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退任見込みの理研・野依理事長「研究機関で、組織の長が引責辞任をすることは皆無」
理化学研究所の野依良治理事長

退任見込みの理研・野依理事長「研究機関で、組織の長が引責辞任をすることは皆無」

この一年間、STAP細胞をめぐる研究不正問題で揺れ続けた理化学研究所。その本部がある埼玉県和光市で3月23日、野依良治理事長の記者会見が開かれた。野依理事長は今月いっぱいで退任することが報道されている。会見でも、野依理事長の「退任と責任」に関する質問があいついだ。

しかし野依理事長は「人事に関わることなので申し上げられない」と歯切れの悪い回答に終始した。そのうえで、「一般的に大学や研究機関で、組織の長が引責辞任することは皆無だと思っている」と述べ、STAP問題の責任を取った「引責辞任」という見方を否定した。

●STAP細胞は「虚構だった」

結果的に理研への信頼を大きく傷つけることになったSTAP細胞の研究については「虚構だった」「相互に検証ができなかったことが最大の問題だ」と見解を表明。「不正を防げなかったことをお詫び申し上げる」と述べた。

論文の筆頭著者で、研究不正が認定された小保方晴子・元研究員の責任に話が及ぶと、「重大だが、チームとして検証できなかったことが問題だと理解している」と述べた。

STAP細胞について、理研は昨年12月、「存在しなかった」「ES細胞が混入した可能性が高い」と結論づけた。ただ、誰がどのような意図でES細胞を混入させたのかなど「真相究明」が課題になっていた。

野依理事長は「すべての詳細を詳らかにはできなかったが、大きな意味で解明できたと思っている」と語った。

(弁護士ドットコムニュース)

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