債務整理・債権回収双方の経験を活かしたスムーズな解決
大学で法律のおもしろさに目覚め、弁護士を志す
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
大学時代に法律のおもしろさに気づいて、将来は法律を使う職業に就きたいと考えるようになりました。特に民法の授業は生活に直結している内容で、トラブルの当事者の立場になって、どう利害を調整していくかを考えることが興味深かったです。大学卒業後はロースクールに進学しました。
弁護士を選んだのは、当事者から直接話を聞いて問題解決をすることが、自分に合っていると思ったからです。また、弁護士は活動の幅が広いので、事件解決に対するアプローチの自由度が高いことも魅力の一つだと思いました。
ーーどんな学生生活でしたか?
部活やサークルには入っていませんでしたが、塾講師などのアルバイトをいくつか経験しました。
特に思い出深いのは、障害を持つ方が共同生活を送るグループホームでのアルバイトです。入居者の生活をサポートしながら見守りをする仕事で、1人1人の話をじっくり聞いたり、悩んでいることにアドバイスをしたりするなかで、こちらからどのような問いかけをすれば話をしてもらいやすいか、また、どのように説明をすれば相手に理解してもらいやすいかという点を考える大きなきっかけになりました。このときの経験は、弁護士の仕事にも活きていると思います。
ーー注力分野と注力している理由を教えてください。
主に債務整理と債権回収に注力しています。債務整理では自己破産や民事再生など裁判所による法的な手続の依頼を、債権回収では財産調査や強制執行の手続に関する依頼を多く受けています。
弁護士になって間もない頃に、法人の破産申立てや債権差押命令申立てなどの強制執行の申立てをするという経験をしたことで、債務整理と債権回収という分野への関心を深めていきました。その後も、債務整理では、債権者数が30社以上の個人事業主の方や破産の手続中に労役場留置になってしまった方の破産など、込み入った事情を整理して解決していくことにやりがいを感じ、現在も注力して取り組んでいます。
また、債権回収では、財産調査の過程で相手方の勤務先が分かり、給与を差し押さえることができたり、強制執行をきっかけにそれまで滞っていた支払を受けることができるようになったりしたということもあり、調査や強制執行のやり方を工夫することで債権回収を実現することにやりがいを感じ、現在も注力しています。
お金を借りた側と貸した側の両方から依頼を受けていることは、事件解決にプラスになっています。たとえば、破産や民事再生などの債務整理では、依頼者の財産を全て確認する作業を行います。その経験を重ねることで、この属性の債務者であればこの財産を持っていることが多い、この財産を持っている場合には別のこの財産も持っていることが多いといったことが知識として増えていくので、債権回収の事件を手がける際にも、相手方、つまり債務者がどういう財産を所有しているのかを推測でき、スムーズな事件処理ができます。
また、強制執行されそうな債務整理の事件では、強制執行になった場合の流れや債権者の動きについての知識・経験から、強制執行を受けることを防いだり、強制執行の手続を遅らせたりする手立てを講じることができます。
債務整理と債権回収、両方の依頼に対応することで、それぞれの事件解決にいい影響が出ていると思います。
ーー弁護士として活動してきた中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。
子の引渡しに関する事件と在留資格認定証明書交付申請の事件が特に印象に残っています。
子の引渡しに関する事件は、配偶者(相手方)と別居中の依頼者が、配偶者のもとで暮らしている子どもの監護権者となり、依頼者の元へ配偶者から子どもを引き渡してもらうという事案でした。子の引渡しについては2度経験したことがあります。一つは子の引渡しに関する裁判が最高裁まで争われ、引渡しを命じる審判が確定した後も、相手方が応じず、最終的には人身保護請求という手続きを経て、引渡しが実現しました。もう一つは、引渡しを命じる審判が出た後、スムーズに引渡しが実現しました。
在留資格認定証明書交付申請の事件は、日本に住んでいる依頼者と一緒に住むために、子どもを本国から呼び寄せようとしましたが、在留資格を認定してもらえず、困っていたという事案でした。この事案では、在留資格を認定してもらえなかった原因がよく分からず、個人情報開示請求の手続を利用して過去に依頼者が申請していた内容を確認したところ、子どもの本国で作成された書類に不備があったことが原因で在留資格を認定してもらえなかったことが判明し、その後、無事に在留資格を認定してもらうことができ、依頼者は、子どもを本国から呼び寄せ、日本で一緒に住むことができるようになりました。
弁護士として依頼を受ける事件には、最終的に金銭の問題に集約されるものが多いのですが、これらの事件は、依頼者が、子どもとの生活というお金には代えられないものを得られた事件として、特に印象に残っています。
より複雑な事件への対応力を高めたい
ーー休日の過ごし方を教えてください。
休日は家で読書をしたりして、ゆっくり過ごすことが多いです。仕事で北海道内各地に出張する機会が多いので、プライベートではあまり遠出はしません。
昔から読書が趣味で、本好きが高じて学生時代は大学の図書館でアルバイトをしていました。よく読むジャンルは随筆とエッセイです。少し前の時代になりますが、薄田泣菫、岩本素白や柴田宵曲などの作家が好きで、最近は図書館で全集などを借りて読んでいます。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
今注力している債務整理・債権回収を中心に多様な事件を取り扱って、解決できる事件の幅を広げたいです。
依頼者の中には、複数の分野にまたがって問題を抱えている方も多いです。たとえば、一見債務整理で悩んでいるようでも、よく話を聞いてみると、離婚(養育費や財産分与など)や相続など他の分野の問題も絡んでいることがあります。このようなケースでは、自己破産など債務整理の手続きをしただけではなかなか問題が解決しません。複雑な事件にも対応できるよう、研鑽を積みたいと思います。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
「自分の悩みは弁護士に相談すべきことなのか?」と迷う方もいると思いますが、そのような疑問も含めて、気軽に相談してほしいです。
弁護士が解決することが難しい悩みであれば、話を聞いたうえで、弁護士以外の専門家をご紹介するなどの対応ができます。あなたが抱えている悩みを解決するために、何らかのアドバイスができればと思いますので、まずはご相談ください。