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佐野SA騒動「文春に載ってからの恨みが凄まじい」また解雇された加藤氏に聞く
ケイセイ・フーズ労働組合の加藤正樹執行委員長(2019年11月7日、東京都、弁護士ドットコム撮影)

佐野SA騒動「文春に載ってからの恨みが凄まじい」また解雇された加藤氏に聞く

東北自動車道上り線の佐野サービスエリア(SA、栃木県佐野市)でレストランやフードコートを運営する「ケイセイ・フーズ」(同市)が12月2日付けで、労働組合の加藤正樹執行委員長を解雇した。代理人が翌3日に報道各社に発表した。

加藤氏は4日、弁護士ドットコムニュースの取材に、「組合活動を個人の解雇理由として出している」と反論し、次のように感想を語った。

「懲戒解雇になると思っていたが、普通解雇になったことは驚きだった。『週刊文春』に記事が載って以降、社長はただひたすら私に対して個人的な恨みを持ってしまっているようで、何か話すたびにずっと『文春』と言い続けてきた。恨みがすごい」

●労働委員会に救済申立て、会社側は「全く無関係」と主張

同社が加藤氏に送付した解雇理由証明書では、「取引先に対して、本来、支払う金額よりも少ない金額の仕入代金を支払うなどした」、「ストライキを伴う労使紛争に、NEXCO東日本のグループ子会社である『ネクセリア東日本』や『NEXCO東日本』を巻き込み、両社の介入を求めようとした」、「メディアからの取材に対して事実に反することを述べた」など、12項目の理由が挙げられている。

ケイセイ・フーズ労働組合は11月28日、栃木県労働委員会に不当労働行為救済の申立てをしている。同社は、今回の解雇は加藤氏からの11月30日の弁明を受けておこなったものであり、「加藤氏の解雇がこの(申立て直後の)タイミングになったことは、全く無関係」としている。

加藤氏は弁護士ドットコムニュースの取材に、「仕入代金の支払いは、少なく振り込んだ会社もあれば多く振り込んだ会社もあり、翌日にミスに気づいて手続きを終わらせている」などと反論。今後は、解雇の無効を求めて提訴することも検討しているが、詳細については未定だという。

佐野SAを管理するネクセリア東日本は弁護士ドットコムニュースの取材に、「報道内容は承知しているが、労使間の関係になるため関与する立場になく、内容についてコメントする立場にない」と話した。

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