「依頼者一人ひとりに寄り添って、信頼関係を築くことを大切に」
阪神淡路大震災を経験 「困った人の支えになりたい」
ーー弁護士を目指した理由やきっかけを教えてください。
大学入学の年に阪神淡路大震災を経験したのがきっかけです。仮設住宅がなかなか解消されない問題など、政治や行政では救済されない社会的弱者がいることを目の当たりにして、困った人の支えになりたい思いが芽生えました。大学で憲法を学び、1人1人の幸せや人格を尊重する憲法の価値観に触れ、弁護士になればそういった社会形成に貢献できると思い、司法試験を目指すようになりました。
ーーどんな学生生活でしたか?
高校までは学業よりもスポーツに力をいれていましたが、大学では司法試験に向けて勉強づけの日々でした。当時の司法試験は今よりも合格率が低く、途中で諦める人も周りにはいましたが、自分がやりたい仕事をしたいという強い気持ちを原動力として、最終的に合格することができました。
ーー注力分野を教えてください。
民事一般について様々なご相談を受けています。その中で特に多いのが離婚・債務整理・不動産分野に関するものです。
離婚事件は感情の対立が激しいケースが少なくありません。特に子どもがいる場合には、子どもが離婚によって不必要に傷つかないよう、子どもの幸せや福祉に配慮した解決法を探るように努力しています。
例えば面会交流について、子どもを相手に会わせたくない気持ちは十分理解できますが、子どもの幸せも考えて折り合いをつけられるようアドバイスしています。また、離婚は人生の大きな岐路なので、依頼者の人生の再出発がより良いものになるよう、生活基盤や気持ちの切り替えも含めて、最大限の手助けをします。
債務整理については、コロナ禍で失業したり、収入が激減したり、事業が厳しくなったりして、一生懸命働いているけれど生活が困っている状況にある人が少なくありません。負債を整理して生活を再建するための手続きには、自己破産の他に任意整理や個人再生もあります。
その人の状況や希望に応じて最適な手続きを提案することで、より良い生活再建の手助けをしています。例えば、債務は整理したいけれど、住宅ローンのある家は手放したくないといったお悩みにも対応することができます。
不動産関係では、賃料を滞納して明渡しを請求された賃借人のケースが多くあります。相談者の中には、1回の賃料滞納だけで家から出ていかなければならないと思われる方がいます。
契約書には1か月の滞納で契約解除が可能と書かれているケースでも、それまでに長年賃料を払い続けてきた実績があり、今後も誠実に支払う姿勢があるのなら、大家との信頼関係は破壊されていないとして契約解除を認めないのが裁判実務です。このような裁判実務を踏まえて、妥当な解決になるようお手伝いします。
ーー依頼者とのコミュニケーションで心がけていることはありますか?
まずは依頼者のお話をきちんと聞き、困っている気持ちに寄り添うようにしています。
その上で、弁護士として冷静に状況を分析し、依頼者にとってより良い解決を目指すことを心がけています。法律や裁判実務について丁寧にお話し、依頼者の利益になるよう専門家としての助言をするようにしています。
政治問題にも携わり、社会的弱者の強い味方となる
ーー弁護士として活動してきた中で、印象的だったエピソードを教えてください。
弁護士1年目のときに中国残留孤児の方々を支援する弁護団に参加したことです。
まず金銭的な側面では、国に対して長年残留孤児の問題を放置し、必要な支援を怠ったことを理由に賠償請求の裁判を起こし、並行して、地道なロビー活動を通じて支援制度の創設に尽力しました。
長年この問題に取り組んできた先輩弁護士たちの活躍もあり、裁判では国の責任は一定程度認められ、この判決は残留孤児の支援制度の創設にもつながりました。
おかしいと疑問に思う法律や制度について弁護士が取り組むことで、裁判での解決だけでなく、政治的変化に繋がることを実感できた貴重な経験でした。
ーー休日の過ごし方を教えてください。
やはり家族が大事ですので、休日は極力子どもたちと一緒に過ごす時間を重視しています。一緒に野球をして遊んだり、子どもたちが勉強でわからないところを手伝っています。
最近は読書するのが趣味です。もっと幼少の頃から読んでおけばよかったなと思います。歴史に関する本やサスペンスものにハマっています。子どもたちが読んでいる児童書も見てみると、結構面白いんですよね。
ーー今後の展望について教えてください。
年々弁護士が増えて弁護士業も厳しい時代を迎えているのですが、その中での差別化をどう図るかは常に考えている課題です。
多額なお金を費やして過大な広告を出すよりは、1人1人の依頼者に寄り添い信頼関係を構築して、依頼者が紹介してくださった新たな相談者の悩みを解決できればと思います。
ーー法律トラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
ギリギリになってから相談するよりもっと早い段階で相談していたら、もっと良い解決ができたのにと思われる案件を多く見てきました。早いご相談であれば気持ちも早い段階で楽になりますし、解決策の選択肢も増えます。
1人で抱え込まず、気軽にご相談ください。