離婚・男女問題に注力 新体制で離婚から婚活支援までトータルサポート
アパレル販売員から弁護士へ
ーー弁護士になった経緯を教えてください。
弁護士の道を本格的に志したのは大学を卒業してからです。
大学時代は本気で弁護士になろうとは考えていませんでした。とにかく服が好きで、アパレルの販売員のアルバイトに打ち込んでいました。
新しい服を着たり、店員さんに勧めてもらった服に袖を通してみたりすると、自分が変身したような気持ちになりますよね。そうやって気分が上向く感覚が昔から大好きで、自分もお客様にそういう幸せを届けたいと思ったのです。
卒業後もアパレルの仕事を続けていて、「天職だな」と感じていました。ただ、ふと冷静に将来を考えたときに、自分にはアパレル業界で評価されるだけの才能がないと感じてしまい、「服が好きという理由だけでアパレルの仕事を続けても、何も残せないまま人生が終わるんじゃないか」という危機感や焦りを覚えたのです。
とはいえ、別の仕事を始めようにも、何のキャリアもないため一から就活するには不利な状況でした。残された数少ない選択肢のなかにあったのが司法試験への挑戦で、勉強嫌いの自分にとっては、勝ち目の薄い勝負ではありましたが、体力と環境が許される今だからこそ、本気でチャレンジしてみようと思い、挑戦しました。
ーー大きな方向転換を経験されたのですね。弁護士として、現在どのような分野に注力していますか。
離婚・男女問題です。
この分野は、依頼者の傷ついた心を癒したり、人生を前向きに歩けるよう背中を押したりすることが必要で、カウンセラーに近い関わり方が求められます。弁護士自身の人間力が試される分野なんです。
代理人としての関わり方次第で、依頼者の考え方や事件解決後の人生を大きく変える力になれることにやりがいを感じて、注力するようになりました。
傷ついた依頼者の心を修復する
ーー仕事をするうえで心がけていることを教えてください。
人に傷つけられた思いは、人にしか修復できないと思います。
心が傷ついて自己肯定感が低下している方や、うまくいかないことばかりで自信をなくしている方。そういう苦しみを抱えている依頼者の気持ちに寄り添い、認めながら一緒に伴走することで、少しでも自尊心を取り戻し、自分を好きになれるようにサポートしています。
依頼者の価値観や考え方を否定せずに受け入れることや、小さな頑張りも見逃さず褒めること。そして、明るくポジティブに接することを積み重ねて、少しずつ元気を取り戻してもらえればと思っています。
ーー弁護士として活動をされてきた中で、印象に残っているエピソードはありますか。
お母さんに連れられて、泣きながら事務所に来た依頼者のことはよく覚えています。
依頼者は夫から毎日のように「お前はダメな人間だ」と罵倒され、自己肯定感はほぼゼロの状態でした。離婚したいということで相談に来たのですが、最初のうちは同じ男性である僕のことも怖がっていて、お母さんと一緒でなければ打ち合わせに来られなかったんです。
でも、コミュニケーションを重ねていくなかで、徐々に、自分がやりたいことを楽しそうに話してくれるようになりました。僕自身の人となりや経歴もざっくばらんに話していたので、「こんなに自由に生きている弁護士がいるなら、私も好きなことをしてみようかな」と思ってもらえたのかもしれません。
案件も順調に進行し、無事に離婚を成立させることができました。事件終了後、別人のように明るくなった彼女から、「地元を離れて、ずっと憧れていた街に住んでみたい。私、今年中に引っ越します!」と宣言されて、「じゃあ、その街に行ったら美味しいお店を紹介してね」と話して別れたことがすごく印象に残っています。
独創的なサービスで、たくさんの人を笑顔にしたい
ーープライベートについても伺います。お休みの日はどのようにお過ごしですか。
今年から弁護士業とは全く異なるジャンルの事業を始めて、休日はその業務をおこなっていることが多いですね。
身体を鍛えることが好きなのでジムで筋トレすることもありますし、コロナ前はよく旅行に行っていました。
お気に入りの国はキューバです。この国は、歴史的に、外国から新しいものが入ってこない時期が長く続いたため、60年くらい前のクラシックカーが当たり前のように走っていたりと、どこかノスタルジックな雰囲気で、昔の映画の世界にタイムスリップしたような感覚を味わえるんですよ。
僕自身、古い車が好きなこともあってすっかりキューバに魅了されてしまい、思わず翌年も遊びに行ってしまいました。
ーー新しい事業を始められたということですが、どのようなお仕事なのでしょうか。
これまでの離婚代理人経験を基に婚活支援事業をやっていきたいと思い、第一弾として結婚相談所を開業しました。主に、男性と、再婚希望者を中心にサポートしていきます。
これまで、たくさんの夫婦の形を見てきました。うまくいっている夫婦、そうではない夫婦、それぞれ関わってきた中で、結婚相手の選び方や結婚に対する考え方について、弁護士という視点からノウハウを培ってきました。 それぞれの方に合った相手選びはもちろん、アパレルでの経験を活かして、自分磨きもお手伝いします。素敵な結婚相手を選ぶためには、自分自身が素敵になる努力が必要です。お洒落にあまり関心がない方や、「自分は結婚には縁がないから…」という方を変身させて魅力を引き出し、幸せな結婚・再婚に向けたサポートができればと考えています。
ーー今後の展望をお聞かせください。
今年で弁護士8年目となり、ある程度経験を積んできました。今後は、弁護士という枠にとらわれず、自分にしかできないような仕事を見つけて、積極的にチャレンジしていきたいです。
婚活支援事業はまさに、アパレル業界、法曹を経験してきた自分にしかできない仕事の第一歩だと思っています。離婚から一緒に頑張ってきた方を、一歩進んで婚活という新しいステージまで応援していくことができたら嬉しいです。 この事業にとどまらず、自分の経験を全て重ね合わせ、他の人には真似できない独創的なサービスをどんどん展開したいですね。そして、仕事を通じてたくさんの人を笑顔にできればと思っています。
ーー最後に、トラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
弁護士のところに相談に行くことは、すごく気が重いことだと思います。「まだそこまで大事になっていない」「今日は相談に行ける気分じゃない」…と、行くべき理由よりも行かない理由のほうがたくさん思いつくのではないでしょうか。
でも、苦しい状況を打破するためには、行動を起こすことが必要です。少しだけ勇気を出して、まずは相談の申込みをしてみてください。勇気を出して申し込んでいただいたからには、「相談してよかった」と思える時間とアドバイスを提供できるように、力を尽くします。