依頼者の気持ちが少しでも楽になるように~弁護士歴40年以上の経験で解決に導く
30年以上にわたってサラ金問題に注力
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
弁護士を目指そうと思ったのは、大学2年生の時です。法学部に進学した時は将来の見通しを立ててなく、「公務員にでもなるのだろう」と漠然と考えていたのですが、大学の先輩から「弁護士は自身の裁量で仕事ができる」と聞き、関心を持ったのです。組織に入って人間関係に配慮しながら働くよりも、自分の判断で働ける方が仕事にやりがいを見出せると思い、弁護士を目指すことを決めました。
弁護士を目指すと決めてからは、勉強漬けの日々でした。大学の授業以外にも、司法試験受験のサークルに所属するなどして、勉強に取り組みました。今でこそ「法律は面白い」と思えるようになりましたが、当時は試験に合格しなければならないプレッシャーから、ただただ勉強するだけでした。
努力した甲斐があり、司法試験は2度目の挑戦で合格することができました。当時の司法試験は合格率が2パーセント前後で、合格まで何年もかかるということが珍しくない時代でしたので、比較的早く弁護士になれたことは幸運なことだったと思います。
ーー現在の注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
40年以上弁護士をしていますが、そのうちの30年はサラ金問題に力を入れていました。私が弁護士になった当時は、法律の規制がないために高い金利で貸付が行われたり、行き過ぎた取り立てが行われるなど、サラ金が社会問題になっていました。
そうした時代背景もあり、当時就職した事務所にはサラ金問題に悩まれている方が多く相談に来られました。10年ほど前に法律が整備され、現在ではサラ金問題の相談は減りましたが、弁護士になってからの約30年はサラ金業者との戦いでした。
今は借金問題の他、離婚問題や相続問題なども手がけています。分野を問わず、どんな相談にも一件一件丁寧に対応しています。
サラ金業者対策の手本とされた事件
ーー仕事をされる上で心掛けていることを教えてください。
相談者の話にじっくり耳を傾けることです。相談者の立場になって話を聞いた上で、少しでも気持ちが楽になれるような解決方法の提示、対応を心掛けています。
また、「なぜ、こんなことをしたのか」「こうすればよかったのに」など、批判的な言葉は避けています。なぜそうなったのかは、本人が心の底で一番わかっていることです。それよりも、一緒に解決の道を探ることを大切にしています。
ーーこれまでの弁護士活動で印象的だったエピソードや案件を教えてください。
長く携わってきたサラ金問題はどれも印象に残っているのですが、そのなかでもサラ金業者からお金を回収できた事件が印象に残っています。
当時はサラ金に対する法律が整備されていませんでしたので、我々弁護士も何も情報がない中で一から対策を考えなければならず、まさに手探り状態でした。そんな時、ある依頼者がサラ金業者から強引な取り立てをされたのです。法による取り締まりがないものですから、サラ金業者もやりたい放題で、自宅まで怒鳴り込んでくるといったようなことは当たり前のように行われていました。
私は強引な取り立てをしたサラ金業者に対して、慰謝料請求の訴訟を起こしました。その結果、依頼者が借りていた額を超える慰謝料を獲得することができたのです。
サラ金が社会問題化していた時代でしたので、慰謝料を獲得したという判例を作ったことは、サラ金業者対策に大きな意味を与えたと思います。この事案はその後、サラ金対策をテーマにした芝居の原案として採用され、弁護士会の催しで一般の方々や多くの弁護士の前で上演されました。
弁護士になってから約30年、サラ金問題に取り組み続け、多い時には100件以上の事件を同時に抱えていたときもありました。寝る暇もないほど忙しい毎日でしたが、サラ金被害者を救済することが生きがいでした。
今は法律が整備され、サラ金による被害はほとんどなくなりました。私を含めた当時の弁護士がサラ金業者と戦い続けてきた結果だと思います。一つ一つの事件に必死になって取り組んできたことが、多くの被害者を救う法改正へと繋がり、とてもうれしく思います。
法律トラブルは病気と同じように早い段階に対処を
ーー趣味や休日の過ごし方を教えてください。
昔からワークライフバランスを大切にしていて、どんなに仕事が忙しくても休みはきちんと取るようにしています。学生時代に陸上競技をしていたことがあり、若い頃から体を動かすことが好きだったものですから、休日は運動をしてストレスを発散しています。
40歳くらいの時にマラソンに心を奪われてからは、市民マラソンに参加しています。北は北海道から南は沖縄まで、全国のマラソン大会に出場しました。マラソンは練習の成果が記録としてはっきり出るのが魅力だと思います。
ここ数年はコロナ禍などもあり、市民マラソンに参加することが難しくなったため、ウォーキングをして体を動かすようにしています。
ーー今後の展望を教えてください。
弁護士になって40年以上が経ちました。法律の改正が行われたり、司法制度改革によって弁護士の人数が増えたりなど、私が弁護士になった頃とは司法を取り巻く環境も大きく変わりました。しかし、事件の内容そのものは、今も昔も変わりがないように思います。
これまでの経験が無駄になることはないと思いますので、時代の変化に適応しながら、積み上げてきた知識と経験を活かし、一人でも多くの人の役に立てるよう活動していきたいと考えています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方にメッセージをお願いします。
法律トラブルは病気と一緒だと思います。病気の治療には早期の発見が大事なのと同じように、法律トラブルも早い段階であれば、簡単な手続きで解決できることがあります。何か問題があると感じたら、少しでも早く相談してください。
また、電話やメールでは伝えきれないことがあると思いますので、できるだけ直接会って話を聞かせていただきたいと思っています。少しでも悩み事があれば、遠慮なく連絡してください。