今村 幸正 弁護士 インタビュー
弁護士を目指した理由
私が弁護士を目指した理由は、他の先生方と比べると少し変わっているでしょうね。
大学は法学部に進学したので、日本最難関といわれていた司法試験には興味はあったのですが、ぼんやりとした興味しかありませんでした。人の役に立つ仕事をしたいという漠然とした想いは昔からあったのですが、それをどうやって実現するか、具体的な将来のビジョンに結びついていなかったのです。
目指すきっかけとなったのは、大学1年時の必修科目である、『民法総則』のシラバス(講義科目等が記された本)でした。有名な民法の教授の担当科目だったのですが、なかなか衝撃的な内容でした。
うろ覚えな部分はありますが、「将来、サラリーマンになるにしても、冒険家になるにしても、どういった仕事に就くとしても、司法試験に受かっておいて損はない。司法試験合格を目指しなさい」というような内容だったと思います。これを見て、なるほど確かにそうかもしれない、将来、弁護士の資格をとっておいて損はないな、と思ったのがきっかけです。
司法試験の勉強法
司法試験は日本一難しい試験、一日何十時間も死にものぐるいで勉強するのが当たり前、というイメージがあるかもしれませんが、私自身は、むしろ受験生時代は楽しかったですね。
1日の勉強時間は6時間程度だったと思います。勉強方法は、基本書を読込むだけです。ただコツがあって、読む際に、常に、こういう問題がでたらどう書くかという疑問をもち、書くことを想定しながら読むようにしていました。6時間集中して勉強したら、後は遊んでいましたね。睡眠時間も1日10時間くらいだったと思います。きちんと体を休めて、短時間でも集中して勉強していました。
弁護士としての信条
正義の実現です。不法に対して断固として立ち向かうというのは、弁護士としては当然です。ただ、それに加えて、依頼者の方から不法な相談を持ちかけられた際や、依頼者の方が不法な取引をしようとしている、と気付いた際には、きちんと止めて差し上げるようにしています。
依頼者の方が希望を持っておっしゃっていることを否定することになるので、こちらとしてもとても心苦しく、言い辛いこともあります。しかし、だからといって、目の前の利益に目がくらんで違法なことを許してしまっては、後からもっと大変な不利益を被ることになってしまいます。依頼者の方のことを思っているからこそ、心を鬼にするのです。たとえお付き合いの深い顧問先であっても、むしろ、大切な関係性があるからこそ、厳しく言います。
また、そういったことを言わなければいけない場合には、必ず法律の範囲内で取り得る代替手段を提示することを心掛けています。否定するばかりでは依頼者の方との関係もうまくいきませんし、法律の範囲内で依頼者の利益を最大化することこそが弁護士の役割ですからね。