「大切なのは依頼者が納得のいく解決を図ること」交通事故や労働問題に注力
父の跡を継ぐため検事から弁護士に転身
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
父が弁護士で、幼い頃から法律の世界に進むのが自然なことだと思っていました。検察官から法曹としてのキャリアをスタートさせたのは、「巨悪を眠らせるな、被害者と共に泣け、国民に嘘をつくな」という言葉で有名な伊藤栄樹検事に憧れたからです。
検事になって3年ほど経った頃に父が病で倒れたことをきっかけに実家に戻り、弁護士に転身して父の事務所を引き継ぎました。
検事と弁護士は働き方に違いがあるものの、社会のために働くという点で共通しているため迷いはありませんでしたね。
ーーどのような学生時代でしたか。
高校でサッカー部に入っていたので、大学でも続けました。ただ、司法試験を目指していたので、勉強との両立を考えて体育会系の部活ではなく同好会を選びました。同好会での活動は勉強の気分転換にもなりましたし、仲間と過ごす時間が楽しかったです。
司法試験は大学3年生のときから受けて、合格するまでに5年ほどかかりました。試験に受からなくて落ち込むこともありましたが、そんなときでも父は温かく見守ってくれました。父も司法試験には苦労をしたらしく、「30歳くらいまでに受かればいい」と声をかけてくれたことを覚えています。
依頼者の真意を汲み取る
ーー注力している分野を教えてください。
依頼が多いのは交通事故と労働問題です。他には離婚や相続、刑事事件も扱っています。
交通事故を扱うようになった頃は、保険会社の顧問をしていた関係で加害者側の代理人をしていました。ですが、私自身が交通事故に遭って被害者の大変さを知ったことから、被害者側のみを受任するようになりました。
事故被害者の中には、人生を大きく変えられてしまうような後遺症が残る人もいます。そのような人の力になりたいと考え、被害者救済の立場を取っています。
労働問題では労働者側の依頼を受けています。最近は残業代請求よりも不当解雇やパワハラの相談が多いです。中には、会社を辞めたいと相談に来る人もいます。
労働に関する法律が改正されても、使用者側が理解していなかったり、守っていないという現状がまだまだあるように思います。
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
大切なのは依頼者が納得する解決を図ることなので、しっかりと話を聞き、依頼者がどこに重点を置いているのかを理解するようにしています。
離婚問題であれば、一刻も早く別れたいのか、少しでも多くの慰謝料が欲しいのかなど、人によって重要視するポイントが変わってきます。事案によっては依頼者の望みどおりにならないこともありますが、できるだけ真意を汲み取るようにしています。
社会問題に取り組みたい
ーー趣味や休日の過ごし方を教えてください。
最近は落語にハマっています。動画サイトで昔の落語を見たのがきっかけで好きになり、東京に行ったときには新宿や浅草の寄席に行きました。
最近の落語家も好きですが、古今亭志ん朝など名人の落語は面白いだけじゃなく、間の取り方など話し方がうまくて、仕事の参考になります。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
社会問題になっている事柄に取り組みたいと考えています。例えば、インターネットの誹謗中傷や個人情報漏洩。不動産関係であれば今後さらに増えると思われる所有者不明土地。他にも外国人問題や夫婦別姓など、関心のある分野が多いので、可能な限りチャレンジしたいと思っています。
事務所としては、近いうちに人を増やしたいと思っています。弁護士は基本的に個人で事件を担当するので孤独なんです。検事時代のチームで動く仕事のやり方が好きだったので、弁護士でもそうした働き方ができないかと考えています。
ーー法律トラブルを抱えていて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
最近は初回相談無料の弁護士も多いですし、悩みごとがあれば気軽に相談してみるのがいいと思います。相談して満足のいく回答が得られなかったら、気兼ねなく他の弁護士に相談してください。
弁護士にも得意不得意がありますし、医療のセカンドオピニオンのように、いろいろな意見を聞いた上で自分に合った弁護士を選ぶのがいいと思います。