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2014年06月19日 20時55分

議会のセクハラヤジは「学校のいじめと同じ」 塩村文夏都議が語った「悲しい気持ち」

議会のセクハラヤジは「学校のいじめと同じ」 塩村文夏都議が語った「悲しい気持ち」

「結婚したほうがいいんじゃないの?」。6月18日の東京都議会で女性議員に浴びせられたそんなヤジが、大きな波紋を広げている。

議場にいた男性議員から“セクハラ”ともいえるヤジを受けたのは、みんなの党の塩村文夏(あやか)都議(35)。塩村都議は、女性の妊娠・出産をめぐる支援について質問している最中、冒頭の言葉を浴びせられた。

都議会のウェブサイトで公開されている記録動画でも、ヤジを受けてしばし絶句する塩村都議の姿が確認できる。塩村都議は声のあがった方向を見つめて、苦笑し、質問を再開したが、しだいに感情が高ぶっていく。そんな様子が、動画から伝わってくる。

このとき、ヤジをどう受け止めていたのだろうか。そして、いまどう振り返るのだろうか。塩村都議に話を聞いた。

●「産めないのか」という声も聞こえた

――ヤジがあがった時の状況は?

「『結婚したほうがいいんじゃないの?』という大きな声が聞こえてきました。その言葉に『そうだ』と同調する声も聞こえたし、笑っている人もいました。さらに、大きな声ではないですが『産めないのか』という声も聞こえてきました。(質問中は)声を張り上げているので、細かい声を全部拾えないのですが、全然聞こえないわけでもないんです」

――どんな感じを受けた?

「最初は不意打ちを食らったような感覚でした。不妊や結婚・妊娠の話をしている中で、そんなヤジを飛ばす人がいることに驚きを感じました。

普通であれば、そんなヤジが出た時点で、ちょっと問題発言だということになって周りが止めたりとか、少なからず『シーン』となると思うんです。今の発言はおかしいんじゃないかって。

ところが、その声に同調する人もいたし、議会はそのまま進行し、さらに他にもそうした発言をする人たちもいて、じわじわとボディーブローが効いてくるような感じがしました」

――ボディーブローとは?

「女性の抱えている問題を、まずは議会で訴えて、通していかなきゃいけない。伝えていかなきゃいけないのに、目の前に座っている人たちにも届いていないということに、すごく悲しくなったんです」

●ヤジを飛ばした人から「謝罪や連絡はない」

――発言を止めて、議席を見ていたが、誰の発言か分かったのか?

「おおまかに、聞こえた方向を向いただけで、その人を見たというよりは、そちらの方向を見たという感じですね。誰の発言なのかまでは断言できませんが、そのあたりには3~4席しかありません」

――ヤジを飛ばした人から、謝罪などはあった?

「今のところ、謝罪や連絡は一切ありません」

――いつも都議会で飛ぶヤジと、今回のヤジは次元が違う感じだったのか?

「いつもとそこまで違うわけではないですが、中でもタチが悪かったですね。女性の悩みについて質問をしているときに、そんなヤジを浴びせてくるというのは、驚きでしかありません」

●「女性全員への侮辱と思う」

――ヤジの内容については、どう考える?

「結婚するかしないか、子どもを産むか産まないかは、その人自身の問題です。女性の社会進出が進むなかで、そういったこと自体にいろんな悩みを抱えている女性が多いなかで、デリカシーのない発言だと思います。

女性の悩みを代弁して質問している最中だったので、私個人への否定というだけではなく、このような問題で悩んでいる女性全員を侮辱した発言だと、私は思っています」

――議場という『自由な言論の場』でも、許されない発言だった?

「そう思います。私はそんなことは言わない。バッジを付けた先生と呼ばれる方々がそうした発言をして、そのことに同調して面白がっているというのは、あり得ないし、あってはならないことだと思っています。これは、学校に置き換えてみれば、よくわかると思います」

●学校の「いじめ」との共通点

――学校に置き換えるとは?

「生徒が教室の前に出て、発表している場面を思い浮かべてください。そこで、クラスから生徒の人格を否定するような発言があり、みんなが同調して笑っている。そんな状況は、まさに『いじめ』の構図ではないでしょうか。私も指摘されて気づいたのですが・・・」

――今後、何かアクションをとるのか?

「党の仲間が、各会派に話してくれたようです。今後については分からない部分もありますが、このまま何もなかったことにしてはならないと思っています」

(弁護士ドットコムニュース)

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