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死刑が選択されず「苦しい気持ち」 千葉女児殺害事件の遺族が心境語る
リンちゃんの父、ハオさん(2021年3月23日/弁護士ドットコム/東京・霞が関)

死刑が選択されず「苦しい気持ち」 千葉女児殺害事件の遺族が心境語る

千葉県松戸市で2017年3月、小学3年だったベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9歳)が殺害された事件。殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われた小学校の元保護者会長の控訴審判決が3月23日、東京高裁であった。

東京高裁は、元保護者会長を無期懲役とした1審・千葉地裁の裁判員裁判判決を支持し、弁護側・検察側双方の控訴を棄却した。弁護側は無罪を主張し、検察側は「極刑」をもとめていた。

この日の判決後、リンさんの両親が東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた。

父のハオさんは「判決は納得できない。ちゃんと事実をみてほしい」「(裁判官は)死刑の選択をしなかった。苦しい気持ちになった」と述べた。母のグエンさん(35歳)は「判決は不合理。心がいつも痛い」と語った。

遺族としては、遺体解剖の写真などから、リンちゃんが元保護者会長から暴行を受けて亡くなったという確信がある。ハオさんの代理人、佐川明生弁護士によると、判決後、検察に対して、上告するよう申し入れたという。

会見に同席した佐川弁護士は「計画性、残虐性について、1審そのままで、新しい判断を加えずに、不当な判断をしている。解剖の結果を吟味すれば、もう少し違った結果が出たのではないか」と話していた。

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