依頼者に寄り添いつつ、常に冷静な目で事案を見つめる〜論理的な主張を構築し最善の結果に導く
家事事件を中心に幅広い分野の相談に対応
――弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
もともとは検察官になりたくて司法試験の勉強を始めました。きっかけは、世間を騒がせたある汚職事件です。事件が発覚した当時は中学3年生。新聞やテレビでニュースを見聞きする中で初めて検察官という職業を知りました。「不正を正す立派な仕事だな」と思い、漠然とではありますが、将来は検察官になりたいと考えるようになりました。
大学は法学部に進学し、3年生の夏頃から司法試験に向けて勉強を始めました。
合格後も検察官を志望していたのですが、司法修習期間中に検察官・裁判官・弁護士それぞれの業務を経験したことで、「自分には弁護士の方が合っているかもしれない」と気持ちに変化が生じたんです。基本的に刑事事件のみを扱い、ある程度業務内容が決まっている検察官に比べて、弁護士は民事・刑事を問わず幅広い分野の事件に携わることができます。自分の責任と裁量で仕事ができることにも魅力を感じ、検察官から弁護士に進路を変えることにしました。
――学生時代はどのように過ごしていましたか?
高校から弓道を始め、大学では体育会の弓道部に所属していました。司法試験に向けて本腰を入れ始めた3年生の夏まで所属し、毎日のように練習していましたね。
――現在の取り扱い分野について教えてください。
相談を受けて、対応可能と判断したものは基本的に全て引き受けているので、取り扱い分野は多岐にわたります。その中でも依頼件数が多く、力を入れているのは遺産相続と離婚の事件です。
遺産相続は多くの人が一度は経験することですが、手続きが煩雑で、法律の知識も必要です。また、相続人同士の紛争が起きやすく、当事者同士では収拾がつかなくなるケースも少なくありません。弁護士に依頼するニーズが高い分野で、実際に相談も多いです。亡くなった方が残した財産を適切に分配するために、当事者の間に入り、法律のルールに基づいて手続きや交渉を進めていきます。
離婚は依頼者の人生に大きく影響を及ぼす出来事です。重要な岐路に立ち会い、依頼者を支え、問題解決のために力を尽くすことにやりがいを感じます。
子どもがいる夫婦の事案で、親権や養育費をめぐる争いが生じているケースでは特に慎重な対応が求められます。親側の事情によって子どもが不利益を被ることがあってはなりません。子どもの将来のためにはどのような選択がベストか、という視点で依頼者と共に対応方法を考えていきます。
ーー家事調停官のご経験があるそうですね。
はい。弁護士の仕事をしながら、調停官として、家庭裁判所で非常勤の裁判官を務めていました。裁判官の視点から様々なケースの離婚事件を見ることができ、非常にいい経験を積めました。家事調停官を務めたことで、事件の見方が広がり、解決までの見通しを立てやすくなるなど、弁護士の業務にも役立つ成果を得られたと思っています。
もともと家事事件は得意な分野で、これまでにも多くの案件を手がけてきました。今後は調停官の経験も活かして一層力を入れていきたいと考えています。
――仕事をするうえで心がけていることは何ですか?
依頼者との打ち合わせでは、なるべく法律用語を使わず、一般的な言葉に置き換えて説明するようにしています。例え話をまじえるなど、依頼者がイメージを描きやすいように工夫しています。
また、依頼者に寄り添いつつ、常に論理的に考え、冷静に行動することも心がけています。
以前、先輩弁護士から「弁護士の活動の最終的な目的は、裁判官を説得することだ」と言われて、確かにそうだなと思ったんです。弁護士は、準備書面や陳述書を書いたり裁判所に証拠を提出したりしますが、それらは全て裁判官を説得するためにおこないます。
裁判官を説得するには、法律に基づいて論理的に考え、説明することが必要です。依頼者と同化し、感情的な主張をしても裁判官には伝わりません。依頼者の気持ちに共感しつつ、常に一歩引いた立場から冷静に事案を見て、論理的な主張を構築・展開していく。それができてこそ、依頼者が望む結果を導けると考えています。
――プライベートについても伺います。休日の過ごし方やご趣味を教えてください。
家で映画を観て過ごすことが多いですね。クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』が一番のお気に入りです。
基本的にはインドア派ですが、天気がいい日は愛用しているクロスバイクに乗って遠出することもあります。
「悩みを人に話すだけで気分は軽くなる。気軽に相談を」
――最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
一昔前に比べれば弁護士の数が増え、インターネットでも手軽に弁護士を探せるようになりました。弁護士へのアクセスが容易になったとはいえ、まだまだ、いざ相談するとなると「ハードルが高い」と感じる方は多いと思います。
悩みを抱えたとき、家族や友人に話を聞いてもらうことで気が楽になったーー。誰でも一度は、そんな経験があるのではないでしょうか。弁護士に対してもあまり身構えず、「とりあえず話を聞いてもらおう」くらいの気軽さで相談していただきたいです。
相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではありません。まずは実際に話してみて、ご自身との相性や、アドバイスの内容に納得できるか、といったポイントを確認してください。依頼するかどうかは、その後でじっくりご検討いただければと思います。