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「旅する修習生(予定)」がバイクで全国50地裁コンプリート「東京地裁でっけー!」
東京地裁前でゴールした萩原さん(2022年8月3日、弁護士ドットコムニュース撮影)

「旅する修習生(予定)」がバイクで全国50地裁コンプリート「東京地裁でっけー!」

「旅する司法修習生(予定)」のツイッターアカウントで、全国50地裁をバイクで回っていた萩原さん(28)が8月3日、最終目的地である東京地裁・最高裁に到着した。フォロワーに出迎えられて「東京地裁でっけー!」と声を上げた。ネットカフェに寝泊まりし、無事故・無違反で駆け抜けた119日間を振り返る。

●フォロワー30人からのスタート、今では1000人超え

萩原さんは北海道・釧路出身で、働きながら司法試験を受け続け、昨年4回目の挑戦で合格した。そのまま司法修習には入らず、1年後の今年11月から修習をはじめ、弁護士を目指すという。

「そもそも出遅れてるし、見栄を張る必要もない。ここは自分のやりたいことや立ち位置を明確にしたいなと思って、修習を1年遅らせて旅に出ることにしました」

大学時代には政治学科で、ジャーナリストやメディアに興味があった。現場に行ってみないと分からないことがあるとの思いがあった。ロースクールでは、司法過疎問題に興味を持ち、地方の実情を自分の目で見て知りたいと考えていた。

当初はフォロワー30人でのスタートだった。法律家を中心に連絡を取るなどして1週間で300人まで増えた。今では1000人を超えている。

●絶対に行きたかった「尊属殺重罰事件」の現場

これまでは勉強一辺倒で、沖縄や東北は初めてだった。やはり現場に立ってみると、その町の雰囲気や地域の事情も感じ取ることができた。北海道の倶知安やニセコなど過疎地にいる弁護士にも出会った。

「町医者のような、地域に根ざしている落ち着いた方が多いと感じました。町を一人で支えるというプレッシャーもありながら働いている方たちに会えるのは貴重でした」

印象的だったのは、栃木でのことだ。日本で初めて最高裁が法令違憲の判決を出したといわれる1968年の「尊属殺重罰事件」の現場に立った。20代の娘が父親を殺した事件で、当時、家族殺しは普通の殺人より重い刑罰とされる刑法200条があった。娘が父親から性的虐待を受け、子供を産まされ、育てていた事情などを弁護士が訴えた結果、規定が憲法に違反するとの判断が出されたというものだ。

旅を始める前から絶対に行くと決めていた場所だという。

「既存の法律やルールにも疑問を持つことを忘れないようにしたい。何のために、いつつくられた法律なのか。時代背景や経緯も考える目を持っていたいです」

東京地裁前に到着した瞬間

●「『情報過疎』を変えていきたい」

裁判所に入るにあたって失礼のないように、とスーツで回ってきた。その風貌もあって、道中では、裁判傍聴ファンの人たち、地元の人、ライダーなど多くの出会いがあった。

徳島では峠越えで高山病になりかけて、地元の人に24時間開いているというバス停を案内してもらい、ことなきを得たこともあった。「毎日、刺激的でした。フォロワーさんの支えがあってゴールできました」

東京地裁では、出迎えたフォロワーから全地裁の写真を連ねたポスターを贈られ、高々と掲げた。

「判例を読んでいると、もしも事前に法律家の助けがあれば、事件にはならなかったんじゃないかと思うものがある。司法に相談をするという発想がないという意味での『情報過疎』を変えていきたい」

法律を一般の人にもっと身近なものにするべく、これからも発信を続けると語った。

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