コンビニオーナーなどでつくる「コンビニ加盟店ユニオン」は12月24日、セブン-イレブン・ジャパン本社を訪れ、年末年始の営業時間を柔軟に選べるようにしてほしいとする「嘆願書」を提出した。
執行委員長の酒井孝典さんは「契約書も大切だけど、命より重い契約書はない。リーディングカンパニーが動かないと業界は変わらない」と話している。
年末年始は、店舗立地によっては一年でもっとも売り上げが低い。一方、スタッフが集まらず、採算度外視で時給を上げたり、それでもスタッフが揃わずオーナー夫婦が長時間労働で店を回したりしているとユニオンは訴える。
●経産省の検討会「柔軟に認めることを検討すべき」
提出後の記者会見で、副執行委員長の吉村英二さんは、本部に納めるロイヤルティーを計算するとき、売れ残った商品の仕入れ値などを考慮しないコンビニ特有の仕組みに言及し、次のように話した。
「直営店が元日を休んだら、本部が増益になります。一方、(採算度外視で営業していた)加盟店が休めば、加盟店は増益するけど本部は減益になります」
セブンが今年11月に発表した時短営業のガイドラインでは、正月など特定の時期のみの時短や休業は認められていない。
一方、経済産業省の「新たなコンビニのあり方検討会」は前日の23日、時短や休業について、「店舗の事情に応じて柔軟に認めることを検討すべき」などとする報告書骨子案を発表している。
●セブン「コメントはございません」
セブン本部は取材に対し、「書面は受け取ったが、それ以上のコメントはございません」と回答した。
現在、首都圏の直営店50店舗で、1月1日の休業実験を予定しており、詳細を詰めている段階だという。