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インターネット |税理士ドットコムトピックス
2018年06月05日 09時27分

あれっ、「1080円(税抜)」の価格だけ見て「税込価格」と勘違い!

あれっ、「1080円(税抜)」の価格だけ見て「税込価格」と勘違い!
意図的なのか、意図的じゃないのかわかりませんが…

ツイッターで時折話題になる「1080円(税抜)」や「108円(税抜)」の表示。(税抜)の部分をちゃんと見ておかないと、8%の消費税込みだと勘違いしてしまいそうです。

「108円の飲み物買ったら税抜表示の108円だった。詐欺じゃん。詐欺じゃないけど詐欺じゃん」「パワハラセクハラ騒がれてるけど1080円(税抜)の方が悪質じゃないか?」などの声が上がっています。

税込み価格と税抜き価格が混在しているため、このような状態になっていると考えられるのですが、なぜこんなにわかりにくい状況になっているのでしょうか。

●原則としては税込み価格

消費税法63条では、値札や広告によって商品やサービスの価格を表示する場合には、最終的に支払う「税込み価格」を表示しなければいけないと定められています。この制度は、最終的な支払い額がわかりにくいという消費者の不満を受けて、2004年4月より実施されています。

事業者が価格表示をする場合、どのような媒体で表示したとしても、この法律が適用されるので、本来は税込み価格を表示しなければいけません。

●税率引き上げで税抜き価格表示も認められる

しかし、2014年4月、消費税率が8%に引き上げられ、今後も10%への引き上げを予定(現状では2019年10月)していることから、特措法(消費税移転対策特別措置法)で消費税法に規定されている税込み価格表示をしなくてもよいことになりました。消費増税の延期に伴い、現状での期限は2021年3月31日となっています。

特措法は、消費税を円滑、適正に転嫁できることや、事業者による値札の張り替え等の事務負担を軽減できることを踏まえて成立しています。

例外的に税抜き価格表示が認められているので、現在は結局のところ、税抜き価格表示と税込み価格表示が混在し、わかりにくい状況になっています。

●誤認させないための措置をとらなければならない

ただし、特措法で税抜き価格表示が認められるためには、現に表示する価格が税込み価格であると誤認されないための措置を講じなければいけません。

このような措置として、掲示板やポスター、個々の値札等において商品が税抜き価格であることを明示することが求められます。

また、特措法が失効する前であっても、できるかぎり速やかに、税込み価格を表示するよう努めなければならないと規定されています。

「1080円(税抜)」表示については、きちんと(税抜)を表示していれば、さすがに問題にはならないでしょう。

【監修税理士】

冨田 建(とみた・けん)税理士・不動産鑑定士・公認会計士

42都道府県で不動産鑑定業務の経験があり著書「弁護士・公認会計士・税理士のための不動産の法令・評価の実務Q&A」や雑誌・税理士会会報等に数回執筆。公認会計士協会東京会第四回音楽祭で自作曲「ふどうさんのうた」で優勝。

事務所名   : 冨田建 不動産鑑定士・公認会計士・税理士事務所

事務所URL:http://tomitacparea.co.jp/

(弁護士ドットコムニュース)

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