自治体から送られてきた文書(印鑑登録抹消通知)を確認したら、自分の名字が妻の名字になっていたーー。
タレントの壇蜜さんと結婚した漫画家の清野とおるさんが、婚姻届にある「婚姻後の夫婦の氏」の欄で誤った記載をしてしまい、清野さんの名字が変わってしまったことをツイッターで明かした。「齋藤」(壇蜜さんの名字)から「清野」に戻す意向を示している。
清野さんのツイート
婚姻届で名字の選択を誤ってしまい、その後訂正しようと思った場合、どのような手続きをとればいいのだろうか。菅野朋子弁護士に聞いた。
●名字を訂正するためには、家庭裁判所に戸籍訂正許可を申し入れる必要がある
ーー婚姻届の記入ミスで、当事者の意思とは異なる名字になってしまった場合、元に戻すことは可能でしょうか?
「可能な場合もあります」
ーーどのような手続きが必要になるのでしょうか?
「家庭裁判所に、戸籍訂正許可を申し入れします。婚姻届に錯誤があるとして、家庭裁判所から訂正が認められる可能性があり、実際に認められている例もあります。
もっとも、訂正を認めてもらうために、家庭裁判所の審理に出向く必要があり、家庭裁判所から許可が出るまで時間もかかります(申立から約1カ月はかかるようです)。
また、許可が出てからも、家裁から証明書をもらって役所に訂正の申請をするなど、手続きが面倒です」
●いったん離婚してしまうという方法も
ーー面倒な手続きをせずに済む方法は何かあるのでしょうか?
「手っ取り早い方法として、いったん役所に離婚届を提出して離婚を成立させたあと、すぐに当初予定していた名字を選択した婚姻届を再度提出することです」
ーー手っ取り早いとはいえ、なかなか大胆な方法ですね
「たとえ形式的なものとはいえ、離婚することには抵抗がある方が多いのではないかと思います。その場合は上記の手続きを取ることになります」
ーー手続きを経て、清野さん(夫)の名字を元に戻した場合、壇蜜さん(妻)の名字はどうなるのでしょうか?
「婚姻の際、夫婦は同じ姓にしなければならないので、清野さん(夫)の姓を元に戻すと同時に、壇蜜さん(妻)の姓を清野さん(夫)の姓に変更することになります」