伊藤 真 弁護士 インタビュー
弁護士を目指した理由
将来の仕事で考えていたのが、学者、先生、心理学関係の仕事、弁護士でした。今思い返すと、これらには共通点があります。直接人にかかわるということ、相手の個性に合わせて自分が関わっていくということです。こういうことに興味があったのでしょうね。それで結局大学受験時に弁護士になろうと決めました。
大学2年生のころに司法試験を少し意識し始めて、3年から徐々に勉強を始めて、何回か受けて受かりました。
現在の仕事内容
今はもっぱら知的財産に特化しています。特許が3割、意匠、商標、不正競争防止法関連、いわゆるモノマネ商品関連が3割、著作権が3割、残った1割は名誉毀損、パブリシティ権(肖像権)に関するものですね。今は、通常の一般民事はあまりやっていません。
知的財産を専門にしようと思った理由
私の父が著作権関連の弁護士だったということも一つの理由ですが、私は高校の頃は物理部で、理科系が好きだったんです。技術者の方の話を聞くのもとても面白くて、知的財産全般を扱いたいと思うようになりました。
印象に残っている事例
2つお話したいと思います。1つ目は会社関係です。ある出版会の会社が、その子会社を吸収合併しようとしたのですが、子会社側がそれを拒否し、その子会社の社長と社員の大半が、新しく別会社を作るということになりました。
偶然、私は、この独立事件に最初から関わったのですが、最初、出向くと、私の所だけパイプ椅子が置いてあり、社員の方々はみな体育座りをしながら聞くという、本当に何も無いオフィスからの出発でした。その会社は結果的に立派に成長することができました。自分の関わった会社が成長する、大きくなるといいうのは本当に大きな喜びですよ。
もう1つは、弁護士1年目の事件で、交通事故を起こしてしまった人の国選弁護です。被告人は二十歳過ぎの、少し気の弱そうな人でした。その人は酔ってなかったのですが、回りの仲間はみんな酒を飲んでいて、気のいい彼は仲間全員を車で送り届けようとしました。そして、車の中に5人、トランクルームに2人を乗せました。車がデコボコの上を通る度にトランクから「ワー」とか「キャー」とか声がするので、彼はちょっと驚かしてやろうと思って、急ハンドルを切った。するとトランクルームが重くなっているものだから、後輪が横滑りし電柱に激突してしまったんです。それでトランクルームの中にいる人は、幸い命は取り留めたのですが、頚椎損傷で半身不随になってしまいました。
私はその運転手の方の弁護をして、療養病院に被害者の方を訪ねたり、ご両親に会ったり、結構な時間を費やしました。実刑になってもおかしくなかったケースだったのですが、なんとか執行猶予がついてくれました。しばらくは年賀状をもらったり、「頑張っています」なんていう手紙をもらったりしていましたね。弁護士1年目の事件ということで、とても印象に残っています。
仕事の中で嬉しかったこと
依頼者に感謝されることはもちろん嬉しいです。あとは、話し合いにより円満に解決でき、「結果的に裁判にならなかった」という時は、収入的には損失なのですが、嬉しいですね。
大変だと感じること
最新の事柄を常に勉強してキャッチアップしていくことですかね。私は依頼者の方に恵まれているので、仕事をする中で嫌な思いをすることはほとんどありません。
休日の過ごし方
基本的には仕事をしていることが多いと思います。半分仕事をして、半分のんびりとテレビを見たりしてくつろいでいるというところですかね。20年以上前からダイビングもやっています。
弁護士としての信条・ポリシー
客観的な判断をした上で、できる限りの情報、選択肢を提示していくのはもちろんなのですが、もっとも重視しているのは、依頼者の方が何を求めていらっしゃるのかということを考え、その気持ちに寄り添うということです。
例えば、ある事件を解決するにあたり、円満に話し合って解決したいという人もいれば、裁判になってもいいから徹底的にやりたいという人もいます。
裁判をすればどのような判決になりそうかなどの客観的な情報はきちんと伝えなければいけませんが、あとは依頼者の方が、何を重視してどのように解決したいと望んでいるのかを一番大切にして進めていくということです。その意味では、この仕事は「聴く」仕事ですね。
関心のある分野
やはり知的財産の分野ですね。また、パブリシティ権や名誉・プライバシーに関する問題にも興味があります。
ページを見ている方々へのメッセージ
弁護士には気安く相談しにきてください。早めに相談すると良い結果が得られることが多いです。