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マッチングアプリで出会った相手の子を妊娠→ブロックされて音信不通、どうしたら?
写真はイメージ(mapo / PIXTA)

マッチングアプリで出会った相手の子を妊娠→ブロックされて音信不通、どうしたら?

マッチングアプリで知り合った男性の子を妊娠したが、相手と連絡が取れなくなったーー。弁護士ドットコムに、このような相談が寄せられている。

相談者によると、避妊具をつけた性行為だったが、妊娠してしまったという。このことをLINEで伝えるとブロックされ、音信不通になったそうだ。性行為は合意の上だったという。

相手のLINEと名前以外はわからず、相談者はどうすればよいのかと悩んでいる。法的に責任を問うことはできないのだろうか。理崎智英弁護士に聞いた。

●相手の住所を特定するための方法もある

ーー相手男性に対して、刑事上・民事上の責任を問うことはできるのでしょうか。

性行為を合意の上でおこなったということであれば、不同意性交等罪などの犯罪は成立しないので、相手男性の刑事上の責任を追及することはできません。

民事上の責任については、妊娠した子どもが相手男性の子であれば、妊娠中あるいは出産後に認知請求をおこない、認知の効力が認められれば、養育費を請求することが可能です。

相手男性が任意の認知に応じない場合は、認知調停を起こします。そのうえで、最終的には認知の訴えを提起し、DNA鑑定などによって子どもと相手男性との父子関係を証明することができれば、裁判所に認知の効力を認めてもらうことができます。

認知の効力が認められれば、相手男性に対して養育費を請求することになります。相手男性が任意に支払わない場合は、養育費分担調停を起こしたうえで、最終的には、審判によって双方の年収に応じた適正な養育費を認定してもらうことができます。

ーー相談者が把握できている情報は、LINEと名前のみのようです。このような場合でも相手を特定し、民事上の手続きを進めることはできるのでしょうか。

弁護士会照会(弁護士法23条の2)という方法によって、LINEを運営しているLINEヤフー株式会社に対して相手男性の携帯電話の番号を開示するよう請求する必要があります。以前は開示に応じない場合もあったようですが、最近は変わってきているようです。

相手男性の携帯電話の番号が開示された場合、次に、当該携帯電話のキャリア(通信事業者)に対して同じように弁護士会照会を利用し、契約者住所を開示するよう請求します。相手の住所を特定することが可能です。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

プロフィール

理崎 智英
理崎 智英(りざき ともひで)弁護士 高島総合法律事務所
一橋大学法学部卒。平成22年弁護士登録。東京弁護士会所属。弁護士登録時から離婚・男女問題の案件を数多く手掛ける。

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