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デーモン閣下、医療崩壊に強い懸念 「3.6%」の医師が自殺検討
懇談会後に取材に応じるデーモン閣下(右)と渋谷健司・座長

デーモン閣下、医療崩壊に強い懸念 「3.6%」の医師が自殺検討

デーモン閣下が構成員を務める厚生労働省の「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」の最終会合が12月17日、東京・霞が関の厚労省で開かれ、懇談会としての宣言をとりまとめた。過重労働に苦しむ医療現場が危機に瀕していることなどを国民に広く共有する、とした。

●5項目、来年度以降も進捗チェック

具体的には、「いのちをまもり、医療をまもる」国民プロジェクト5つの方策として、以下の事項を列挙した。今回打ち出した事項について、懇談会では、来年度以降も進捗をチェックし続けるという。

(1)患者・家族の不安を解消する取組を最優先で実施すること(2)医療の現場が危機である現状を国民に広く共有すること(3)緊急時の相談電話やサイトを導入・周知・活用すること

(4)信頼できる医療情報を見やすくまとめて提供すること(5)チーム医療を徹底し、患者・家族の相談体制を確立することーー。

●デーモン閣下「メディアはしっかり伝えて」

宣言では特に、患者の拠りどころとなっている医師の労働環境が過酷で、医療現場が厳しい状況におかれているということが強調された。

日本の医師は「全職種のなかで最も労働時間が長い」とし、しかも「3.6%が自殺や死を毎週または毎日考える」「6.5%が抑うつ中等度以上」「半数近くが睡眠時間が足りていない」などと指摘。

その上で、「こういう現実を放っておくと、確実に医療の現場は崩壊します」とした。

デーモン閣下は「わはははは。これでゴールじゃなくてスタートなんだ」と話し、消費税の増税や外国人労働者の受け入れなどと同様に、医療現場の危機も国民全体に関わる非常に重要な問題だという認識を示した。

そして、「メディアはしっかり伝えてほしい。厚生労働省のみなさんもサボらずに対応してほしい」と求めた。

●国民全員にとって「自分ごと」

他の構成員からは、「他人ごとではなく、国民全員が『自分ごと』ととらえてほしい」「患者が休日夜間に医療を受けられないアクセス権限への不安は拭えない。緊急性のある患者を診てもらえることと、医師が倒れないということを守らないといけない」などの声が出た。

懇談会の座長である渋谷健司・東大院教授は最後にこう述べた。

「現場の先生は苦労し、特に若い先生は泥のように働いている。我々ができることを真剣に考えないといけない。厚労省や医師会だけの問題ではなく、全てのひとに関わる問題だ」

(弁護士ドットコムニュース)

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