中原 俊明 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
推理小説が好きだったんです。幼少期に見ていた「弁護士ペリー・メイスン」というアメリカのテレビドラマからの影響もあるかもしれませんね。
ありがちな刑事事件ではあるけれども、真実を発見して、困っている依頼者を助けるという弁護士の姿勢に憧れを抱いていました。もちろん、実際に弁護士がひっくり返せる事件というものは少ないんですが、当時はそういったところに魅力を感じていましたね。
印象に残っている案件(事件)
一番ショックだった事件は、私の友人が痴漢で捕まってその弁護をした経験です。以前、「それでもボクはやってない」という映画がありましたけれども、まさにこの事件も、冤罪をどうやって解決したらいいのだろうという事案でした。
痴漢というのは、駅員さんにちょっと駅員室に来てくださいと言われて、そこで待っている間に警官があらわれ、最低でも72時間は身柄を拘束されてしまう。そのまま拘留になれば、さらに10日、20日と拘束をされてしまう。これは非常に不利益な状況でしてね、やってない人に対しても自供を強いる恐れがある。
実際、示談なんかもあるけれども、それも何十万支払って起訴猶予といったもので、本当にやってない人にとってはそんなことでは自分の無実を社会的に解決することにはならない。それにも関わらず、警察側は安易な気持ちで痴漢を現行犯で逮捕し、身柄を拘束しているんですよ。
それで、「この程度支払えばすぐに出られますよ」なんて言うから、ついついそれに負けて自供してしまう。それでも負けずに、無実を主張して闘ったとしても、裁判官は検察官の主張を信じているわけですから、どれだけ立証してもほとんど無罪にはならない。
この事件を通じて、痴漢事件というのは罪としてはある意味そんなに大きくないんだけれども、一度捕まってしまうと、やってない人にとっては大変不利な状況で闘わなければいけないということを実感しましたね。
仕事の中で嬉しかったこと
今までお世話になった人達に恩返しできていることです。全く法律を知らない友人や知人に対して、弁護士という立場から法を通じて少しでも力になることができているので、それはとても嬉しいです。
弁護士になって大変だと感じること
依頼者にとってその人生の中で一番かも知れない重荷を代わりに背負って闘っているので、仕事の責任は非常に大きいです。また、同時に複数の事件を担当することが多いので、私の肩に掛かる責任もそれに比例して大きくなります。ですが、それが大変であればある程に、仕事を達成して依頼者から感謝された時は非常に嬉しいですし、やりがいにもつながっています。
休日の過ごし方
体を動かすことが好きなので、休日はスポーツクラブによく行きます。汗をかくことが良いリフレッシュになっていますね。あとはB級グルメめぐりですね。
弁護士としての信条・ポリシー
「早い・安い・旨い」が私のポリシーです。できるだけ早く事件処理を行い、安い費用でお客様にサービスを提供する。そして、最終的判決がお客様にとって旨いものになるように、尽力する。なんだか吉野家の様ですが、とても大切なことだと思っています。
依頼者に対して気をつけていること
上の3つのポリシーに加えて、依頼者に対して常に報告を怠らないように気をつけています。事件処理の経過をしっかりと依頼者に伝えることが、信頼構築に欠かせないものだと思っています。
関心のある分野
多重債権整理の問題に関心があります。完全貸金業法の改正があってから、総量規制・上限金利の引き下げ・貸金業者による規制の強化によって、新たに悪質な事業者からの勧誘などトラブルの発生が心配されています。
私はこれまでに6000件近くの破産申立事件を処理してきましたので、この経験を元に、ご相談いただく方のお役に立てるのではないかと思っています。他にも、相続や離婚、労働問題等に興味があります。
今後の弁護士業界の動向
難しい質問ですね。ここ最近、司法試験の合格者が増加して弁護士の人数は増えているけれども、仕事がまわってこない弁護士が数多くいるのが現状です。今後、制度自体がどのように変わるかは分かりませんが、事務所に所属できない若手弁護士が増えることは、弁護士業界にとっては良くないことだと思います。試験に合格して資格を持ったとしても、すぐに仕事にありつけるわけではないですからね。
今後のビジョン
私はパラリーガルとITシステムを駆使して、一人でも多くの依頼者の悩みを解決していきたいと思っています。法廷に出頭し、最終的な判断を行うのは弁護士にしかできない役割ですが、それまでの過程には、多くの事務処理が含まれているんです。
それをしっかりと訓練されたパラリーガルに任せて、弁護士の関与する仕事量を減らし、その空いた時間を利用して、また別の依頼者の相談にこたえていく。同時に、ITシステムを活用して情報を整理することで、業務の効率化を推し進めていく。この2つの方法を駆使して、多くの依頼者の問題を「早く・安く・旨く」解決していくことが私の夢です。
もちろん、パラリーガルの使用に否定的な方もいらっしゃいますが、あくまで私の構想は弁護士を中心に置いていることを忘れないでください。
ページを見ている方へのメッセージ
もっと弁護士を利用してください。インターネットが普及した今、アクセス方法が増えて、皆さんが弁護士に相談することは容易になりました。皆さんが弁護士を利用すれば、必然的に弁護士の仕事の量が増え、多くの経験を積むことができます。それは、最終的に弁護士の質を上げることにもつながるんですよ。相互に有益なんです。