地元北海道で、これからも地域に根ざした活動を〜相続・家事事件に注力
一冊の本が、弁護士を目指すきっかけに
ーー弁護士を目指したきっかけを教えてください。
中学生の頃、父の本棚にあった「東京地検特捜部」という本を読んで、法曹の仕事に引き込まれたことが最初のきっかけです。その後も法曹を描いた本を読み漁るうちに、自然と将来は法曹になりたいと思うようになりました。
ーー大学では司法試験に向けて勉強漬けの毎日だったのでしょうか。
そんなことはないです。大学は法学部に進学して司法試験のサークルにも入ったのですが、友達と飲みに行ったり、オールでカラオケをしたりして、普通の大学生と同じように大学生活を謳歌していました。真剣に司法試験に向けて勉強に取り組んだのは、大学を卒業してロースクールに進学してからですね。
ーー注力している分野を教えてください。
さまざまな分野の依頼に対応していますが、今後、団塊の世代の相続をめぐるトラブルが増えてくることが予想されるので、相続分野にはいっそう力を入れていきたいと考えています。
ーー弁護士として心がけていることはありますか。
イギリスの著名な外交官であるハロルド・ニコルソンは、その著書の中で外交官に必要な7つの資質について言及しています。「誠実」「正確」「平静」「良い機嫌」「忍耐」「謙虚」「忠実」です。
これら資質の必要性は、弁護士にもあてはまると考えています。「誠実」「正確」「忠実」というのは、弁護士として当たり前のことです。私が特に心がけているのは、「忍耐」「謙虚」「平静」「良い機嫌」です。
大抵の場合、弁護士の仕事が発生するのはトラブルが起きた後です。当事者間での話し合いだと、互いにヒートアップして解決が難しくなってしまい、弁護士が介入することになるわけです。
ですから、相手方へ応対したり、書面作成をする際には、できる限り平静さを保つことを心がけています。一方で相手方への配慮も忘れず、丁寧に対応することが大切だと思います。弁護士が冷静さを失い、相手方に対して攻撃的になってしまっては意味がありません。
ーー弁護士として活動してきたなかで、印象に残ったエピソードはありますか。
ある相続事件が印象に残っています。
依頼者は、母親が亡くなったことで相続の手続きを進めていたのですが、母親と血のつながっていなかったことをはじめて知りました。それだけでなく、養子縁組もしていなかったこともわかりました。継母であることを隠し、実の母として接してきたので、あえて養子縁組しなかったのでしょう。
こうした場合は、戸籍上は赤の他人になるため、そのままでは母親の財産を相続することができません。そのため、私のもとに相談に来たのでした。
こうした場合、相続するためには、相続人全員の同意を得る必要があります。結果的に、相続人の方々は依頼者が相続することを快く了承し、手続きにも協力してくれたため、依頼者は無事にお母さまの遺産を相続できました。
相続人のあいだで、亡くなった母や依頼者の評判は非常に高いものでした。存命中に丁寧な親戚付き合いをしてきたからこそ、相続人は「あの人はいい人だから、ぜひ遺産相続してもらいたい」という気持ちになったのだと思います。
相続事件は、親族間で激しい争いに発展することが少なくありません。この依頼者のように穏やかな話し合いで丸く収まるケースは、稀有なことです。だからこそ、印象深い案件でした。常日頃から、親戚づきあいは大切にしたほうがいいと実感しました。
子どものいる人と再婚して、子どもに血がつながっていないことを秘密にしている人は、一定数いると思います。「存命中はずっと内緒にしたままでいたい。でも遺産は相続してほしい」という場合は、公正証書の形で遺言書を作成しておいたほうがよいでしょう。そうしておけば、血がつながっていない子どもにも、きちんと遺産を残すことができます。
「法律トラブルは風邪と同じ。早め早めの対処が大切」
ーープライベートについておうかがいします。休日はどのように過ごしていますか。
休日は、犬と遊んでいることが多いです。シェットランドシープドッグという犬を飼っているのですが、抜け毛犬を飼っているのですが、部屋中が毛だらけになったり、服にもいっぱい毛がついてしまったりするんです。ですから、時間をかけて部屋の掃除や洗濯もしています。平日も朝と夜の2回、散歩に連れていきます。犬のために、できる限り早く家に帰るようにしています。
あとは読書が好きです。一度読んで気に入った本は、何度も繰り返して読みます。漫画も好きで、「ヒストリエ」「テルマエロマエ」など歴史ものの漫画が好きです。
ーー弁護士としての今後の展望をお聞かせください。
この先も北海道で仕事をしていきたいと考えているので、より地域に根差して活動していきたいと考えています。
相続分野は、今後いっそう力を入れていきたいですが、関連して信託の分野にも取り組みたいと考えています。特にペットの信託に関わっている弁護士はまだまだ少ないと思うので、積極的に扱っていきたいです。新しい分野に積極的に取り組んでいきたいです。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる人にメッセージをお願いします。
風邪のひきはじめに医師に診てもらえれば、早く治すことできます。しかし、相当症状が進んで肺炎になってしまってからでは、治療も大変で治るまで時間がかかります。下手をすれば命にかかわる場合もあります。
法律トラブルも同じです。早め早めに対応すれば簡単に解決できるケースもたくさんあります。一方で、トラブルが進行すると、解決までの道のりは困難になっていきます。
「これって弁護士に相談するほどのことかな」というレベルでもかまいません。ぜひ、気軽に相談に来てほしいと思います。