
刑事と民事の双方に注力し、依頼者の再スタートをサポート 交渉を経て納得のいく早期解決を図る
中学時代に経験した裁判傍聴 弁護士の情熱に感銘を受け、司法の道を志す
ーー弁護士を目指したきっかけや理由について教えてください。
中学生の時、親の知り合いの弁護士の方に刑事裁判の傍聴に連れて行ってもらったことがきっかけです。初めて目にした裁判所の法廷で、弁護士の方が被告人のために情熱的に弁護していた姿がとても印象的でした。
ーーどんな学生生活でしたか?
小学校から高校までは約10年間、野球を続けていました。中学では部員数100名を超える軟式野球部で主将を務め、高校では部員数約120名の硬式野球部で副主将を務めて近畿大会にも出場しました。
大学では学部を3年で卒業してロースクールに入る制度があったので、早期卒業できるよう必死に勉強しました。勉強以外では、サッカーサークルの活動に参加したり、ゴルフの練習場でアルバイトしたりしていました。
無事に早期卒業し、ロースクールに進学しました。先生の熱心な指導やレベルの高い同期との勉強が司法試験合格につながったと思います。
国家権力に比べて弱い被告人を守る 依頼者と家族の感謝の言葉が原動力
ーー注力している分野を教えてください。
刑事事件や、離婚などの家事事件、破産・債務整理に取り組んでいます。
ーー刑事弁護で心がけていることはありますか?
依頼者やそのご家族はとても緊張されている場合が多いので、冷静に柔らかく話すことを心がけています。少しでもリラックスしてもらえるよう、事件の話だけではなく、雑談をすることもあります。特に少年事件では、少年が心を開いてくれるまでに時間がかかります。世間話をしながら少しずつ信頼関係を作っていきます。
依頼者の利益が最優先ではありますが、同時に被害者の方の声に耳を傾けることも大事だと思っています。依頼者の利益と被害者の方への理解や配慮のバランスを図ることを大切にしています。被害者の方への理解や配慮を示した結果、最終的には依頼者の利益に適う解決が得られ、無事に再スタートできるケースが多いと思います。
ーー刑事弁護の意義は何でしょうか?
刑事弁護を手がけると、いかに国家権力が強いかを実感します。検察が起訴する事件はほぼ確実に有罪になり、無罪を勝ち取ることは非常に難しいです。
特に無罪を主張しているケースでは、依頼者やそのご家族の法的・精神的サポートをしながら国家権力に立ち向かう助力となることこそ、刑事弁護の意義だと考えています。
ーー破産・債務整理についても伺います。破産に悪いイメージを持っている人もいますが、本当にネガティブなことなのでしょうか。
破産は国が認めている制度ですし、金融機関は一定数の破産があることを前提として金利等を設定しています。破産は借金返済の苦しみを解消して人生を再スタートさせる手段の1つであり、後ろめたいことではないという認識が広まってほしいです。
ーー破産するかしないかはどのように判断しますか?
借金問題を解決するための手段としては主に任意整理と破産があります。任意整理では、通常3~5年間の期間で借金を分割して返済することになります。
まず、依頼者の現在の収入や支出など客観的な資料をもとに、3~5年分割での支払いが可能かを計算します。難しければ破産の手続きをすべきだとアドバイスします。
弁護士への相談は早めが賢明です。どのような返済方法があり、どういう計画であれば無理なく返済できるかを一緒に考えていければと思います。
交渉を武器に、紛争の長期化を防ぐ
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
なるべく、交渉や和解で問題を解決することです。
争いが裁判に発展すると、解決までに時間もお金もかかり、依頼者の負担が大きいです。紛争の長期化を防ぎ、依頼者のストレスを最小限に抑えるために、交渉の場で、依頼者も相手方も納得できる着地点を探っていきます。
仮に裁判をすることになったとしても、裁判上でも和解ができるので、交渉のチャンスがないか常にアンテナを張るようにしています。
交渉や裁判上の和解での解決となれば、判決での解決のように相手方から控訴などの不服申し立てをされることもなく、双方納得の上での解決となりますので、メリットは非常に大きいと考えています。
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方を教えてください。
大学時代のサークル仲間とフットサルをしたり、ゴルフをしたりしています。小学校から高校までは野球に打ち込んでいたこともあり、今でもスポーツ全般が好きです。
自宅で過ごすときは、バラエティ番組やドラマを観ています。関西育ちなので吉本の芸人が好きで、最近はかまいたちに注目しています。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
これまでずっと、弁護士の敷居を下げたいと思ってきました。今後も悩んでいる方が気軽に相談できる弁護士でありたいと思っています。
また、特定の分野にこだわらず、どんな相談にも柔軟に対応できるようになりたいです。
ーー法律トラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
私はこれまで勉強一筋で来たわけではなく、高校までは部活中心の生活を送ってきた普通の人間です。依頼者のトラブルや苦しみを理解し寄り添える、本当に敷居の低い弁護士を目指しています。トラブルを抱えているのであれば、気軽に、そして早めに相談に来ていただきたいと思います。