予防法務から新規ビジネスの提案まで〜経営者経験を活かして企業法務に注力
出版業界から弁護士へ転身
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
学生時代から出版業界で働きたいと思っていて、いくつかの会社で働いた後に自分で編集プロダクションを立ち上げて経営していました。ところが40歳頃に出版不況が深刻になり、将来のことを考えて新しい仕事に挑戦しようと思ったんです。
出版の仕事は好きでしたので、好きな仕事を辞めるにはモチベーションを高める大きな目標が必要でした。そこで思いついたのが難関試験である司法試験を受けて弁護士になることでした。
大学が法学部だったので多少は法律を学んでいましたし、弁護士は40歳を過ぎてからも目指せる仕事なので、新たな挑戦に最適だと思ったんです。
ーー司法試験合格するまでの道のりは大変でしたか?
何歳になっても筋肉を鍛えることができるように、新たな知識を得るのに年齢は関係ないと思いました。ただ、記憶力や集中力が若い頃とは違うので勉強方法の工夫は必要でした。一番苦労したのは試験問題や資料の文字が小さくて、当時40代の私にはつらかったですね(笑)。
ロースクールの同級生は歳の離れた若い人ばかりでしたが、人生相談に乗ったり、勉強を教えてもらったりと、楽しい時間でした。
ーー注力されている分野を教えてください。
企業法務と、不動産に注力しています。
企業法務は経営者としての経験を活かし、一生懸命事業に取り組んでいる人たちをサポートしたいという思いから注力するようになりました。トラブル回避のための予防法務だけでなく、法律を使ったビジネスの効率化や新しいビジネスの提案など、事業拡大に向けたアドバイスを積極的に行っています。
不動産は主にマンション管理問題に注力しています。きっかけは自分が住んでいるマンションの管理組合で理事長になったことでした。理事長になってからマンション管理の勉強を始めてマンション管理士の資格を取り、古いマンションの再生や住民トラブル、リゾートマンションの管理問題などを中心に取り組んでいます。
マンション管理問題は住人の協力が必要不可欠です。協力しながら課題を一つ一つ解決して、マンションを快適にしていくことにやりがいを感じています。
訴訟に至る前に解決できるケースも多い
ーー仕事をするうえで心がけていることは何ですか?
弁護士である以上、依頼者のことを第一に考え、依頼者の利益を最大限出すために尽力するのは当然のことですが、中には、たとえば誤解が原因でトラブルになっていたり、争わなくても解決できる問題があります。そのような時は、互いの主張や思いなどを取りまとめながら、双方が納得できる解決を目指すことを心がけています。
紛争の当事者は冷静に考えることができなくなってしまうものですが、弁護士は冷静な判断をすることができますので、事件を俯瞰で捉えて、依頼者だけでなく相手がどのように考えているのかも、別の視点からも見て考察し、解決の糸口を探します。これは、和解による解決を考えるときであっても徹底して争う場合であっても、必ず必要なアプローチだと思います。
以前、親族間で不動産の権利を争っていた案件を扱ったことがあります。10年以上こう着状態が続いて解決できないと相談を受けたのですが、相手方との話し合いを重ねて生じていた誤解を一つずつ解いていったことで、早期に和解することができました。
もちろん交渉や裁判では依頼者の望む結果を勝ち取ることに全力を尽くしますが、それ以上に、もっと大きな視点から見て依頼者にとって本当の幸せが何かを考えることも大切だと考えています。
本当に幸せになれる選択ができるようにサポート
ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は幼い子どもと一緒に遊ぶことが多いです。人形遊びをしたり、公園やプールなどに行ったりしますが、人形遊びをするのは照れがあるので、できるだけ外に連れていくようにしています(笑)。
最近の趣味は絵を描くことです。水彩から鉛筆画まで様々なジャンルの絵を描いていて、今はアクリル絵の具に挑戦しています。
ーー先生の今後の展望についてお聞かせください。
年齢のことを考えると、来るもの拒まずでなんでも受けるというのは難しいかと思うので、注力分野である企業法務やマンション管理問題などに絞りながら無理のないペースで続けていきたいと思っています。
それと、若い人たちに仕事を回すこともしなければと考えています。自分で仕事をするのと後進育成とのどちらに比重を置くかまだ迷っているのですが、後悔しないように今のうちからライフプランを立てて準備していこうと思っています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
弁護士に相談するのは敷居が高いと感じている方も多いと思うのですが、実際はそんなことはありません。もしも相談した弁護士との相性が悪ければ他の弁護士に変えることもできますし、まずは気軽に一歩踏み出してみてください。
ご自身が本当に幸せになれる選択ができるようにサポートさせていただけたらと思っています。