弁護士ドットコム ニュース
  1. 弁護士ドットコム
  2. 企業法務
  3. 東芝を不正に走らせた言葉「チャレンジ」 引責辞任の田中社長「私は使っていない」
東芝を不正に走らせた言葉「チャレンジ」 引責辞任の田中社長「私は使っていない」
東芝の田中久雄社長

東芝を不正に走らせた言葉「チャレンジ」 引責辞任の田中社長「私は使っていない」

不適切な会計処理について、第三者委員会から「組織的関与があった」「利益の水増しがあった」という報告を受けた東芝は7月21日、東京都内で記者会見を開いた。田中久雄社長と佐々木則夫副会長、西田厚聡相談役の歴代3社長が同日付で辞任することを発表した。

外部の専門家による第三者委員会が7月20日に会社側に提出した報告書によると、歴代社長は「チャレンジ」と呼ばれる過大な業績改善を各事業部門に強く迫っており、そのプレッシャーが不適切な会計処理を生んだ原因の一つだったという。

毎日新聞は21日に「東芝を組織ぐるみで不正に走らせた魔の言葉『チャレンジ』」というタイトルの記事を掲載して、「チャレンジ」という言葉をクローズアップした。この日の会見では、NHKの記者から田中社長に対して、「チャレンジという言葉をどんな主旨・文脈で使ったのか?」という質問があった。

田中社長は「私は『チャレンジ』という言葉を一切使っていない」「必達目標値という言葉を使っていた」と答えた。たしかに報告書は、田中社長時代について「『チャレンジ』としての指示がされないこともあったようである」と記している。

だが、報告書は「チャレンジに代わって、『ありとあらゆる手段を使って黒字化するように』等の指示が出されていたのであり、実質的にチャレンジと異なるものではないものと評価される」と指摘している。

(弁護士ドットコムニュース)

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

オススメ記事

編集部からのお知らせ

現在、編集部では協力ライターと情報提供を募集しています。詳しくは下記リンクをご確認ください。

協力ライター募集詳細 情報提供はこちら

この記事をシェアする