「目の前で困っている人を助けたい」家族や友人の事件をきっかけに離婚事件や労働事件に注力
弁護士に助けられた母の姿を見て「将来は自分も困っている人の力に」
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
母から、父と離婚するときに弁護士に助けられた話を聞いたことがきっかけです。無事離婚が成立するまで母が悩んでいる姿を見ていたので、私も将来は困っている人を助ける職業に就きたいと思うようになりました。
当初は司法書士を目指していたのですが、大学に進学した頃にロースクール制度が始まり、弁護士になる道が目の前にあるならチャレンジしてみたいと思い、司法試験受験を決めたんです。
ーー注力分野を教えてください。
弁護士を目指すきっかけになった離婚事件などの家事事件と、労働事件に注力しています。
大学時代の友人の自殺が心に残っていて、弁護士になってからも自殺対策を考える弁護士会の委員会の活動をしていたことから、自殺の原因となっている労働の問題にも取り組むようになりました。
労働は生活の基盤ですから、労働に悩みを抱えてしまうと生活に大きな影響を与えることになります。しかし、労働問題は弁護士に依頼しづらい分野です。
理由の一つとして、リスクの問題が挙げられます。例えばハラスメントで会社を訴えようとしたときに、会社に居づらくなり退職を余儀なくされる可能性もあります。裁判で勝てたとしても十分な賠償金を得られず、リスクや裁判費用などのコストに見合わないケースも少なくありません。そうしたことから弁護士への依頼を躊躇してしまう人が多く、弁護士も労働問題を積極的に扱う人が少ないのが現状です。
困っている人がいるのに弁護士に相談しづらいのはおかしいと思い、できる限り対応できるよう研鑽を積んで取り組んでいます。
「相談に来てよかった」と思ってもらいたい
ーー仕事をする上で心がけていることは何ですか?
1回の相談で問題が解決できればよいのですが、多くの場合はそうはなりません。すぐには解決できない問題であったときに、手続きの話だけでなく、相談者自身ができる対応策などを話して、「相談に来てよかった」と思ってもらえるように心がけています。
労働問題であれば、職場でのコミュニケーション方法や問題を悪化させないための対策について話しますし、離婚問題であれば、「本当に離婚しなければいけない状態なのか」という話からはじめて、改善策などを提案するようにしています。
労働問題も離婚問題も感情的になっている相談者が多いので、しっかり話を聞いて問題の本質を探し、適切な対応を取ることが大事だと思っています。
特に子どもがいる夫婦の離婚問題に関しては自分の経験があるので、判断を急がず、子どもの気持ちに寄り添った手続きをすることを心がけています。
ーーどんなときにやりがいを感じられますか?
子どもの面会交流を実現させたときですね。別居している夫婦は母親が子どもを育てているケースが多く、中には父親に絶対に会わせたくないと考えている人もいます。
そういうときには子どもに話を聞いてその気持ちを母親に伝えたり、一緒に立ち会うことを条件に面会交流を認めてもらうのですが、面会交流を重ねていくにつれ、はじめは拒んでいた母親に変化が表れて「子どもが楽しそうにしていて、面会交流して良かったです」と言ってもらえたときは充実感があります。
父親との面会を拒む子どもは滅多にいません。「会いたくない」と言ってる場合も、たいていは母親への気遣いからです。板挟みにあう子どもの気持ちを理解できるので、子どもが幸せになることは私にとっても幸せなことです。
社会問題にも積極的に取り組む
ーー休日の過ごし方や趣味について教えてください。
平日は一緒にいることが少ないので、土日は子どもと過ごす時間を大事にしています。写真が好きなので、花の咲いている綺麗な場所に子どもをつれていって撮影したりしています。
まだ小さいので遠出はできないのですが、もう少し大きくなったら動物園に連れて行って写真撮影したいと思っています。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
「相談してよかった」と思ってもらえるように目の前の依頼者のために尽力することは変わらず続けていきます。
また、弁護団活動にも積極的に関わりたいと思っています。これまで臨時国会の召集要求に応じない内閣に対する国賠訴訟の弁護団に参加したり、豪雨水害訴訟の弁護団に参加したりしてきました。
個人の事件を解決するとともに、社会問題にも取り組んでいきたいと考えています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
悩みを気軽に話してください。自分がどうしたいのかわかっていなくても構いません。どうしたらいいのかということを一緒に考えていきましょう。どのような悩みであっても話を聞きますので、まずは気軽に連絡してください。