人気画家・絵本作家のヒグチユウコさんが手がけた御朱印が、フリマアプリ「メルカリ」に出品されていたことがわかり、予定されていた頒布が中止される事態となった。
鳩森八幡神社(東京都渋谷区)は10月16日、11月24日に予定していたコラボ御朱印の頒布を中止すると発表した。
ヒグチさんは以前から御朱印の転売に心を痛めており、転売が確認された場合は頒布を中止してほしいと神社側に伝えていたという。
神社の担当者は弁護士ドットコムニュースの取材に「皆さんを信じて出していた」と落胆をあらわにした。今後の頒布についても「おそらくもうない」と話している。
ヒグチさんも同日、Xを通じて「もともとお知らせした通り、全て中止とさせていただきます。楽しみにしてくださった方々には申し訳ございません」と記した。
●ヒグチさん「御朱印とは自分で神社に行き参拝した証」
神社の公式サイトやSNS「Threads」によると、コラボ御朱印には犬や猫、鳩などが描かれ、今年4月と10月に頒布された。
ヒグチさんは企画段階から、転売に対する強い懸念を示していたという。神社によると、ヒグチさんは打ち合わせの中で、次のような意向を伝えていた。
「御朱印とは自分で神社に行き参拝した証だと思います。昨今の限定御朱印等の転売には心を痛めているので、今回のコラボ御朱印の転売が判明した時点でコラボ&頒布は中止して欲しい」
それでも、メルカリには4月の第1弾、10月の第2弾の両方が出品されていたという。
神社は出品に関する情報提供を受けて事実関係を確認。ヒグチさん側との協議を経て、「予告通り」の中止を決めた。
神社はThreadsで「心無い方の心無い行動により全てを台無しにされてしまいました」と無念をにじませている。
●「皆さんを信じて出していた」
神社によると、これまでの頒布では、注意事項に転売禁止を明記したうえで、転売が確認されれば頒布を中止することもSNSで伝えていたという。
ヒグチさん自身も4月にはSNSで「御朱印はお詣りした際にいただくものです。友人へのお土産などにはしないでください。転売するのはもってのほかです。転売行為があったら御朱印の絵を描くのも今後やめざる得ないのでよろしくお願いします」とつづっていた。
こうした呼びかけにもかかわらず、転売目的の出品が確認されたことについて、神社の担当者は「皆さんを信じて出していたところで、やられた」と落胆を隠さない。
出品者についても「ファンじゃないと思いますよ」と話した。
●「本当に残念ですね」
今後の頒布について、担当者はヒグチさんが相当怒っていると説明し、「おそらくもうない」との見通しを示した。
神社には、次の頒布を楽しみにしているという人たちから多くの声が寄せられていたといい、担当者は「本当に残念ですね」と語った。
ヒグチさんの代表作には絵本「せかいいちのねこ」などがあり、GUCCIをはじめとする企業とのコラボでも知られる。
御朱印の転売をめぐっては、これまでも各地の神社で問題となっている。