齋藤 実 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
父が医師だったので、その影響が大きかったと思います。小さい頃から、人を助ける仕事をしたいと思っていました。また、様々な活動をしたいと思っていたので、人を助けるお手伝いができ、自由度の高い弁護士を目指しました。
印象に残っている案件(事件)
事件は一つ一つ違いますから、どの事件も印象的で、どの事件もパッと思い出します。事件の大小がない、とういうのが率直な感想です。その中でも1つ上げるとしたら、やはり最初に担当した刑事事件です。被告人の方とどう接すればよいのか分からず、四苦八苦しました。
ただ、自分なりにできることは全て行い、接見も毎日のように通いました。最後裁判が終わった時に「先生が一番いい先生だった」とその人から言ってもらえました。本当に嬉しかったです。この事件が私のその後の弁護士活動に大きな影響を与えています。事件に一生懸命取り組むこと、そして、何よりも、依頼者の気持ちを十分に汲み取って弁護していくことの重要性を学びました。
仕事の中で嬉しかったこと
依頼者と事件に対して思いを共有できていると実感された時や、依頼者から信頼されていることを感じる瞬間です。
弁護士になって大変だと感じること
弁護士になるまでの憧れの段階と、実際になってみて大きく違うのは、何より責任の重さです。自分が折れたら、依頼者の方も折れてしまいますから、まず気持ちでは負けられません。事件のことを思い出し、朝とても早く目が覚めてしまうことも度々です。責任の重さが弁護士にとって一番大変だと思いますが、反面、その責任の重さが、仕事のやりがいだと思っています。
休日の過ごし方
休日は、できる限り、事件とは関係のないことをあえてするようにしています。一番の気分転換は、中学からしていたテニスです。
弁護士としての信条・ポリシー
まずは、依頼者の立場にしっかり立つことが何よりも大切だと思っています。その上で、一個一個の事件を丁寧に、フェアーに仕事をしたいと思っています。また、事件にもう一歩手間をかけることです。「これで十分かもしれない」と思った段階から、さらに、もう一歩手間をかけるようにしています。
依頼者に対して気をつけていること
法律事務所にいらっしゃる方は、皆さんそれぞれ悩みをかかえていらっしゃいます。そのため、自分と会った後に、その方が少しでも明るくなるように、気持ちが軽くなれるように、と心がけています。
また、依頼者の方の言い分が必ず全て通るわけではありません。そのため、マイナス面やリスクを必ず伝えます。相手の立場に立ちながら、客観的な立場を忘れないよう、「ハートは熱く、頭はクールに」いることを心がけています。
関心のある分野
最近では、家事事件や労働関係の分野を多く扱っており、関心があります。弁護士になる前は、刑事法の分野を研究しており、被害者・被告人の弁護、被害者の弁護にも興味があります。また大学院では、刑事法とともに医事法を専攻しており、弁護士になっても医療の分野に関心を持っています。
フィンランドの法制度を研究
初めてフィンランドに行った時、フィンランド人の人柄が大好きになり、「この国の人達と関わりを持ちたい」と思ったことがきっかけです。その後、フィンランドの法制度がほとんど日本に紹介されていないことを知り、フィンランドの法制度の研究をしています。
フィンランドの制度を日本に紹介し、あるいは日本の制度をフィンランドに紹介することを、弁護士活動とともに自分のライフワークにしています。
今後の弁護士業界の動向
弁護士の人数が増えて、淘汰されるのは必至です。しかし、今までこの業界は、優遇され過ぎてきたように思います。これからは、自分の専門性を持ったうえで、きちんと依頼者の方の立場に立って仕事をする弁護士がますます重要になるのではないでしょうか。
今後のビジョン
私の所属する渋谷パブリック法律事務所は、國學院大学の法科大学院内に設置されており、教育・研究機関の役割も担っています。
私自身も、弁護活動と教育・研究活動の両立を目指し、2つの活動を通じて、弁護士としての自分、研究者としての自分をそれぞれ刺激し合いたいと思っています。そのことが、弁護士としての力を付けることに役立つだろうと考えています。また、法科大学院での教育を通じて、次の世代の法律家を育てて行きたいと思っています。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士は敷居が高いと言われてきましたが、どんどん相談するといいと思います。何か困ったら、まず聞いてみて下さい。
医療の世界で早期発見・早期治療と言われているように、弁護士にも、もっと早くいらしてくれればと思うことが多々あります。ぜひ、困ったなと思ったら弁護士に相談することをお薦めします。
また、いったん弁護士に依頼すると長い付き合いになることも少なくないので、自分と相性の合う弁護士を探すことも大切です。