駐車場の利用マナーの悪さにコンビニが頭を悩ませている。店内には客がいないのに、駐車場に置きっ放しの車があるなど、あたかも「無料のコインパーキング」のように使われているという。
京都府のローソンオーナーは11月、深夜の駐車場に長時間停まったままの車を見つけた。あとでビデオを確認したところ、ドライバーは若いカップルだったという。
「遅くに駐車場から出て行っていました。名古屋ナンバーだったので、紅葉を見に来ていたのかも。車を停めて、ご飯にでも行っていたんでしょうね」
その翌日にも置きっ放しの車があった。ビデオによると今度の持ち主は代行タクシーをともなって戻ってきたという。どこかで酒を飲んでいたということだ。
「警察を呼んだのですが、『私有地だから』と何もしてもらえませんでした。公道なら駐車違反なのに…。警察が動けないのを知ったうえで、(車の放置を)やっているんでしょうね」
法的には駐車代金相当(損害賠償)を請求できる余地はあるが、店と利用者の一対一のやりとりだと、相手から「逆ギレ」されたり、本部にクレームが入ったりする可能性もあって、あまり現実的ではない。
「オーナーの私がいるときならまだ良いですけど、クルー(店員)だけのときにはやらせられない」
●「1時間100円台の駐車代すら惜しいんでしょう」
このオーナーは今年8月に時短営業をはじめた。店を閉めたのに、置きっ放しの車があることから、車の放置に気づくようになったという。
店を閉める際、車が入ってこないよう駐車場をカラーコーンで囲っているが、放置車の持ち主たちはコーンをどかして、閉店中に帰ってしまうという。
0時になりましのて閉店しました〓✨
— にゃんきち (@f1_sd) November 23, 2019
駐車場に名古屋ナンバーの車が停まっていてドライバーの方はいません。
構わず駐車場封鎖しました〓✨✨
観光で京都へ来てコインパーキング代わりにコンビニに停めたんでしょうね、きっと。
うちの店が時短店とは知らずに… pic.twitter.com/UpQByJzT7K
「日中も車を停めて、店内・車内で休憩している人がいます。駐車場が埋まってしまうので、チャンスロスになっています。それでも、何か買ってくれていれば、『まあそれなら』とも思えますが、買い物すらしない人がいるので・・・」
場所にもよるが、京都は中心部のコインパーキングでも1時間100円台(夜)のところが複数あるようだ。
「その程度のお金も惜しいということなんでしょうね。京都は観光地ですから、年末年始はコンビニに車を停めてお参りに行く人もいます。期間中、駐車場を封鎖しているお店もありますね」
利用者側にコンビニを自分たちに都合がよいときだけ「社会インフラ」だと思い込んでいる部分はないだろうか。