2019年07月18日 09時55分

夫から突然の離婚宣告。残された妻は「離婚したければ、解決金を払って!」

夫から突然の離婚宣告。残された妻は「離婚したければ、解決金を払って!」
画像はイメージです(Ushico / PIXTA)

夫から「離婚したい」と言われている女性。「今後子どもと二人で暮らしていく為になるべくお金がほしいです」と弁護士ドットコムに相談を寄せました。

夫は離婚理由として「家の事が心配で仕事に集中できない、一緒にいても不安な未来しかない。性格の不一致での離婚となると思う」と言ったそうです。また離婚に際して、子どもの毎月の養育費と引っ越し代、生活が安定するまでの2、3カ月分の生活費を出すとの条件も提示してきました。

女性はこれに対し、離婚調停をおこして「離婚したければ、解決金を払うよう条件を突きつけたい」と考えています。

夫は有責配偶者ではありませんが、解決金というかたちでお金をもらえる可能性はあるのでしょうか。鳥生尚美弁護士に聞きました。

●解決金の金額はどのくらい?

そもそも、解決金というのはどういう位置付けのものでしょうか。

「『解決金』とは、慰謝料や財産分与など法的に金銭的な支払いをする義務がない場合、あるいはそのような義務の有無をはっきりさせない状態で、その紛争を解決するために一定の金額の支払いをするものです。

例えば、法律で定められた離婚原因がないために、裁判では離婚が認められないことが見込まれるような場合で、配偶者が離婚に応じない、あるいは金銭の支払いなしでは離婚に応じないと主張して離婚について合意ができないときに、離婚に合意をしてもらうために一定額の支払いを提示するというのが典型的です」

その際、金額はどのくらいになるのでしょうか。

「解決金の金額は、あくまで離婚をしたい当事者がそのために支払える金額と、離婚をしたくない当事者が『その金額であれば離婚に応じてもいい』と考える金額との兼ね合いで決まるものです。

そのため、婚姻期間の経過、双方の資力、離婚後の生活の見通しなどによってケースバイケースです」

●どんな時に請求できる?

解決金はどのような時に請求できるのでしょうか。

「あくまでも金銭支払いの義務がない、もしくは義務の有無が明らかでないという状況で、『一定のお金を支払ってでも、早く離婚をしたい』という当事者が支払いに応じるというものです。なんらか一定の条件があれば『解決金』を請求できるというものでもありません。

強いて言えば、現実的に支払い能力がある側が、早期の離婚成立を強く希望していること、でしょうか」

今回のケースの場合は、どう考えられますか。女性は離婚調停を申し立てることを考えています。

「いきなり調停の申し立てをすることは避けた方がよいです。

今回のケースのように、一定の解決金の支払いがあれば離婚をしてもいいという場合、まずは具体的に解決金の金額も含めて離婚に応じられる条件を夫に提示し、『合意ができないのであれば、離婚に応じられない』とはっきり意思を伝えた方がいいでしょう。

調停の申立人は離婚を求める当事者なのが一般的ですから、妻がいきなり調停の申立てをすると、夫や裁判所が『離婚には合意ができている』と受け取ってしまうおそれがあります」

取材協力弁護士

鳥生 尚美弁護士
早稲田大学法学部卒業。2006年弁護士登録(第二東京弁護士会所属) 日本司法支援センターの常勤弁護士を経て、あけぼの綜合法律事務所を開設。 中心業務は離婚・相続などの家事事件、とりわけ子の親権、監護者指定、面会交流、養育費等離婚問題の中での子どもに関する事案を多数取り扱っている。

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