団が関与する特殊詐欺において暴力団のトップの責任が認められるなど、民事介入暴力を巡る様相も大きな変革期にあります。
反社会的勢力に関する事件はだれもが遭遇してしまう可能性があり、会社であればコンプライアンスの問題として、個人でも、被害に遭わないように心構えを持つことが重要です。
ページを見ている方へのメッセージ
相談するだけで解決できる問題もありますから、気軽に相談してほしい、ということに尽きます。当たり前のことですが、悩み続けるよりは、一歩踏み出して、専門家に相談した方が解決に向けて有益です。悩みが何なのか、それを把握するためにでも、必要に応じて法律事務所を利用していただきたいと思います。
弁護士というと裁判のイメージが強いと思いますが、裁判をしなければならない場面は実際にはそれほど多くありません。問題の解決にあたり、何より大事なのは、早期のご相談、早期の対応です。裁判にまで至ると、当初より問題が複雑になってしまい、解決まで長引いてしまうことも少なくありません。まずは気軽にご相談頂き、一緒に解決を目指しましょう。