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女子高生が接客する「JKリフレ」の摘発相次ぐ 客も罪に問われるのか?
一般的な「JKリフレ」では、制服を着た女性がマッサージやひざ枕、添い寝をして接客するという

女子高生が接客する「JKリフレ」の摘発相次ぐ 客も罪に問われるのか?

制服姿の女性が客に密着してマッサージなどを行う「JK(女子高生)リフレ」と呼ばれる店が問題になっている。今年2月には、18歳未満の少女に個室でマッサージさせたとして、警視庁は都内にあるJKリフレ4店舗の経営者ら4人を労働基準法違反の疑いで逮捕した。

JKリフレは、数年前から東京・秋葉原を中心に次々と出店。制服姿の女性が男性客の背中に馬乗りになってマッサージをしたり、ひざ枕で耳かきをするサービスで反響を呼んでいる。中には、「本物」の18歳未満の少女が、添い寝やハグのほか、性風俗まがいの「裏オプション」で接客する店もあるという。

このような状況の中、警視庁では4月に入ってから、JKリフレで働く18歳以下の少女を「補導」の対象とする方針とした。4月4日には、秋葉原のJKリフレ店で働いていた少女らが補導されている。では、少女が18歳未満であることを知りながらサービスを受けた客が、なんらかの罪に問われることはないのだろうか。元検事で、刑事事件に詳しい落合洋司弁護士に聞いた。

●JKリフレで、「本物」の女子高生から接客を受けた客はどうなる?

「摘発にあたり、警察が根拠としたのは、労働基準法にある『危険有害業務』の禁止規定です」。このように法的な根拠を指摘しながら、落合弁護士は次のように説明する。

「18歳未満の少女を客との添い寝などの有害な業務に就かせたことが、禁止規定に違反したものとされていますが、この禁止規定は『使用者』に向けられたもので、添い寝された客は、労働基準法上の処罰対象にされていません。

したがって、たとえば客が少女の身体を無理やりさわったりすれば、『強制わいせつ罪』(刑法176条)などに問われる可能性はありますが、そうでなければ、一般的には処罰の対象になっていません」

落合弁護士によると、このように、接客の相手(客)が処罰対象になっていないケースは、「売春防止法」における売春の客や、「風営法」における違法営業の店を利用した客など、よく見られれることだという。

●「悪質な客は刑法の共犯規定が適用され処罰されることもありえる」

このようにJKリフレで、少女から「通常」の接客を受けた客は、無理やりキスしたり、胸を触ったりしない限り、原則として処罰されないということだ。一方で、落合弁護士は次のようにも警鐘を鳴らす。

「ただ、一般的には処罰しないとされていても、関わり方が執拗であるなど、類型的に『処罰しない』とされている範囲を逸脱し、悪質だといえる場合は、個別的に刑法の共犯規定(幇助犯など)が適用され、処罰されることもあり得ます。だから、違法なサービスの相手方に安易にならないよう注意すべきでしょう」

女子高生を意味する「JK」という用語は、「JKリフレ」の摘発がマスコミで大きく報道されたことによって、一気に有名になった感もある。しかし、摘発や補導があいつげば、「JKリフレ」とは名ばかりで、実際には20歳以上の女性が接客する「JKリフレもどき」の店が増えていくのかもしれない。

(弁護士ドットコムニュース)

プロフィール

落合 洋司
落合 洋司(おちあい ようじ)弁護士 高輪共同法律事務所
1989年、検事に任官、東京地検公安部等に勤務し2000年退官・弁護士登録。IT企業勤務を経て現在に至る。

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