事件が解決した後の依頼者の人生まで寄り添う〜刑事事件・少年事件に注力
教育界か、法曹界か。きっかけは一冊の絵本。
ーー弁護士を目指したきっかけや理由についてお聞かせください。
小学生の時に法律をわかりやすく解説した絵本を読んで、弁護士という職業があることを知りました。
その本はご近所トラブルを題材にしていて、どちらが正しいかを決めるのではなく、それぞれの立場に立って考えさせる内容でした。論理的な思考と主張で相手を説得するというプロセスに、子どもながら魅力を感じたのを覚えています。
中学や高校の授業を通じて法律への関心が強くなり法学部に進学したものの、迷いもありました。というのも、法曹とは別に教育にも関心を持っていたからです。
最終的に弁護士になると決めたのは、大学在学中でした。教育界に進むと法律の仕事は諦めなければなりませんが、弁護士になれば教育関係の仕事に携わることもできると思い、決断しました。
ーー大学時代はやはり勉強中心だったのでしょうか?
大学時代は法律の勉強に熱心ではありませんでした。先ほど申し上げたように教育界にも興味があったので、大学入学が決まった頃から塾講師のアルバイトを始めたんです。
実際に教育の現場で働いてみると、人に勉強を教える仕事にやりがいを感じて、大学を卒業するまで塾講師の仕事に全力を注いでいました。
大学の4年間で完全燃焼して塾講師は辞めるつもりでいたのですが、教育への関心は消えることなく、ロースクール在学中も、そして弁護士になってからも、子どもたちに勉強を教える機会を持ち続けています。
刑事事件を通じてかつての夢との両立を実現
ーー現在の注力分野とその分野に注力している理由についてお聞かせください。
刑事事件に注力しています。幼い頃から刑事ドラマの法廷シーンに憧れていたこともあり、弁護士を目指すと決めたときから刑事事件を扱いたいと思っていました。
刑事事件には、少なからず冤罪事件が発生します。無実の人が不当な扱いを受けることはあってはならないことです。冤罪事件をなくすためにはどうしたら良いのかということを考えながら取り組んでいます。
また、刑事弁護の際には、依頼者やその家族の心のケアや、依頼者が更生するためのフォローが必要です。
型にはまった手続きをするのではなく、そうしたことまで熱意を持って取り組める弁護士でありたいと思っています。
ーー刑事事件の中でも特に少年事件に力を入れているそうですね。
少年事件は依頼者の変化がよくわかる分野です。事件を起こした少年が更生してくれたとき、その成長を見られることが少年事件のやりがいだと思います。
少年事件の弁護活動には決まった方法がなく、何をやるべきかは弁護士が考えなければなりません。似た事件でも少年の家庭環境や反省具合によって活動方針が変わります。
難しい点でもありますが、自分で工夫できることに取り組みがいを感じています。
事件を通じて少年と関わることは、関心を持っていた教育分野にも通じるので、熱の入る分野です。
ーー仕事をする上で心がけていることはありますか?
事件に介入するということは依頼者や関係者の人生に関わるということですから、事件を事務的に処理するのではなく、関係者の先の人生まで一緒に考えるという姿勢で行動するように心がけています。
仕事においてはスピード感を大切にしています。書類作成など、自分の努力で早められる作業は、迅速に取り組むようにしています。
また、報告を逐一に行うことは当然のこととして心に置いています。
ーーどんなときに喜びを感じますか?
事件後に依頼者から連絡をもらえることがうれしいです。
特に再犯率の高い事件を起こした依頼者から「何事もなく無事に過ごすことができました。このことを先生に報告できることがうれしいです」と定期的に連絡をもらえると、事件のときだけでなく、再犯抑止にも役立っていると感じられてうれしいです。
ーー趣味や休日の過ごし方を教えてください。
弁護士になってからワインが趣味になりました。もともとお酒は好きだったのですが、飲むだけでなくワインに関する知識を学ぶことが楽しくなり、ワインエキスパートの資格も取りました。
休日はサイクリングをしています。健康維持の運動も兼ねて、家の近くを10〜20km走っています。
悩みを抱えたらすぐに弁護士に相談を
ーー先生の今後の展望についてお聞かせください。
事件に関してはこれまで通り、刑事事件を専門分野として続けていきたいと考えています。
一方で、教育分野にも力を入れたいと考えています。例えば、経済的な理由で塾に通えない子どものために、いわゆる無料塾といったようなものを開校するといったことができたらと思っています。
個人で勉強を教えるのには限界がありますが、塾のように組織化すれば弁護士業務と並行して携わることができますし、学習支援という形で社会貢献するのは意義のあることだと考えています。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いいたします。
なるべく早く法律の専門家である弁護士のもとに相談に来て欲しいです。
もちろん、弁護士に相談したからといって全てが解決できるとは限りません。
しかし、弁護士に相談することで自分の悩みがどのような種類なのかわかると思いますし、問題を整理するための入り口として活用してみてはいかがでしょうか。
その場で解決できる問題でなくても、相談したことでもっと悪い方向に向かうことはありませんので、早めに相談していただけたらと思います。