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「お値段一桁万円」中古の激安自動車はお買い得か 維持費をシミュレーション
表示価格一桁万円の中古軽自動車(画像を一部加工しています)

「お値段一桁万円」中古の激安自動車はお買い得か 維持費をシミュレーション

中古車販売店の前を通ると、ビックリするほど安い車が展示されていることがあります。中には、「一桁万円」の軽自動車が売ってあることも(車体価格であって、諸経費込みだと桁が変わることもあります)。

とはいえ、世の中には「安物買いの銭失い」という言葉があります。激安自動車を買ったとして、維持費はどのくらいかかるのか。佐藤全弘税理士の協力のもと、激安中古車は「経済的」なのかをシミュレートしてみました。故障や修理の頻度次第ですが、定期的にかかる維持費は安く見積もっても月2〜3万円台のようです。

●シミュレーションの条件

購入費用は、総額で10万円以内、駐車場は月1万円で計算します。

車は、中古車サイトで検索して、走行距離がもっとも少なかった車をモデルとしました。スペックは以下の通り。

・2007年式の軽自動車

・走行距離8.1万km

・車検2018年2月

●モデルの軽自動車はあと何年走れる?

まず、車がいつまで使えるかを考える必要があります。国土交通省の「自動車燃料消費量統計年報」(2016年度)によると、軽自動車の1日の走行距離は平均21.4km。また、1km当たりの燃料消費は0.072Lです。寿命を仮に20万キロと考えると次のようになります。

(寿命20万キロ-既に走行距離8.1万キロ)/21.4㎞×365日=15年

「中古車が寿命までに走れる距離」を「年間走行距離」で割ると、計算上は15年走れることになります。

●項目ごとに維持費を計算

では、その15年間にどのくらいの費用がかかるのでしょう。

*自動車税

今回は1年分として1万800円で計算します(初回登録から13年たつと1万2900円)。

*自動車取得税

自動車取得税は、自動車を取得したときにかかる税金で、『自動車の取得価額(課税標準額)×税率』で計算されます。ただし、取得価額が50万円以下の場合は課税されませんから、今回はゼロです。

*車検代

今回は中古のため、最初から2年ごととなります。車検代は「法定費用(自賠責保険、自動車重量税、印紙代)」と「整備費用」からなります。法定費用は3万5000円。整備費用は業者などで違いますが、今回は3万5000円として合計7万円。1年当たり3万5000円です。

*保険料

若者想定でいきます。任意の保険料を調べたところ、20代で一番安いネット通販の保険は年間約4万円、30代だと約3万円でした。強制加入の自賠責保険は契約期間で金額が変わりますが、便宜的に年1万2000円とします。

*ガソリン代

すでに出ている平均年間走行距離(7811km)と1km当たりの燃費(0.072L)から、年間のガソリン消費量は562Lとします。リッター130円のレギュラーだと仮定すると、130円×562L=7万3060円です。

*駐車場

月1万円の想定なので、年12万円です。

●年間の負担は約30万円 

これまでの年間維持費を書き出すと、次の通り。自動車税1万800円、車検代3万5000円、保険料5万2000円、ガソリン代7万3060円、駐車場代12万円。

合計すると、年間29万860円です。月々にすると約2万5000円。15年間乗るとしたら、単純計算で約450万円です。ここにメンテナンスや修理の費用がかかってくることになります。

「もちろん、事故や故障などで大きくお金がかかることがあるかもしれません。地域や年齢、使用頻度などでも金額が変わるので、上の計算方法に当てはめてみると良いでしょう。最近はカーシェアリングなどもあるため、ご自身の使用状況に応じて比較しても良いかもしれません」(佐藤税理士)

【取材協力税理士】

佐藤 全弘(さとう・まさひろ)税理士

お客様の立場にたって、わかりやすい税金を目指すとともに付加価値の高いサービスを提供することをモットーとしてお客様のニーズに応えられるパートナーを目指します!

事務所名 : 佐藤全弘税理士事務所

事務所URL:http://satouzeirishi.com/

(弁護士ドットコムニュース)

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