法的な解決だけでなく、依頼者が心の整理をつける過程にも共に寄り添う弁護士に
政策よりも、法律で身近な人の力になりたい
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
もともとは政治に関心があって法学部に進み、政治政策の討論をするサークルにも入っていました。弁護士を目指そうと思ったのは、法学部で実際に法律を学び、法律が私たちの日常に深く関わっていることを実感したことがきっかけです。
法律を学ぶうちに、政策のように大上段から人に影響を与えるのではなく、法律を使って、トラブルを抱えた人たち一人ひとりの力になりたいと思うようになったんです。
ーー注力している分野と、その分野に注力している理由を教えてください。
離婚分野に注力しています。
相談の件数が非常に多いので、自然と注力するようになりました。
結論を心から受け入れられるまで、支える弁護士でありたい
ーー弁護士として日ごろ心がけていることはなんでしょう。
ただ法的な解決策を示すのではなく、依頼者の感情面も含めた解決を目指すことを心がけています。
特に離婚は身近な人とのトラブルで、形式的に法的な解決策を示しただけでは依頼者にとって真の解決にはつながらないことがあります。たとえば、「とにかくできる限り多額の慰謝料を請求したい」と依頼者が言っていたとしても、心の中で望んでいることは、お金の多寡ではなく配偶者からの心からの謝罪であることもあります。
そのために、依頼者の話を聞く際は時間をかけて、丁寧にヒアリングを行います。途中で話を遮って解決方法の提案を急ぐのではなく、さらに問いかける気持ちで話を聞きます。
依頼者の悩みは、法律問題というよりもむしろ、感情的なものであることが多いものです。「法律的にはこれが正しく、こうなりますよ」と言っても、納得できず受け入れられなければ真の解決になりません。
最終的には、すべてを依頼者の望むとおりに解決できないケースもあります。しかし、そこに至るまでの過程で、感情的に納得できるように気持ちの整理を共につけてゆくことも、弁護士の大切な役目だと思っています。
父親から依頼を受けて親権を争ったあるケースでは、調停で話し合いがまとまらず、裁判に発展しました。判決まで至れば母親に親権が認められる可能性が高いケースでした。
父親と、今後の方針について話し合いました。親権を譲って和解するのか、諦めずに判決まで、場合によっては控訴するのかーー。見通しが厳しいことを率直に説明しました。最終的に、依頼者は「先生がここまでやってくれたから、納得します」と、親権を諦める決断をしました。
最終的に依頼者の希望を叶えることはできませんでしたが、結論に至る過程をともに歩き、ご本人なりの心の整理をつけるお手伝いができたのではないかと感じました。依頼者に真摯に向き合ってきてよかったと思えた出来事です。
また、こうして誠実に向き合うことは、事件の相手方に対しても大切だと考えています。
相手方にも受け入れられる結論を。それが依頼者の満足にもつながる
ーー事件の相手方に対しても誠実に、とはどういうことでしょうか。
その方が、結果的に依頼者の望む解決につながることがあるからです。
残念なことですが、裁判で命じられた内容に従わない方もいます。たとえば、面会交流を拒否すると制裁金を課す仕組みもありますが、それにも従わない場合もあります。権利を勝ち取っても、相手が応じてくれなければ当事者にとって真の解決にはなりません。
裁判は、人の心まで変えることはできません。命令されたから従うという形では、当事者の間にわだかまりが残ることがあります。まずは話し合いや調停の中で、依頼者だけでなく、相手方の気持ちも解きほぐすよう努めています。
ーー今後の展望について教えてください。
離婚をはじめとした家事事件の専門性をより高めていきたいです。
社会の移り変わりとともに、法的な問題も日々変わっていきます。社会の変化を敏感に捉えながら、知識や技術を深めて高い専門性を保ちたいと思います。
ーートラブルを抱えて悩んでいるかたにメッセージをお願いいたします。
相談に来ていただけたら、全力でサポートする用意があります。悩みを一人で抱え込まずに、気軽に相談に来てほしいと思います。