
じっくり時間をかけて依頼者の話を聞く〜環境の変化で芽生えた離婚問題への思い
正義の味方に憧れ、弁護士を志す
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
弁護士という仕事をはじめて意識したのは小学生の頃です。子どもながらに正義の味方に憧れていて、「現実にある仕事の中で正義の味方になれるのは何だろう」と考えたときに弁護士という職業を知り、興味を持ちました。
その頃は漠然とした憧れでしたが、しだいに「仕事を通じて人助けがしたい。弁護士ならそれができる」という思いが強くなり、高校生の頃には将来は弁護士になると決意を固めていました。
ーーどんな学生生活でしたか?
小学校から高校までサッカー部で、大学でもフットサルのサークルに入っていました。ただ、大学時代はサークルよりも自主ゼミ(学部内の自主的なゼミ)の活動に打ち込んでいましたね。
私は大学では模擬国連という自主ゼミに参加していました。模擬国連というのは、学生が各国の大使になりきって他国の代表役と交渉したり、議論を重ねて全体的な取り決めをしたりする活動です。大学内だけではなく他大学と開催することもありました。
模擬国連では、自国の利益だけではなく、他国との関係も考えながら議論や話合いを進めていきます。この活動を通して、様々な視点から物事を考えられるようになったと感じています。
家庭や生活のトラブル解決をサポート
ーー注力分野と注力されている理由を教えてください。
離婚事件や労働事件に注力しています。
実は、弁護士になって4年目くらいまでは離婚事件をあまり手がけていませんでした。離婚事件は理屈で割り切れるケースばかりではなく、解決のためには当事者の感情的なもつれをほぐす必要があります。そういう、人間の複雑な部分に介入することに対して、苦手意識があったんです。
しかし、結婚して子どもが生まれてから意識が変わりました。自分が家庭を持ったことで、家族との関係が円満であることがいかに大切で、生きていく上でのエネルギーになるかを実感しました。家庭生活にトラブルを抱えている方をサポートして、前向きな人生を歩んでほしいと思うようになり、現在は離婚事件の依頼を多く受けています。
依頼者は精神的にナーバスな状態の方も多く、デリケートな対応が必要になるなどこの分野特有の難しさはありますが、離婚という人生のターニングポイントに弁護士として関われることにやりがいを感じています。
また、大多数の方は労働者として労働を提供し、対価としての賃金を受け取って生活しています。労働者にとって労働環境や賃金は生活の基盤であり、労働問題は生活に直結する身近で重要な問題です。そのような考えから、司法試験受験時代から労働問題に関心をもっており、現在でも注力しています。 労働問題は、優位な立場にある使用者を相手方とする紛争ですので、労働者が弱い立場に立たされることが少なくありません。そのため、弁護士として労働者をサポートすることで、対等な立場で労働問題を解決することを意識しています。
感謝の言葉が原動力
ーー仕事をするときに心掛けていることをお聞かせください。
依頼者の話をよく聞くことです。
最近は無料相談が増えていることもあり、複数の弁護士に相談してから私のところに来る方もいます。そのような方から、「他の事務所では話をきちんと聞いてもらえなかった」「頭ごなしに否定されて辛かった」という話を聞くことがあります。
私は、依頼者に安心して相談してもらえるように、まずは話を遮らずにじっくり聞き、そのうえでこちらから質問し、より詳しい話を引き出したり、経緯を整理したりするようにしています。
ーー弁護士として活動される中で、やりがいを感じるのはどんな時でしょうか。
事件が解決した後に、依頼者から「先生のおかげで解決できて心が晴れました。ありがとうございました」と感謝されるとやりがいを感じます。直接感謝の言葉をかけてもらえる仕事は、他になかなかないと思います。1つ1つの言葉をありがたく受け止めていますね。
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方を教えてください。
子どもがまだ小さいので、公園などに行って一緒に遊ぶことが多いです。
最近はあまりできていませんが、以前は休日になると釣りやゴルフを楽しんでいました。釣りはロースクール時代に始めて、一番熱中していたときは週に2〜3回のペースで海に出かけていたこともあります。
たっぷり時間を取って依頼者の話を聞くスタイルを貫きたい
ーー今後の展望についてお聞かせください。
引き続き、離婚事件や労働事件を中心に、生活する中で遭遇するトラブルの解決に注力していきます。
今後、案件の数が増えて忙しくなったとしても、これまでのようにたっぷり時間をとって依頼者の話を聞くスタイルを貫きたいです。依頼者が安心して相談できる弁護士でありたいと思います。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
人生の中で、弁護士と関わった経験がある方は少ないと思います。弁護士に相談をすることに対して、敷居が高いと感じたり、緊張したりするのは当然でしょう。
そもそも、自分の悩みが弁護士に相談することなのかわからない方もいると思います。法律問題かどうかはっきりしなくても、悩みがあれば、一度話をしに来てみてください。一度の相談で解決することもあります。弁護士が対応できない問題であれば、他の専門家を紹介します。ためらわずに、まずはお気軽にご連絡ください。