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まんだらけ「落書き犯」動画公開に強い信念「被害を受ける側を顧みない風潮に断固として抗っていく」
防犯カメラ映像(まんだらけのYouTube映像から/モザイク加工は編集部)

まんだらけ「落書き犯」動画公開に強い信念「被害を受ける側を顧みない風潮に断固として抗っていく」

漫画やフィギュアなど多彩なサブカルチャー商品を扱うショップ「まんだらけグランドカオス」(大阪市浪速区)が、落書きの被害にあったとして、防犯カメラ映像をYouTubeとTikTokに公開したうえで、さらに懸賞金30万円をかけて「犯人」の情報をもとめている。

まんだらけ(本社・東京都中野区)は11月8日、動画公開の狙いについて「世の被害者たちにも黙っていないで一定の声を上げることが大事だと分かってもらいたかった」などと説明した。

●被害側のことを顧みない風潮に「断固として抗う」

まんだらけによると、落書きの被害が発生したのは、10月22日の午前4時半ころ。映像には複数の人物が壁にスプレーを吹きかける様子や、壁に残されたグラフィティが映っている。ただ、顔ははっきりとは判別できない。

店側は、その日のうちに大阪府警浪速署に建造物損壊罪の被害届を提出したという。

その後、10月30日にYouTubeとTikTokに動画を公開して、ツイッターの公式アカウントでも動画公開を報告した。

一方で、動画公開の是非については、ネットにもさまざまな意見がみられる。

〈防犯カメラ映像はどんどん公開したらいい。無人販売所とかのも全部公開すれば抑止力にもなるでしょ〉

〈後々プライバシーの問題でまんだらけ側が訴えられた場合面倒が起こるかもしれない〉

まんだらけは、今回の動画公開、懸賞金の狙いについて、弁護士ドットコムニュースの取材に答えた。

「若い人たちの公共の場や他人の財産に関与する芸術活動にはある程度の理解は有しておりますが、お互いの了解もなく、不快な作品を勝手に披露することには馴染めません。

『誰にもわからなければ好き勝手していい』『顔が見えなければ何を発信してもいいや』という被害を受ける側の事をあまり顧みない風潮には断固として抗っていきたいと思っています。

世の被害者たちにも黙っていないで一定の声を上げることが大事だと分かってもらいたかったので、弊社ではこういう行為に対して以前から同じ対応をとらせて頂いております」

なお、動画公開後、特定につながる情報はまだ届いていないという。

まんだらけでは、過去にも品物を盗んだとして、防犯カメラに映った人間の顔写真(モザイク付き)を公開するなどして、物議をかもしていた。

【まんだらけの防犯カメラ映像公開を報じる2014年の記事】

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