桐生 貴央 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
実家が司法書士だったので、法曹を目指すのが自然な環境にありました。はじめは検事志望だったのですが、司法研修所(50期)の弁護士実務修習でご担当して頂いた先生が、在野精神にあふれた良い意味で野武士みたいな人で、夕方5時に仕事が終わると部下の弁護士に訓示を…というような(笑)、一匹狼だけど、そんな雰囲気に何となく魅力を感じ,弁護士志望に変更しました。
学生時代
学部時代は奥島孝康先生の会社法ゼミに属し、大学院でも会社法を専攻して奥島先生にご指導いただきました。サークルには入りませんでしたが、座間の米軍キャンプでのバイトは楽しかったですね。キャンプ内では税金がかかりませんから、バイト仲間とよく遊んでいました。3年生か4年生くらいで司法試験を決意して、司法試験予備校のLECに通いました。
受験時代に苦労した話や、勉強をする中で工夫したこと
択一がなかなか受からず苦労しました。論文の方は1回で合格したので、得意な方だったと思います。真夏に実施される論文試験場では、当時、冷房がなく暑さで過酷な試験だったのですが、私のような早稲田の学生は、普段のキャンパスが試験会場なわけですから、休み時間は研究室の冷房で涼み、英気を養っていました(笑)。
司法試験のために学んだ知識が実務の中で役立ったと思うとき
受験時代に勉強したことは、実務ですべて役に立ちますよ。弁護士として働きはじめると、ある法律の仕事に必要な部分を勉強することはあっても、体系的に捉えることは時間的に難しいものです。学生の皆さんには、いま時間のある段階で、憲法、民法、刑法を中心に、基本的な考え方を着実に身につけてほしいと思います。
司法修習時代の経験や思い出
四国で修習時代を過ごしました。私は、四国88か所を巡って、掛け軸に各所の朱印を受領してきたんです。当時、関西地区の修習では、高野山で2泊3日の合宿があったのですが、88か所を巡った記念に高野山から御数珠をいただきました。戦後50年間、高野山研修をやっていたそうですが、四国88か所全てを巡った修習生は、私が初めて。その後もおそらくいないでしょう。
最初に入所した事務所を選んだ理由と、弁護士になりたての頃に苦労したこと
弁護士1年目から、実家の相模原で独立しようかと考えていたのですが、はじめは事務所に就職することをすすめられ、一般民事事件を扱う、「法律事務所あすか」に採用していただきました。
当時はボス弁1人、中堅2人、1期上2人、私含め同期2人の7人の事務所でした。1期上と同期の4人で、現場を調査したり、裁判所に提出する書面を作ったり、ボス弁の仕事を手伝う中で、生身の人間を相手にする弁護士実務の感覚を身に付けていきました。
初法廷は、民事事件の被告側代理人でした。また、この事務所の先輩と担当した刑事事件で無罪判決を得られたことが感動しましたね。
関心のある分野
現在、絶えず2~30件の訴訟案件を抱えていますが、その中でも労働案件が多いです。雇用情勢は厳しいですから、世の中のニーズがあるということでしょう。マーケティングの話と一緒で、ニーズをつかんで仕事をすることが大切です。
弁護士に最も求められると思う力
相手に会うこと、現場に行くことです。
今後の弁護士業界の動向
歯医医院の数はコンビニよりも多いそうですが、司法試験合格者3000人を目指すと言われていることから、弁護士業界もコンビニより多い時代になるかもしれません。
歯医者を利用する人は多いと思いますが、弁護士事務所に行くことは人生で一度あるかないか。一般民事事件で人とのつながりを大切にしながら、いかに活動するか、知財等の専門的な分野に進むか、法務部がない企業の弁護士になるか、生き残りが厳しい時代になるでしょうね。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士は近寄りがたいということも聞きますが、疑問があれば遠慮せずお気軽にご連絡下さい。私の場合、電話相談なら無料で対応させていただいています。
市民の方々が法律事務所にいらっしゃる際は、ぜひ事前に、悩みを紙に書き出して整理することをお薦めします。また、本やネットであらかじめ関係条文・事項を調べておくと、法律相談をスムーズに進めることができます。