モットーは「見方は1つではない」〜徹底的な聞き取りと多角的な視点でよりよい解決への道筋を探る
ドラマで観た弁護士の活躍に憧れて
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
中学生か高校生の頃に、弁護士が活躍するテレビドラマを観て、「こんな仕事があるんだ」と知りました。難事件を次々と解決する姿がかっこよくて興味を持ったことが、この道に進むきっかけです。
その後、高校の担任の先生に「将来は弁護士を目指してみたら」と勧められたんです。その先生は私が弁護士に興味を持っているとは知らないはずで、なぜ勧められたのかは今でもよくわかりません。おとなしい生徒だったので、正義感を発揮するような場面はなかったですし…(笑)。政治経済系の科目が得意だったので、適性があると思われたのかもしれませんね。
先生にも勧められたことで気持ちに火がつき、法学部に進学して本気で弁護士を目指してみようと思い立ちました。
ーー大学時代はどのように過ごしてましたか。
先輩が司法試験の対策をしてくれるサークルに入り、ほどほどに学びつつ、仲間と過ごす時間を思いっきり楽しむ。そんな学生生活でした。
私は旧司法試験の世代で、大学3年生から司法試験を受験していました。択一試験は3年生のときに通ったのですが、その先の論文試験で苦戦してしまって。最終的には卒業した翌年に合格したのですが、それまでの1年間はものすごく勉強しましたね。
東京、千葉で経験を積んだのち、故郷・北海道へ
ーー司法試験合格後、東京でキャリアをスタートされます。
東京の事務所で5年ほど経験を積み、その後、共同で事務所を経営しないかと誘っていただいて千葉に拠点を移すことになりました。
ただ、千葉での仕事を始めてからが本当に忙しくて、寝る暇もないほどでした。その中で結婚して子どもも生まれ、とても両立できないと思って一旦仕事を休むことにしたんです。
故郷の北海道に戻ってしばらく育児や家庭のことに専念し、子どもがある程度大きくなってから、少しずつ仕事復帰に向けた準備を始めました。知人の弁護士の仕事を手伝ったりしてリハビリをし、現在の事務所に入所しました。
丁寧なコミュニケーションを通して、情報をできるかぎり引き出す
ーー注力分野はありますか。
弁護士が少ない地域なので、地元の方から寄せられる相談内容は多岐にわたります。基本的には分野を限定せず、様々な依頼に対応しています。
その中でも力を入れたい分野は不動産と相続です。特に不動産は、弁護士になって最初に入所した事務所で多くの案件を担当したので、当時培った経験を活かしたいと考えています。
ーー仕事をする上で心がけていることは何でしょうか。
依頼者の話をよく聞くことです。事件に関係することだけを聞き取るのではなく、一見関係のないことも含めて色々と質問し、依頼者が持っている情報をできる限り引き出します。また、どのような資料をお持ちか伺い、場合によっては、こちらから「こういう資料はないですか?」と内容を指定して探していただくこともあります。
依頼者にとって一番いい方法で事件を解決するためには、依頼者から少しでも多くの情報を得ることが非常に大事だと思っています。
事件解決の方法は1つだけではありません。依頼者から聞いた情報をもとに、「こういう請求ができないかな」「こっちの方向から攻めてみたらどうだろう」と、多角的な視点でよりよい解決の可能性を探り、依頼者にとって一番いい解決方法を見極めます。
依頼者自身があまり重要だと思っていない情報こそが、事件解決のカギを握っていることもあります。通り一遍の話の聞き方では、そのような情報をキャッチできないので、とにかく色々な質問をします。
依頼者のために、よりよい解決への道筋を考え抜く
ーー解決の可能性をとことん追求することを大切にされているのですね。依頼者にとって非常に心強いと思います。
普通なら思いつかないような視点で物事を考えたり、他の人が気づいていない新しい道を見つけたりすることが好きなんです。
「見方は1つではない」が私のモットーです。大半の弁護士が「証拠も足りないしなかなか難しそうだな」と判断するような事件でも、少し見方を変えることで突破口が見つかるケースは少なくありません。
以前、ある弁護士の先生から、「考えることはすごく大事だ」と言われたことがあります。ああでもないこうでもないと試行錯誤している時間は、一見無駄に思えるかもしれない。でも、その時間も弁護士の仕事の一部だ。先生はそうおっしゃっていて、本当にその通りだなと思いました。
どうすれば依頼者の困りごとを最もいい形で解決できるのか考え抜くこと。今後仕事をしていく上で常に心に留めておきたい、私が一番大事にしたいと思っていることです。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象に残っているエピソードはありますか。
あまり具体的にはお話できないのですが、外国人関係の事件で印象に残っているものがいくつかあります。
今は民事事件が中心ですが、千葉で働いていた頃は刑事事件も扱っていて、外国人の方の国選弁護人を務めたこともあります。千葉には成田空港があるので、外国人関係の事件が結構多かったんです。
被疑者・被告人には通訳の方がつくのですが、直接の意思疎通ができない分、私が伝えたいことが被疑者・被告人にきちんと伝わっているか、私自身が相手の伝えたいことを正確に理解できているかどうかはかなり気にしていました。何度も同じことを質問したり、頻繁に接見に行ったりして、じっくり時間をかけてコミュニケーションを取っていましたね。
実は北海道にも、お困りごとを抱えている外国人の方は多くいらっしゃいます。問題解決のための力になれたらと思い、今、英語を勉強しているところです。いずれは仕事で使えるくらいのレベルにまで高めることが目標です。
悩んでいる状態から、まずは一歩を踏み出して
ーー最後に、トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
悩んでいるだけでは問題は解決しません。勇気を出して行動を起こしていただきたいです。今は無料相談を実施している法律事務所も多いので、ぜひ一度弁護士に相談してみてください。
相談をためらっている方の中には、「弁護士に相談しても、打つ手がないと言われそうで怖い」と不安に思っている方もいるかもしれません。中には、本当に手の施しようがない問題もあるかもしれませんが、多くの問題には必ず何かしらの解決方法があると私は思います。
セオリー通りの方法では難しいかもしれないけれど、少し視点を変えることで、意外な解決方法が見つかるかもしれません。あなたの悩みを解決するために、一緒に最善の道筋を探してくれる弁護士がきっといるはずです。諦めずに、まずは一歩踏み出していただきたいと思っています。