河野 浩 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
私は大学に入った時は新聞記者になりたいと思っていました。新聞社への就職を考えていたのですが、大学の1年生か2年生の時に大学で弁護士の講演会があり、友人と軽い気持ちで行きました。
それがどこのどういう弁護士でどういったことを話されていたのかは全く覚えていないのですが、恐らく話の内容としては普通の弁護士が一日どのように仕事をしているかや、弁護士のやりがいや、仕事をやっていてよかったと感じる時の話をしていたと思います。それを聞いてすごく感激しまして、新聞記者の仕事より面白そうだと短絡的に思い、司法試験の受験勉強を始めました。
司法試験に合格して、司法修習があり裁判所、検察庁、弁護士の仕事を短い期間でしたが、3ヶ月ずつ見ました。裁判官、検察官それぞれにやりがいはあると思いましたが、弁護士が一番楽しそうに、いきいきと仕事をしているように見えまして弁護士になりました。
仕事の中で嬉しかったこと
依頼者の方に感謝をされて、今まで暗い気持ちで相談に来ていた人が、事件が終わって今まで見たこともなかったような表情になられ、ありがとうございましたと言っていただける時は嬉しいですね。
また、難しい事件で勝った時も嬉しいですね。100%の自信を持ってやれない事件も中にはあります。色々と苦労をしながら勝訴までもっていけた時はやっぱり嬉しいです。
弁護士になって大変だと感じること
依頼者との関係が一番大変だと思います。事件の相手方とは対立構造にあるわけですから、元々が難しい関係なのであまり大変だとは思いません。ですが、依頼者の方とは、弁護士は依頼者の味方であるので共同歩調でやっていかなければならないのですが、プロとしての私の示す方針と依頼者の気持ちの方向性が合わない時があります。そういった時にどうすればいいのかということの答えがなかなか見つかりません。
具体的には、例えばこの事件は和解をしてこのあたりが落としどころだな、というように思うことはプロとして当然あります。ですが、依頼者としてはそれでは納得ができないというケースがあります。もしかしたら負けてもいいから判決をもらいたいと依頼者が考えている時に弁護士はどこまで依頼者の意向を聞くべきなのかというのはすごく難しいと思います。
悪い結果になるとわかっていれば説得すればいいのですが、それがやってみなくてはわからないという時にご本人の気持ちの問題もありますから、依頼者の気持ちをどこまで尊重するのか、結果として依頼者の利益にならなくてはならないという要請もありますから、そのバランスを取るのがすごく難しいと思います。
仕事をする上で意識していること
弁護士にとって依頼者はたくさんいます。ですが、依頼者にとって弁護士は1人だけです。ですから依頼者は弁護士が何をしているか気になっているはずです。私が今どういうことをしていてあなたはこういう状況なんですよ、ということを常に報告をすること、またそれをできるだけスピード感を持ってやるということを意識しています。
以前はあまり余計な口出しをしないほうがいいのではないかという依頼者が多かったのですが、今の依頼者は意識も変わってきて、弁護士を一種のサービス業と思っている方もいます。ですので、サービス業として顧客に対してきめ細やかな対応をしなくてはならない時代になってきたのだなと思っています。