全ての依頼者・案件に対して、コツコツ丁寧に〜悩み苦しむ人の人生を救う力となる
「弁護士なら、悩んでいる人の一番近くで仕事ができる」
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
高校時代に将来の仕事を考えたときに、漠然と、会社勤めではなく独立してできる仕事がしたいなと思ったんです。
そういう仕事の中で社会的にある程度認知されている職業というと、高校生の発想では医者か弁護士しか浮かばなくて。数学や物理が苦手で血を見るのも嫌だったので、医者は無理だな、じゃあ弁護士かな…と、そんなきっかけでした。人から「ありがとう」と言われる仕事がいいなとも思っていたので、弁護士はぴったりだなと。
それから弁護士になるための方法を調べて、「司法試験というテストを受けるらしい」と知り、司法試験の合格者数が多い大学を探して志望校を決めました。
ーー学生時代はどのように過ごしていましたか。
司法試験に受かるという明確な目標を掲げつつ、せっかく大学に行くのだから学生生活を満喫したいとも思っていました。そこで計画したのが、前半の2年間は遊んで、後半2年間は勉強を頑張るというプランです。
実際に、1、2年生のときはよく遊びましたね。スカッシュのサークルに入って、当時新宿にあったコートで朝7時半くらいから練習したり、友達と飲み歩いたりして、大学生らしい生活を送っていました。
3年生からはサークルをスパッと辞めて、司法試験の勉強中心の生活にシフトしました。
ーー試験合格のために、1年生の頃から計画を立てていたんですね。
司法試験に受かるために大学に入ったようなものなので、「目標を達成するためには計画を立てないと」と思ったんです。親に学費を出してもらっている以上、中途半端なことはできないという気持ちもあり、3年生以降は勉強に集中しました。でも、友達と飲んだりしてそれなりに息抜きもしていましたよ。
ーーその後司法試験を突破されて、法曹三者の中で最終的に弁護士になることを選んだのはなぜだったのですか。
司法修習で検察官と裁判官の仕事にも触れて、それぞれ魅力的な仕事だと思いました。ただ、最初に「なりたい」と思ったのが弁護士でしたし、悩みを抱えている人の一番近くで仕事ができることにも魅力を感じたので、初志貫徹で弁護士の道を選びました。
依頼者も相手方も傷つかない、円満な解決を目指す
ーーどのような案件を手がけていますか。
多く扱っているのは離婚と相続です。生活に直結しているトラブルなので、依頼者は常に不安を抱えて深刻に悩んでいます。もちろん他の分野でも、トラブルを抱えている方は皆悩んでいますが、この2分野は特に依頼者の人生に及ぼす影響が大きく、憔悴しきって相談に来る方が多いです。
悩んでいる方を前にすると、「少しでも力になりたい」という気持ちが湧いてきます。最善の解決を目指して1件1件丁寧に取り組む中で、かつての依頼者が「実は知人が離婚したがっていて、話を聞いてあげてほしい」と案件を紹介してくれることもあり、徐々に取り扱い件数が増えていきました。
ーー仕事をする上で心がけていることは何ですか。
常に丁寧に対応することです。弁護士のところに相談にくる方は、悩みを抱えて傷つき、苦しんでいます。それ以上のストレスを弁護士が与えることがないように、態度や言葉遣い、話す内容には気を配っています。
私が話すことがちゃんと伝わっているかどうかも気にかけています。伝わっていないようであれば言葉を変えて説明したりして、問題の現状や解決までの見通しを正しく理解してもらえるように意識しています。
想像力を働かせることも大事です。目の前の方に対して、「今、どんな気持ちで話しているのだろう」「こういう事情が背景にあるから、そう思うのだろうな」と考えながらコミュニケーションをとっています。
あとは、相手方の立場も想像するようにしています。
ーー具体的にはどういうことでしょうか。
たとえば離婚問題で妻が依頼者の場合、妻の話をじっくり聞くことはもちろんですが、夫の立場からも考えてみます。「妻はこう言っているけれど、夫はこう考えているんだろうな」と想像して、依頼者も相手方も納得できる解決方法を探ります。
弁護士は依頼者の味方ではありますが、依頼者の希望を一方的に主張しても、相手方に反発されてなかなかうまくいきません。多少譲歩することになるとしても、相手の主張も考慮して、ソフトランディングできるポイントを目指すほうがいい解決につながることが多いです。
子どもがいる夫婦の場合は特に、依頼者も相手方も傷つかない形で着地するにはどうすればいいか熟考します。離婚後の親同士の関係がギクシャクしてしまうと、面会交流の実施や養育費の支払いに支障が出る可能性があります。親の離婚後も子どもが健やかに幸せに過ごせるように、円満な解決を目指して進めていきます。
「先生はヒーロー」今も胸に残るエピソード
ーー弁護士として活動してきた中で、印象に残っているエピソードを教えてください。
弁護士になった当初は、東京の事務所で外国人の在留資格の案件を多く手がけていました。その時に手がけたある事件が印象に残っています。
依頼者は仕事で日本に来た中国の方で、事情により就労ビザを更新できず、帰国を余儀なくされていました。依頼者には日本人の妻がおり、「妻を愛している。離れ離れになることは耐えられない。なんとか日本に住み続けられないか」と希望していました。妻には連れ子がいたのですが、その子たちも皆、依頼者と日本で生活したがっていました。
当時弁護士1年目で、右も左もわからない中でがむしゃらに駆け回ったことを覚えています。うまくいかなかったら、依頼者は国に帰らなくてはならず、一生家族に会えなくなるかもしれない。それだけは絶対に避けたいと思い、必死に取り組みました。
結果的には、「日本人の配偶者」という形で在留資格を取得することができ、依頼者は家族と一緒に日本で生活を続けられることになりました。家族がバラバラになることを阻止できてホッとしましたし、依頼者も妻も子どもたちも喜んでくれて、嬉しかったですね。
この案件を通して、自分の仕事が依頼者やその家族の人生に直結することを実感しました。弁護士として駆け出しだった私には強烈な記憶として刻まれ、今も忘れられない案件です。
実は、事件終了後に子どもたちが電報をくれたんです。ドラえもんのぬいぐるみと一緒に「見野先生は僕たちのヒーローです」と書かれた手紙が入っていて、そんなふうに感謝されたことは初めてだったのですごく感動しました。「弁護士になってよかったな」と心から思いました。
気軽に弁護士を使ってほしい「お試しで相談を」
ーー今後の展望を教えてください。
基本的には、弁護士を引退するそのときまで、コツコツ丁寧に案件に取り組むしかないと思っています。
事務所を大きくすることは今のところ考えていません。今までと同じように、一人ひとりの依頼者、一つひとつの案件にしっかり向き合い続けることが一番の目標です。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
今はいろいろな情報がインターネットにあふれていて、法律に関することも簡単に調べられます。でも、悩みを抱えているなら、自分で解決策を調べる前に弁護士に相談してみてください。
自己判断で事を進めてしまうと、取り返しがつかない事態を招いてしまうかもしれません。弁護士に相談することで悩みを整理できますし、今後の対応について適切なアドバイスも受けられます。自分がとるべき行動や解決までの見通しが分かれば、心の負担も軽くなるはずです。
もちろん、インターネットで調べたり家族や友達に相談したりすることも問題解決の1つの方法ですが、そこに「弁護士に相談する」という選択肢も加えてほしいなと思います。
費用が心配な方もいると思いますが、無料相談を実施している事務所もたくさんあります。相談したら必ず依頼しなければならないわけではありません。依頼するかどうかは皆さんの自由です。
「とりあえずお試しで相談してみよう」くらいの感覚で、気楽に話をしにいらしてください。悩みを解決するための1つの方法として、ぜひ、弁護士を活用していただければと思います。