中野 貴之 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
父親が弁護士であったため、子どものころから漠然と弁護士へのあこがれがありました。直接父の働きぶりを見る機会は多くはありませんでしたが、いつの間にか、自分も大人になったら弁護士になるものだと思っていました。卵からかえった雛が生まれて初めて見たものを親と認識するのと同じような感覚かもしれません。
また、司法試験に合格できるかどうか、腕試しをしたいという気持ちや、様々な面からの束縛が少ない自由な仕事に就きたいという気持ちも弁護士を志望した動機です。
今までの経験と現在の仕事内容
主に担当しているのは破産事件です。破産事件を扱った件数に関しては、約2000人の司法試験合格者の同期の中でも上から10人以内には入っている自信があります。
破産事件以外では、やはり一般民事事件が多いです。特にこだわっているわけではないのですが、一般民事事件の中でも、なぜか個人の方から企業に対してする損害賠償請求事件を担当することが多いです。
破産事件について、沖縄ならではの特徴
沖縄では、模合 (もあい)といって、友人みなで定期的にお金を積み立てて、相互にそれを融通し合う文化が根付いているため、破産にあたっては、この模合にまつわる債権債務をどう処理するかということが問題になることが少なくありません。
また、破産事件は、地方の裁判所ごとに運用の違いが大きい分野です。例えば、破産者が多少高額な自動車を所有していたとしても、その破産者の居住地が、公共交通機関が未整備で車がないと生活できないような地域である場合には、破産の申し立て以後も、車を手元に維持し続けることが認められやすい運用になっていることが多いようです。
仕事をする上で意識していること(弁護士としての信条・ポリシー)
依頼者の方に面談や打ち合わせを通じて「この弁護士に任せてよかった」と納得していただけるような仕事をしたいです。特に、債務整理のご相談にいらっしゃる依頼者の方は、精神的にとてもプレッシャーを感じておられる方が多いので、面談の時点でなるべくそうした不安を解消して、気持ちを楽にしてさせあげたいとも思っています。
弁護士がメディアに出演することについて
当事務所には、10年ほど前に完済している債務に関して「過払い金請求ができないか」と相談にいらっしゃる依頼者の方が少なからずいらっしゃいます。
このような方々は、当事務所の広報活動に触れたことで初めて、過払い金の存在を知ったという場合が大半です。中には、相談の数日前に何百万円という金額の請求権が時効消滅していたことがわかり、大変悔しい思いをされた方もいらっしゃいます。いくら弁護士の数が増えたところで、弁護士と依頼者の方々の間のチャンネルが広がらなければ法的サービスは行き届きません。しかし、残念ながら、弁護士側から発信した情報が伝わらないがために、自分に権利があることを知らずに、失効させてしまう方が多くいらっしゃるのが現状です。
こうした現状を改善したいという目的もあって、私は機会がある限り、TVやラジオなどのメディアに積極的に出演させていただくようにしています。こうした活動の結果として、ひとりでも多くの方が、眠らせたままにしている権利の存在に気がついてくだされば幸いです。
また、メディアへの出演は、弁護士からの情報発信ということと同時に、弁護士を「身近」に感じていただくということも目的としています。私が携わるメディアの中でも、沖縄の「ひーぷー☆ホップ」という人気バラエティ番組に出演する機会に恵まれたことには、ひときわ大きな意義を感じています。
実際に番組を見たことがきっかけで当事務所にいらっしゃる依頼者の方もいらっしゃいますし、面談の際に、「テレビに出てた先生だ」と喜んでくださる方もいらっしゃいます。少々面映くもありますが、こういった反応を直接感じられると、やりがいを感じます。
関心のある分野
私は漫画や映画などの表現が好きなこと、また、公私それぞれにおいて身近に創作活動をしている方々がいるということもあって、「作り手」の方のお手伝いにつながるような仕事もできたらと思っています。
こういった業界はあまり契約等がきちんと取り交わされないことが多いので、報酬の未払いのような問題が起きやすいのです。実際に、そのような事件を任せていただいたこともあるのですが、実作者の苦労など制作の裏側を垣間見ることができて大変勉強になっています。
また、最近は、交通事故や離婚事件の勉強のために参考書籍を大量に読んだり、その道に詳しい先輩弁護士から猛特訓を受けたりしています。事務所が大所帯ということもあって、各分野での過去の取扱件数が多く、資料やデータベースのおかげで本には書いていないような勘所や注意点などを学ぶことができ、大変助かっています。