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2021年01月18日 10時20分

夫をGPSで監視する「束縛妻」の意地 「もう愛はない」と告げられても離婚拒否

夫をGPSで監視する「束縛妻」の意地 「もう愛はない」と告げられても離婚拒否
写真はイメージです(Fast&Slow / PIXTA)

「私の束縛を理由に旦那に離婚請求されています。離婚に応じなければいけないでしょうか」。弁護士ドットコムに、このような相談が寄せられている。

相談者によると、夫がキャバクラに行ったことを機に、納得してもらったうえで夫にGPSをつけているという。

また、夫がスナックに行くときは電話やLINEをし、反応がなければ暴言をLINEで送っていた。また、相談者が迎えに行った際に、「カラオケが嫌い」だと言っていた夫が歌っていることに気づき、店の中に入って喧嘩したこともある。それからは、相談者が許可したスナック以外は行かないことを夫に書面で約束させていた。

ある日、相談者がスナックの話を出したことがキッカケで夫婦喧嘩に発展。警察が出動する騒ぎになったという。それから、夫は「家を出て行ってほしい。愛はないから離婚したい」と言い出すようになった。

裁判になった場合、離婚は認められるのだろうか。鶴岡大輔弁護士に聞いた。

●妻の「束縛」を理由に、離婚は認められる?

ーー妻の束縛が激しいことを理由に、離婚が認められることはあるのでしょうか。

裁判所が離婚を認めるのは、浮気がある場合などを除いて、婚姻を継続しがたい重大な事由がある場合に限られます。単純な束縛「だけ」であれば、裁判所は婚姻を継続しがたい重大な事由があるとは認めないと思います。

ただ、今回の相談者の方は、LINEで暴言を送る、店内で喧嘩をする、夫婦喧嘩で警察が出動する騒ぎになるなど、かなり激しく夫婦間で揉めているようです。すでに単純な束縛とはいえないような状況になっているかと思います。暴言をLINEで送っていることから、暴言の証拠も残っている可能性が高いでしょう。

このような状況で、夫が別居をし、離婚を求めてきたら、裁判所は別居期間を考慮した上で離婚を認める可能性が高いのではないかと思います。

また、家が夫婦2人の共有名義になっているとのことですが、そのことを理由に離婚を認めないという判断にはなりづらいと思います。家についても、離婚と同時に財産分与として売却等の処分を決めるのが望ましいです。もし、処分方法が決まらない場合は、別途、共有物分割訴訟等で解決を図ることになります。

●「浮気調査」目的にGPSをつけるのはNG?

ーー相談者は夫がキャバクラに行ったことを機に、夫にGPSをつけています。そもそも、夫にGPSをつける行為は法的に問題ないのでしょうか。

夫にGPSをつける行為は夫婦として望ましいことではありませんが、今回の相談者は夫の承諾のうえでつけているので、法的な問題は発生しないと思います。

ただし、暴力や暴言によって事実上拒否できないような状態にした上で形だけ承諾させたのであれば、不法行為が成立し、慰謝料が発生しやすくなります。

ーー今回の相談者に限らず、中には浮気調査のために無断で夫(あるいは妻)にGPSをつける妻(あるいは夫)もいるようです。その場合も慰謝料は発生するのでしょうか。

はい、慰謝料が発生する可能性が出てきます。確立した判例がないのではっきりとは言いづらいですが、プライバシー侵害の度合いが強い場合に慰謝料が発生しやすくなります。

たとえば、同居をしていて夫に明らかに怪しい行動がある場合であれば、プライバシーを侵害する正当な理由があると判断される余地がないとはいえません。しかし、すでに別居をしていて特にこれといった根拠もないのに無断でGPSをつけていたというような場合は、プライバシーを違法に侵害したとして慰謝料が発生する可能性が高まると思います。

最終的には個別の事案に応じて裁判所が判断することになりますが、夫の自由意思による承諾がない場合は、GPSをつける行為は法的な問題が生じやすいので、おこなわない方がよいでしょう。

取材協力弁護士

鶴岡 大輔弁護士
代表を務める弁護士法人とびら法律事務所は、千葉市にて累計3500件以上の離婚相談を実施。離婚、慰謝料、親権、養育費、面会交流、子の引渡し、婚姻費用など、夫婦親子に関する問題を得意とする。

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