神山 昌子 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
離婚や、父が抱えた連帯保証人のトラブルなどの出来事が身近に起こり、社会の仕組みや法律に関心を持ったのがきっかけです。当時は育ちざかりの息子もいたので、生活をしていくために働かなければ、という思いがあり目指したというのも理由のひとつです。
大学時代は演劇をやっていましたので、法律の世界とは全く無縁の生活を送っていました。ですので、私にとっては新しい世界でしたし、日々気付きと驚きの連続でした。これまで疑問に思っていたこと、あやふやだったことが法律を勉強することで1つずつ理解できるようになり、とても面白かったです。
受験時代に苦労した話や、勉強をする中で工夫したこと
仕事と子育てをしながらの勉強だったので、思うように勉強する時間が取れなかったことです。初めの頃は多くても3時間程しかまとまった時間が取れず、これではダメだと思い、正社員を辞めパートをしながら生計を立てることにしました。
時間確保が一番大変でしたが、時間がないからこそ集中して勉強できたようにも思います。 学生は時間がたくさんありますが、だからこそなかなか集中して勉強ができないこともあるかと思います。特に勉強嫌いの人は、辛そうでした。やはり勉強好きであることは、弁護士を目指す上で大切なことだと思います。
印象に残っている事例
自分の子供と妻を殺害した男性の事件です。彼の息子は自閉症だったのですが、母親である女性はそのことを誰にも相談できず全て独りで抱え込んでいました。そのうち精神的に不安定になってしまい、どこにも出かけずにずっと家の中にこもってしまいました。
そんな日が続き、ある日自分の夫に「息子の将来には希望がないから殺して欲しい。そして次は私を殺して」と言ったそうです。初めは、彼もまさか自分が殺害することになるなんて思っていなかったと思いますが、毎日のように言われ続け、もう駄目だと思い殺害してしまいました。
初めて彼に会った時は、何を問いかけてもただ泣いているだけで、結局私も何もできず帰ってしまいましたが、最終的に立ち直ることができ、感謝の言葉をもらいました。
誰かの心に寄り添い、痛みを分かち合うことで、その人の力になることができるんだと実感した事件でした。
仕事の中で嬉しかったこと
なんと言っても依頼者に感謝されることです。事件後、しばらく経ち近況を報告してくれたり、お金がないからと手作りのバッグを作りプレゼントをしてくれた時は本当に嬉しかったですね。
弁護士になって大変だと感じること
時間の使い方です。1つの事件だけを扱っているわけではないので、同時にいくつかを進行させるのは大変です。また自分のところで止めてしまうと、事件の解決が伸びてしまうのでできる限りスピーディーに対応するようにしています。
弁護士としての信条・ポリシー
誠実であることです。弁護士になりたての頃は私も未熟で、人間の好き嫌い、得意不得意がありました。
しかし後から考え、あの時もっと一生懸命できたはずだという後悔が、必ず後を引くということを自分の甘さ(経験)から痛感しました。そういった経験をし、どんな時でも誠実に依頼者の為にできることを一生懸命やろうと思いました。
今後の弁護士業界の動向
弁護士が増えること自体は良いことですが、急激に増えすぎたことが問題だと思います。
今までは弁護士は敷居が高く特権階級の様なものに思われていましたが、私は弁護士の仕 事の本質は、依頼者の代理人であるというところにあると思っています。
きちんと依頼者の要望に応えられる弁護士が生き残っていくのでしょうね。
今後のビジョン
的確な判断、迅速な対応を心掛けどんな事件にも対応できる弁護士になりたいです。
悩みを抱える方へのメッセージ
弁護士にも個性があります。今は弁護士を選べる時代なので、自分に合う弁護士を是非見つけてほしいと思います。初めて会った弁護士が自分に合わないことがあっても失望せずに、色んな弁護士を見てほしいと思います。