
対話を重ねて依頼者の考えを整理し、一番望む解決へ〜「悩みに大小はない」どんなことでも相談を
研究者志望から弁護士の道へ
ーー弁護士を目指されたきっかけ、理由などをお聞かせいただけますか。
もともと私は、主に憲法の研究をする研究者になるつもりで法科大学院に進学しました。弁護士に興味を持つようになったのは、法科大学院の「エクスターンシップ」という制度に参加したことがきっかけです。
この制度は、一定期間、弁護士事務所で弁護士の仕事を体験するというものです。書面の起案をしたり、依頼者との打ち合わせや裁判に同行したりすることを通して、弁護士の仕事の面白さを感じました。「自分には、研究者よりも弁護士のほうが合っているかもしれない」と気持ちが傾いていき、最終的には弁護士になる道を選びました。
ーー注力分野を教えてください。
顧問弁護士として企業法務の案件を手がけるほか、個人の案件では交通事故の案件を多く手がけています。労災事件や刑事事件も扱っていますし、裁判所からの依頼で相続財産管理人の業務をおこなうこともあります。
初回の聞き取りを丁寧に
ーー仕事をする際には、どんなことを心がけていますか。
特に大事にしているのは、初回の相談での聞き取りです。トラブルの内容を正確に把握することはもちろん、相談者が何を求めているのか、ということもかなり細かく聞いていきます。
場合によっては、話しているうちに、求めていることが当初と変わってくる方もいます。それは、話をするなかで考えが整理できて、自分が求めていることがはっきりするからです。
相談者の考えや話す内容の変化に気を配りながら、「はじめはこういった話をされていたけれど、最終的にはこういったことを求めているのですね」と確認しながら打ち合わせを進めます。時間をかけて、トラブルの内容と相談者が一番求めていることを整理し、そのうえで今後の見通しをお伝えしています。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象に残るエピソードはありますか。
思い出深いエピソードが2つあります。
1つは、遺言の有効性について争った事件です。依頼者は被相続人(亡くなった方)の内縁の妻でした。遺言が書かれた当時、被相続人には認知症の疑いがあり、他の相続人との間で、「遺言の内容は有効なのか」「内縁の妻に相続権があるのか」をめぐってトラブルになっていたのです。裁判では、きちんとした判断能力を持って書かれた遺言かどうかが争点になり、最終的には、遺言の内容がほぼ認められる形で解決できました。
もう1つは交通事故の案件で、後遺障害等級について裁判で争ったケースです。依頼者はバスに轢かれてしまった女性で、事故当時は妊娠8か月の状態でした。幸い、出産することはできたのですが、女性には障害が残ってしまったんです。裁判では、障害が事故による後遺症であることを主張・立証するとともに、事故当時、女性には「無事に出産できるのか」という精神的苦痛があったことも主張し、結果として適正な後遺障害等級を認めてもらうことができました。
いずれも難しい事案でしたが、いい解決ができたケースとして印象に残っています。
人脈を広げ、1人でも多くの人を救いたい
ーープライベートについても伺います。ご趣味は何ですか。
読書、カフェ巡り、自転車です。ケーキなどの甘いものが好きなので、休日は、天気が良ければ自転車に乗って喫茶店に行き、コーヒーとケーキをお供に本を読んだりして過ごします。
自転車は学生時代からの趣味です。親しい友人がラーメン好きだったので一緒に北海道じゅうのお店を食べ歩いていて、ちょっと遠くのお店を目指して自転車を走らせることもありました。
ーー今後の展望をお聞かせください。
私のビジネススタイルとして、案件を解決した元依頼者や知人から紹介を受けて新たな案件を受任することが多いです。今後も同様の形で人脈を広げていき、地域で困りごとを抱えている方を1人でも多く助けられればと思っています。
また、新たな分野として、病院からの相談、具体的には医療過誤や労務管理などの事案にも取り組みたいと考えています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
私は、悩みに大小はないと思っています。「こんなことを弁護士に相談していいのかな」と悩まずに、気軽に相談をお寄せください。困っていることについて他者の意見を聞くことは、解決への近道になります。
私が所属する事務所では、1時間の無料相談を承っています。無料相談でアドバイスを受けて解決すればそれに越したことはないですし、弁護士が介入する必要がある場合は、依頼するかどうか、私との相性なども踏まえてじっくり検討していただければと思います。
相談者と弁護士は「相談したから依頼しなければいけない」「相談を受けたから受任しなくてはいけない」という関係にはありません。費用が発生するのは、無料相談の後、実際に弁護士に依頼することを決めてからです。お金のことは心配せず、まずは安心して相談にいらしてください。