馬が数百キロのそりを引く「ばんえい競馬」(北海道帯広市主催)で、騎手が坂の途中で動けなくなった馬の顔を2度蹴るシーンがあり、虐待ではないかとSNSで物議を醸している。
4月18日におこなわれた「令和3年度第1回能力検査」の18Rでの出来事。出走していた2歳牝馬が上り坂途中で膝をついて動けなくなったところ、そりから降りた騎手が、馬の顔を蹴るシーンが中継に映っていた。
主催者側によると、騎手は競走中止が決まったうえでそりから降りたという。馬を立ち上がらせるために蹴ったようだが、「許される行為ではなく、処分等を検討している。近日中にホームぺージで説明する」という。
能力検査は競走馬のデビューのために必要。8月の第10回まで何度でもチャレンジでき、翌年にもチャンスはあるが、不合格だった場合は、競走馬としての道が断たれることになる。
【追記】帯広市ばんえい競馬は4月21日、当該騎手に対し厳重注意を行ったうえで戒告処分としたことを発表した。本人も反省しているといい、当面の間、騎乗を自粛するという。